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鹿児島の山あいにある尾崎小学校⭐️異文化交流・オンライン教育の実践も

息子は、夏休みに日本に帰省したものの、アメリカのコロナ感染が拡大してしまって帰れなくなり、現在は鹿児島県の阿久根市にある、尾崎小学校というところに通っています。

その学校が、あまりにも素晴らしいので、ご紹介します!

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(尾崎小前のコスモス畑)

学校レビューは不登校児を救うかもしれない

日本では、あまり通っている公立の学校をネット上で積極的に紹介するという文化はないようです。一方、カリフォルニアでは、学校のレビューサイトがいくつもあり、オンライン上で生徒や保護者がいつでもレビューを書き込めます。私も現地では、実際にそのようなレビューを参考にして、家探しと息子の学校選びをしています。

阿久根市は、市内に住んでいればどこの学校にでも通学できるという特認校制度があります。私の息子も、住所は尾崎小学校の学区ではないのですが、この特認校制度を利用して入学しました。

小学校でも、人権侵害とも思えるような校則や、いじめの増加が指摘される中、良い学校の情報を積極的に発信することは学校選びの助けになるのではと思います。また、他校の取り組みを知ることで、「どうせどの学校も一緒」と諦めていたところを「近所の他の学校ができるのなら、うちもできるんじゃないか」とポジティブな変化のきっかけになったらいいなと思います。

鹿児島県 阿久根市立 尾崎小学校

もともと、生徒8人の小さな学校でしたが、今年の夏にアイルランドから帰省中の姉弟が2人、そして今年の秋からアメリカ育ちのうちの息子が1人入って、全校生徒は11人になりました。

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(南日本新聞)
尾崎地区の伝統的な踊りを学んだり、太鼓を学んだり、ぼんたん狩りをしたり、また海沿いの地区の小学校と合同で地引網体験をしたり、、、楽しいイベントがほぼ毎月ある学校です。詳しくは学校のブログをご覧ください。

先生たちが素晴らしい尾崎小

とても優しい校長先生。今年赴任してきたとは思えないほど、生徒たちと仲良しです。毎朝、校門前で笑顔&ハイタッチで子供達を迎えてくれて、おかげさまで、1年生の息子は朝学校に行きたくないという日がないほどです。

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10月に異文化交流として、アイルランドとアメリカのハローウィン文化を学ぶ、ハローウィンイベントを企画しました。写真は、イベントに参加して、キャンディーを配ってくださった校長先生)

山口小百合先生こと教頭先生は、オンライン教育の推進者です。鹿児島の離島の小学校で、オンライン授業を実践されてきた方です。

先日、先生の記事が掲載されている本も出版されました。ぜひ手に取ってみてください。

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私も、先生のオンライン模擬授業を一度受講させていただきました。種子島の小学3年生に実際に行った「くらべるとみえるもの」という社会科の授業で、子供達が毎日島で見ているという種子島から船で運ばれる子牛が、その後どうなっていくのかを本土まで追うという、オンラインの特性を上手に利用しながら、生徒の思考を深め知的好奇心をぐいぐい伸ばしていく、楽しい授業でした。

先生は、こんなアカデミックな雑誌にも寄稿されています。

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ちなみに、このような先進的な活動をされている先生方がいるおかげか、尾崎小学校は、学校から保護者への連絡はLINE!!効率的で先進的な情報伝達の実践は、本当に素晴らしいと思います。

さて、1、2年生の担任の西村先生は、超ベテランの生徒の多様性を尊重してくださる素晴らしい先生です。海外育ちの生徒が過半数(4人中3人)のクラスを、上手に楽しくまとめてくださっています。

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西村先生は、ギターが上手で、朝の会では生演奏をバックに歌を歌うのだそうです。写真は学習発表会。

なにより素敵だなと思ったのは、この掃除箱です。
1学期、怒ったり悲しくなった子が、この掃除箱に隠れるようになったのだそうです。ダメですと言ってもきかなかったそうで。
そこで、先生は、掃除箱の中の掃除用具を外に出して、掃除箱を「一人で気持ちを落ち着かせる場所」にしたのだそうです。

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西村先生は、息子が、アメリカの学校のオンライン授業を両立していることも理解してくださり、なんとアメリカの学校の算数のプリントも、授業でこなしてくださったりもします。

学校が苦手な息子でしたが、尾崎小に通うようになってから、毎日がとても楽しいようで、学校に行きたくないという日がなくなりました。それは、息子がこの学校にきてから、「日本文化を知らない」とか、「日本語が下手」とか、「日本流の躾がなっていない」などと叱られることがなく、ありのままをポジティブに受け入れてもらっているからだと思います。

「面倒」と思われがちな、外国育ちのこども。でも、学校からの理解があるということは、こんなにも親子にとってありがたいものなのだと日々感じます。

尾崎小学校は、本当に良い学校だと思います。

もし、阿久根市内に住所があって、学校に馴染めなかったり、いじめで困っていたりする子がいたら、ぜひ来てみてはどうかなと思います。

ちなみに、住所がなくて短期の場合は、体験入学という制度もあるようです。学校に問い合わせてみてください。

山奥で遠そうなイメージのある尾崎地区ですが、意外と市街地から近く、阿久根中学校付近からは車で7分くらいです。


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