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基礎から学ぶ道具の使い方②~回す編~
どのご家庭にも少なからず道具・工具の類はあることと思います。
しかし、もしかしたら無意識で間違った使い方をしているかもしれません!
間違った使い方はケガや事故を引き起こす原因となってしまいます。
この記事を通して「正しい使い方」を身に付けていただけたらと思います。
今回は日曜大工でも頻繁に使う「回す」工具です。
六角レンチ
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27396957/picture_pc_561f8bcb4f77946c9a31fcaec3e367ec.jpg?width=1200)
頭が六角形にくぼんでいるネジを回すときに使う工具です。
サイズ表記は六角形の内接円の半径となっています。
てこの原理の通り、
短い方を手に持つと軽く素早く回すことができるので「仮締め」に、
長い方を手に持つとゆっくり力強く回すことができるので「本締め」に向いています。
ちなみに、先端がくびれて丸くなっているものは「ボールポイント」と呼び、入り組んだ場所で斜めからネジを締めるときに非常に便利です!
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27802578/picture_pc_86eb0ebd124af86a72db11a88fd33da9.jpg?width=1200)
スパナ・モンキーレンチ
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27477573/picture_pc_867fde6c97f0502faa5aee0df32f025e.jpg?width=1200)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27396853/picture_pc_c39b19a365b4a6a3049b4ff04d7edd58.jpg?width=1200)
どちらも六角形や四角形のナットを締めるときに用いますが、前者はサイズが固定されているのに対して後者は調節ネジでサイズを自在に変えることができます!
しかし逆に言えば、力をかけたときに壊れやすいのは可動部の多いモンキーレンチですね。
よってモンキーレンチには回す「向き」があります。
ナットを挟む部分のうち、
柄から固定されている方を「固定ジョー(上アゴ)」、
ネジで調節されるほうを「調節ジョー(下アゴ)」と呼びますが、回すときは「調節ジョー側に」回しましょう(写真で言うと時計回り)
反対側に回してしまうと調節ジョーを引きはがすように力がかかってしまうため、調節ネジの部分に過大な負荷がかかってしまいます。
モンキーレンチに関しては注意する点が他にもいくつかあります。
たとえば、モンキーレンチについている調節ネジはレンチの面から出っ張っていることが多いですので、回す際材料を傷つけないよう注意しましょう。
また、ナットに合わせて調節ネジを締めるときは最後までしっかりと締め、奥まで咥えてから回しましょう。
緩いままで使用するとナットを面ではなく点で挟むことになってしまうので、ナットがなめてしまう可能性があります。
ところで、スパナの口の部分は持ち手から少し角度がついていますよね?
一直線でよさそうなものですが、なぜ角度がついているのでしょうか?
この角度のずれは、実は狭い場所での作業の時役に立つのです!
奥まったところにあるナットを回したいとき、もし一直線だと60°開口部がないと回しきることができませんが……
口と柄の間に30°角度がついているとどうでしょう?
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27802235/picture_pc_77b66e56ba68b6e4e03701dc7ba42090.gif)
スパナを交互に裏返すことで、先ほどの半分の30°の開口部さえあれば回しきることができるようになるのです!
ドライバ
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27401204/picture_pc_469d3edf1375fccb3015b8a14c019ba6.jpg?width=1200)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27401247/picture_pc_c261d0ffb0a47ea2e6e5e6c12b3d95d2.jpg?width=1200)
ネジを締めるとき、こいつがなくては作業ができませんね!
ドライバの使い方を皆さんはちゃんと把握していますか?
まずネジに合ったサイズのドライバを選びましょう!
マイナスは刃幅の長さがサイズになりますので、それほどサイズの違いは使い勝手に影響しません。
しかしプラスでサイズの合わないものを使うとネジがなめてしまい、ドライバ自身も傷めてしまいます!
必ずサイズの大きなドライバからはめていき、ピッタリ溝に挿せたときのものを使うようにしましょうね。
ちなみにプラスドライバのサイズはNo.0,1,2,3の四種類がありまして、最も頻繁に(M3ネジなど)使われるのはNo.2です。
ご家庭で使う分にはNo.2のみで十分ですので、チェックしてみましょう。
次に、回すときには力の入れ方に気を付けましょう。
もしかして、ネジ穴にはめたらそのままクル~と回していませんか?
実は、ネジを回すときの力の入れ方は「押す力7割に回す力3割」と言われています。
きつめのネジはさらに押す力をうんと増やしましょう。
あまり回す方に力を割いてしまうとネジが一瞬でつぶれてしまうのです!
ネジとドライバの寿命を考えるならば、むしろ「ドライバは押す工具」と覚えておきましょう! 超重要です。
また、できれば両手で持つようにしましょう。
軸先がぶれずに安定し、かつ押しこみやすくなります。
話は飛びますが、ひとくちにドライバといっても、特殊なモノがあったり、軸先もたくさん種類がありますので、それらを以下で紹介します。
特殊なドライバの例
スタビドライバ
狭いところでも使えるように全長が非常に短くなっているもの
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27477625/picture_pc_6a4e02c9e5349c48dbbeb4330ad6abd0.jpg?width=1200)
ラチェットドライバ
回転方向が一方通行になっているもの
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27477698/picture_pc_6189ee701d406ae7947d1f688e377245.jpg?width=1200)
精密ドライバ
眼鏡や時計などのとても小さなネジを扱うもの
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27802606/picture_pc_fde261bc365cd1d647303c6efddee5e0.jpg?width=1200)
インパクトドライバ
後ろからハンマーなどで叩くことで、その撃力を回転に変えるもの検電ドライバ
ネジが通電しているかどうかをチェックできるもの電工ドライバ
持ち手がダルマのようになっていて電気工事用に絶縁されているもの
様々な軸先
(+)プラス
(-)マイナス
(⬢)六角
六角形にくぼんだネジにはめる軸先(✡)トルクス
(⬡)ソケット
先端が正方形になっていて取り外せるものをボックスという
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27802693/picture_pc_b7bd01429063dce27573eb970b14fceb.jpg?width=1200)
(❈)ポジドライブ
より頑丈で海外製品にしばしば見られる
最後に諸注意
電流が流れている可能性のある場所(コンセント周りなど)は専用の電工ドライバを使いましょう。
ネジをきつく締めすぎると目に見えない程度ですがネジが伸びてしまい、簡単に緩んで雌ネジから外れるようになってしまいます。
KTC 京都機械工具株式会社様の下記のサイトに超わかりやすい説明がありますので、ぜひ読んでください!
https://ktc.jp/kiso/lesson/screw.htmインパクトドライバや貫通式ドライバ(軸先がグリップの中を貫通して外に出ているもの)以外は、座金(お尻の部分)をハンマーで叩かないようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
普段当たり前のように使っている「回す」工具ですが、意外な発見が多かったのではないでしょうか?
ドライバは「押す工具」でしたね?
みなさんも安全に気を付け、材料に思いやりを持ちつつネジやナットを締めましょう!
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