君の輪郭を見るたび
世界は閉ざされたり
広がったりすることで
不思議な気持ちになる
ため息は夜の闇に潜んだ
無意識に煙草の火をつけようとするけれど
煙草の煙を吸い込んだら
君は咳き込んでしまうだろうから
僕はただ 夜空を見上げているしかない
星がひとつ流れて 君の瞳も流れる
この世界の片隅で 僕は君とふたりきりだ
月のない夜に 心だけが寄り添う
その瞬間だけは 君と同じものを見ていられる気がする
言葉はいらない
想いだけでいい
ただそれだけでいい
君がいるなら
僕の世界は暗闇ではない
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