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【欧米ではおすすめされない!?】幼児用の歩行器を使ってみた

「幼児用の歩行器使う?」
と、聞かれると

「No, thanks. (いいえ、大丈夫です。)」
と、いつも断ってきた私。

どうして幼児用の歩行器を使わないのか?

理由は、欧米では幼児用の歩行器がおすすめされていないから。

しかし、そんな私が実際に幼児用の歩行器を使ってみた出来事があった…。

今回の記事は:

  • 欧米では幼児用の歩行器がおすすめされない理由

  • 実際に幼児用の歩行器を使ってみての感想


【欧米では幼児用の歩行器がおすすめされない理由】

欧米では幼児用の歩行器(英語: Baby walker)がおすすめされていない。

主な理由は2つ:

  • 幼児用の歩行器による事故が多発しているから

  • 幼児用の歩行器が発達の遅れ(妨げ)になる可能性があるから

理由①:幼児用の歩行器による事故が多発しているから

歩行器による子ども(年齢:15か月以下)の事故は、アメリカで*230,000件以上(1990~2014年)報告された。

具体的には、子どもが歩行器に乗ったまま階段から転落・壁やドアへの衝突・転倒・オーブンやコンロでの火傷などがある。

そのため、欧米では事故が多く発生する幼児用の歩行器は推進されていない。

理由②:幼児用の歩行器が発達の遅れ(妨げ)になる可能性があるから

歩行器による子どもの歩行の発達の遅れ(妨げ)を*アメリカの専門家は指摘している。

例えば、子どもが歩行するためのバランス感覚・姿勢・足の動き・筋肉の発達が歩行器の使用によって遅れる、または妨げられる可能性があるという。

なので、欧米では子どもの歩行の発達を遅らせる(妨げる)可能性のある幼児用の歩行器は、おすすめされていない。

(*参考: 【おまけ】動画)


【欧米ではおすすめされない幼児用の歩行器を使ったら悲しいくらい楽だった】

とある平日、私は子ども(年齢:12 か月)を連れて旦那の実家にお泊まり(3泊4日)に行った。

旦那の実家には甥っ子たちが使っていた幼児用の歩行器があった。

いつもなら幼児用の歩行器を使わない私だが、今回ばかりは状況が違った。

今回のお泊まりは旦那が平日で仕事のため、いない。

つたい歩きをするようになった子どもを私が、完全ワンオペ。

義理の母に手伝ってほしいところだが、体重が10キロの子どもを抱っこしたり、腰をかがめて子どもの後をついて回ったりするのは、やや過酷。

そして、まだ転び方も知らないわが子は…

「バッタン!」
と、ヒキガエルのように前方に顔から転ぶか…。
「ゴン!」
と、カメのように後方に頭から転ぶか…。

『旦那の実家は、居間がフローリング・台所がタイルだからコケたら痛いだろうなぁ〜。』
と、私の心臓がもたなかった。

そのため、仕方なく幼児用の歩行器を使うことにした。


悲しいかな…。

思った以上に便利で楽だった。

実際に使ってみて幼児用の歩行器がこんなにも便利で育児を楽にしてくれるのだと知り、そのことを知らなかった自分が少し悲しかった。

例えば、子どもがつたい歩きをしているとき、幼児用の歩行器を使うと常に子どもの後をついて回る・目が離せない・手が離せないという不安・不便さがなくなる。

また子どもが「後追い」でグズったり、泣いたりするとき、幼児用の歩行器を使うと子ども自ら移動できるので、子どもをおんぶ・抱っこする肉体的な負担や子どもが泣くことに対する精神的なストレスから解放される。

わが子も幼児用の歩行器に乗っているときは、終始ご機嫌で満面の笑みで自ら歩けることを楽しんでいた。

幼児用の歩行器を使う・わが子

そして、私の心中でフツフツと湧き上がってきた疑問。

『なぜ、こんなにも便利で育児を楽にしてくれる幼児用の歩行器が欧米ではおすすめされないのか?』

上記で説明したように幼児用の歩行器による事故の多発・子どもの発達を遅らせる(妨げる)可能性があるからだが、これは結果論。

つまり、幼児用の歩行器の「育児を少しでも楽にする」という本来の目的と使用による「事故の多発・発達の遅れ(妨げ)」という結果が異なっている。

根本的な原因は、幼児用の歩行器の使い方

どのように幼児用の歩行器を使ったかによって生じた目的と結果の違い。

幼児用の歩行器の便利さ・楽さゆえに油断したり、過信したりした事が結果的に幼児用の歩行器のリスク・デメリットになったのだと考える。

例えば、
「幼児用の歩行器は、子どもが乗っているから早くは動かないだろう。」

という油断から幼児用の歩行器を固定しない、または子どもから目を離してしまい、転落・火傷などの事故が発生。

「幼児用の歩行器は子どもの歩行を助けてくれるから長時間乗せてもよいだろう。」

という過信から1日のほとんどを子どもが幼児用の歩行器に乗ったままで過ごし、子どもの歩行に必要なバランス感覚や筋肉を鍛えられなかったことによる発達の遅れが現れたというワケ。

しかし、私自身は実際に幼児用の歩行器を使ってみて注意点さえ守れば、幼児用の歩行器自体にリスク・デメリットがあるとは感じなかった。

では、どんなことに注意すればよいのか、簡単にまとめてみた。


【幼児用の歩行器を使うときの注意点3つ】

  • 階段・段差がない場所で幼児用の歩行器を使用する

  • 大人の監視のもとで幼児用の歩行器を使用する

  • 短時間(1回20分以内)のみ幼児用の歩行器を使用する

注意点①:階段・段差がない場所で幼児用の歩行器を使用する

子どもが幼児用の歩行器に乗ったまま階段・段差から転落するのを防ぐために幼児用の歩行器を使用する場所・環境を整える。

また床に落ちているおもちゃ・ボールなどは、つまずいて転倒の恐れがあるので片付け、歩行器がスムーズに進むようにする。

台所での幼児用の歩行器を使用するのは、おすすめできないが、やむを得ない場合は、歩行器を固定する・子どもがコンロやオーブンに近づかないように工夫する必要がある。

子どもの安全を第一に考え、階段・段差のない場所・環境を整えて歩行器を使用する。

注意点②:大人の監視のもとで幼児用の歩行器を使用する

子どもが幼児用の歩行器に乗っているからと安心して目を離すと思わぬ事故に繋がる。

子どもは好奇心で自分の目に写る物を触ってみたり、口に入れたりするからだ。

例えば、テーブルの上にある熱いお茶・小さな置き物・薬など、幼児用の歩行器に乗っていると簡単に手が届いてしまうこともある。

そのため、大人は子どもから目を離さずに監視のもとで幼児用の歩行器を使う。

注意点③:短時間(1回20分以内)のみ歩行器を使用する

歩行器の長時間の使用は、子どもの発達の遅れ(妨げ)になる可能性がある。

幼児用の歩行器の使用は1回20分以内にすることを専門家は述べている。

なので、ケータイのタイマーなどを使い、短時間のみの歩行器の使用を心がける。


以上の幼児用の歩行器を使うときの注意点を守れば、幼児用の歩行器は便利で育児を楽にしてくれる。

幼児用の歩行器の本来の目的と使用した結果が一致してリスクをなくせるだろう。

相変わらず、我が家にはスペースの関係で幼児用の歩行器はないが、旦那の実家に行くときは、幼児用の歩行器を注意点を守り使ってみようと思う。


【おまけ】


専門家のエマ・ハバード(Emma Hubbard)さんの幼児用の歩行器についての解説(英語)


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