銀河英雄伝説
世間は今、大騒ぎだが昨日、僕にとって大事な番組が放送された。
タイトルにもある「銀河英雄伝説」がNHK教育テレビで放送が始まった。
去年か一昨年に民放で放送されてたけど、キャラデザインが80年代に作られたアニメと違って当たり前なんだけど、今風な感じと軍服のデザインも違和感があって観る気が起きなかった。
80年代の方のアニメは本編110話。外伝52話。映画3本。
全て観て何度も観返してるので新たなデザインにどうしても馴染めない。
新作はファンとして観なかったことを少し後悔してたので、再放送してくれて嬉しい。今度はちゃんと観る。
銀河英雄伝説は遥か未来の話。
太陽系以外にまで生存圏を伸ばした人類は銀河帝国という専制政治を敷く国家と民主共和政体の自由惑星同盟に別れ、お互いがお互いの存在を認めずに150年の長きに渡り戦い続けていた。
不毛な戦いを繰り返す中、
帝国に常勝の天才、ラインハルト・フォン・ローエングラム。
同盟に不敗の名将、ヤン・ウェンリーが同じ時代に生まれ、この二人の登場によって帝国、同盟。全ての人類の運命を変えていく。
と、書けばファンの人にも納得してもらえるだろうか。
原作の小説には18歳の時に時間つぶしで入った本屋で出会った。
店員さん一押しのポップに大層なタイトル。
試しに買って読んでみたらハマった。
登場人物、それぞれの性格や作中で起きる出来事など、しっかり作られていて歴史書を読んでいるように感じた。
それと、キャラが語る言葉が強く印象に残った。
一番、印象に残ったのは、
「一頭の獅子に率いられた百頭の羊は、一頭の羊に率いられた百頭の獅子に勝る」
組織におけるリーダーの重要性について語るこの言葉に読んでいて、なるほど。と思わされた。
そして、社会人になって、この言葉を痛感しまくった。
他にも、国境付近の小競り合いでの敗戦を詫びる部下にラインハルトが、
「百戦して百勝という訳にはいくまい。一回の敗北は一回の勝利で償えばよい。いちいちの謝罪は無用である」
読んでてかっけーな。と思った。
小競り合いと言っても両軍10万人規模の戦い。戦死者も1万じゃきかないのにさらっと言ったな。とも思ったけど。
この言葉をオマージュして失敗して落ち込んでる後輩を励ましたことがある。
この作品を読んで知識も付いた。
銀河帝国は貴族階級が存在する。貴族には伯爵や男爵と言った爵位があるが序列が分からない。
お婆ちゃんに知ってるか訊いてみたら、
「男爵→子爵→伯爵→侯爵→公爵の順で偉いんや」
そう教えてくれた。何で知ってるのか訊いたら、
「婆ちゃんの若い頃は日本にも華族っちゅう本物の貴族がおったからな。習ったんや」
と、時代の生き証人の言葉を聞いた。
銀英伝(銀河英雄伝説の略)は、戦闘時、両軍の艦艇数がガンダムや宇宙戦艦ヤマト等、宇宙で戦うSFものの比じゃない。
1個艦隊の艦艇数が1万隻を超える。
原作、アニメでもラインハルトとヤンが最初に交戦するアスターテ会戦では同盟軍艦艇数約4万隻。動員数約400万人。帝国軍艦艇約2万隻。動員数約200万人。桁が違う。
帝国250億人。同盟130億。中立国フェザーン20億。
人口数も桁違いなので動員される兵員数も尋常じゃない。
1回の会戦で100万単位の人間が死ぬのはこの世界では当たり前で読んでて数の暴力に度肝を抜かれた。
銀英伝は“ スペースオペラ ”とも言われていて、戦闘シーンにクラッシック音楽が流れる。
クラッシックと戦い。観ていると意外と違和感がない。
これでも文量を抑えているつもり。
人間、やはり好きなものの話になると言葉が溢れてくるのを実感する。
新しい絵にはまだ慣れてないし声優さんも多分、同じ人はいないだろう。
昨日、観ていても違和感が半端なかったけど、観ていくうちに慣れていくだろう。
放送期間中は“ YOUは何しに日本へ?”と並んで月曜日の楽しみになりそう。
ジュースが飲みたいです('ω')ノ