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大変だけど、それでも海外に住む理由。

楽しいだけじゃない、海外生活。

海外で暮らすのって、楽しそうに見えて大変なことも多いです。

言葉の問題、文化の問題、治安の問題、手続きの問題、たくさんありますが、

全てを総括すると、「全部イチから始める」こと、しかも今まで育ってきた環境と全く違う場所で。これに尽きると思います。

皆さん、新社会人になった時のことを思い出してみて下さい。

初めての仕事、初めての一人暮らし、初めての家事。。。

今は難なく こなしていることも、最初は大変だったのではないでしょうか?

海外に暮らすときは、それをもう一度、しかも「外国人」という身分でやらなければなりません。

エネルギー、結構要ります。

だいぶ慣れた今でも、疲弊すること、しばしば。

それでも「海外にいたい」と思うのは、海外(フランス)の雰囲気に自分の性格が合っているから。

居心地が良いんです。

一年間のフランス滞在→帰国して再び日本で生活して

初めてのフランス長期滞在は、1年間のワーキングホリデーでした。

パリではなく ロワールの地方都市にあるパン屋さん、従業員は私以外全員フランス人でした。

念願のフランス生活を楽しみつつも、

最初は仕事のやり方の違いに戸惑ったり、不満を持つこともありました。

若干 日本が恋しくなり始めた頃、ビザの期限により帰国、それからは母国での生活なります。

帰国した当初「日本社会で生活するのって、なんて快適なんだ!」と感じたのを覚えています。

しかし どうもしっくりこない。

日本での生活を重ねるにつれ、なんだか息苦しさが増します。

「やっぱり私は海外の方が合っているのかな」と感じるようになりました。

生まれた国は当たり前に好きだけれど。。

日本は規律正しくて、お互いを気遣うことが出来る国民が多い、

素晴らしい国です。

海外に住むと本当にそう思います。

もちろん個人、個人キャラクターは異なり、一括りにすることは出来ませんが、

海外では なんだかんだ言って「自分が一番」の人が多いです。

時には「うわ、自分のことだけかよ」と思うこともありますが、

それはそれで自然なこと だとも思います。

だって結論 一番大事なのは、自分の「命」や「アイデンティティ」だから。

日本は「相手を思いやること」とか、「常に空気を読む」とか、「自己犠牲」とか、

日本独特の「美徳」がありますが、それはそれで美しいんです。

ただ、それを強要する「見えない圧力」があるんです。

ちょっと「世の中の常識」から外れると白い目で見られる。

もちろん海外にだって「常識」はあります。

でも、日本のは「社会」というサイズで圧力を感じる。

言いたいことが言いにくい、失敗を許さない空気感、「世間の常識」にある程度ハマっていないといけない、マニュアルに則ってやらなければならない。。

今 日本にいる方も、そう感じている方は少なからずいらっしゃると思います。

決して「日本」が嫌いで海外にいる訳ではないんです。

私から見た日本の欠点があるからこそ、今 現在の日本の素晴らしい文化がある訳で。。。

ただ 日本で感じる「社会の閉塞感」がどうにも合わなくなった。

フランス生活で心地良い箇所

フランスの居心地の良さは、一言でまとめると「自由」だから。

いくつか挙げると、

① 納得いかないことがあれば躊躇なく言いたいことが言えるし、相手も一意見・交渉として話を聞いてくれる。

逆に言うと、言わないと損することの方が多いかもしれません。たとえ口論に発展したとしても、後腐れのない性格の人が多いのが清々しいです。

② 上下関係よりも「人」対「人」で付き合ってくれる

年上の人をリスペクトするのは大切なことですが、変に日本のような圧力がないです。接客に関しても、「お店とお客さんは対等」というスタンスです。

③ 自分の裁量で行動できる。/ チームプレイより 個人プレイ

例えば、仕事など、結果さえ出せば、自分の好きにできることが多いです。「マニュアル」なんてものは基本的にないです。ただし、望んでない結果になっても自己責任です。

④ 喜怒哀楽がオープン

例え仕事中だろうが、泣いたり怒ったり、自由な人が多いです。

私は そこまでオープンではないですが(普通の日本人よりはオープンかも笑)、そういう環境は自分としては気が楽です。

⑤ 個人主義・多様性を認める

他人の言動に干渉する人が基本的に いないです。

「あなたはそういう考えなのね」「まあ いいんじゃない、個人の自由だから」という感じの人が多いです。人とは違う言動をしても、「それ、いいね!」というファンキーな人も比較的多い気がします。

という感じで、自分が人間らしくいられるような気がします。

「外国人」という立場こその特権

これは時としてデメリットにもなり得るのですが、

「よそ者」として海外生活を送るのは

滞在先の「国民」としてのプレッシャーがないというか、なんだか気楽に過ごすことができます。

だからといって好き勝手やって良いというわけではありませんし、「住民」としての責務はあります。

ただ、その国で起きた出来事をそこまでセンシティブにならずに見つめることができるというか、「傍観者」の立場で冷静な状態を保つことができる気がします。

逆に「外国人」だから感じる疎外感や、「日本人」というレッテルを貼られることに対してのストレスもゼロではないですが(私はあまり感じない方ですが)、

大多数のカテゴリーに属さなくて良い「解放感」は海外生活ならでは だと思います。

そのほか、私が海外に住む理由として、

労働に対する考え方(労働環境など)が自分に合っている、

毎日色々な発見があり 知的好奇心が満たされる…などがありますが、

長くなりましたので、それは また いつの日か。。

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