先生と個性

少し前にターミネーター2を観て思い出したことを投稿したら、
「友達も先生も個性的な人ですね」
と、知り合いに言われた。
その人、いわく自分の中学時代にこういう先生はいなかったと。

名物みたいな先生って、どこの学校にもいると思ってたので、ちょっと驚いた。

中2、中3の担任の先生は良い先生だったけど、面白かったのは生活指導の古文の先生。
この先生のことも以前、書いた。

この先生が授業中の余談で大学に入った際の注意点を教えられた。
先生が言うには大学は、

1年は家畜
2年は奴隷
3年は人間
4年は神

という絶対的なカースト。
先生は大学の寮で生活していて、この関係性は崩れることはなかったと。
先輩が言ったことは絶対服従。歌えと言われたら駅前で知らない人たちが見てる前でも大声で歌わされ、〇〇が食べたいと言われたら、夜中でも買いに走らないといけない。
行ったことないけど、自衛隊より厳しいはずだと言っていた。

3年と4年の飲み会のある日、1年だった先生が夜中の2時過ぎに起こされてラーメン作れと言われたらしい。先生はバイトで疲れてたのに起こされて腹が立ち、トイレに行って便器の水を汲んでスープも麺を煮るお湯も全て便器の水を使ってラーメンを作り、先輩の元へ持っていった。

「そしたらよ、先輩が「なんか腹いっぱいだわ」言って、「お前、食っていいよ」って、言うんだよ。他の先輩に食べてください。言ったけど、3年が「〇〇先輩が言ってるんだし、ご馳走になれよ」って、余計なこと言いやがって。おかしいよな？作ったの俺なのにご馳走って。食ったよ。食わないと不自然だから。バレたら殺されるから。便所の水製って、分かってるラーメン食う気持ち分かるか？先輩が仏心出したおかげで、こっちは地獄行きだよ」

自業自得じゃねえかと笑った。
先生は続けて、

「お天道様が見てる。って、聞いたことあんだろ。誰も見てなくても悪いことすると罰があるんだよ。俺、いまだにラーメン見ると思い出すから食えねーし」

良いこと言っているんだけど、どう考えても自業自得なので、しっくりこなかった。
先生が僕ら生徒を思って話してくれたことは幸運にも僕には起きなかった。
寮生活経験者だと今もあるのかもしれないけど。

こうして文章にして思ったけど、先生が言っていた
「仏心のせいで地獄に落ちた」
先生のこの言葉選びに哲学というか皮肉と言うか、ちょっと深いなと思った。