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「植物を育てる事が、対人関係において、相手を慮ることに通ずる」という気付き

谷川嘉浩氏著『スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険』という本を読んでいる。


哲学書はおそらく人生ではじめて。

私には難しい言葉が並び、何度もページを行ったり来たりして、著者が言いたいのはこうゆうことかな?と自分なりに思考しながらじっくり読み進めている。

(まだ完読していない)

この本の中で、「趣味」の重要性について語っているパートがある。

新世紀エヴァンゲリオンのアニメに出てくる加持リョウジというキャラクターが

世界の存亡がかかっていて、自分にも命の危険があるタイミングで、のんきにスイカを育てているシーンを紹介している。

彼は、誰かのためにとか、何かの役に立てたくてとか、SNSに投稿して「いいね」をもらうために、スイカを作っているわけではない。

その動機はスイカがどのように育つのかという好奇心からくるもので、純粋にその行為を楽しんでいると言える。

私は死産の経験から、ようやく自分の興味関心に目を向けられるようになったけど、これを当たり前のようにできる人は凄いなと思う。

心身ともに健康な証なのだろう。

ちなみに著者は、植物を育てることは、先の見えない作業だとも述べている。

それは私も同感。

部屋の温度や湿度なんかにも影響されるし、個体差もあって、同じ品種でも、適した管理は違ってくる。

だからこそ、毎日葉っぱや土の状態を観察することがとても大切なのだけど。

それなりに手をかければ、それに応じてうまく育つかもしれないけれど、どんなサイズや模様になるのか、何をしたら枯れてしまうのか、ということは、完璧にコントロールできない

これは、対人関係においても同じことが言える。

人の価値観は、こちらからコントロールすることはできないけど、相手のいうことをよく聞き、表情を観察することで、どんな気持ちでいるのか、何をやりたくて、何を求めているかを想像することはできる。

で、楽しい話題を振ってみようかなとか、今はそっとしておこうかな等と、相手を慮ることができる。

私のように不器用な人間は、ごちゃごちゃと考え過ぎて疲れてしまうのだけど、完璧にコントロールできないということも理解した上で、その人への好奇心と愛を持って接すれば、案外うまくいくのかもしれない。

私の趣味である植物の世話が、時々私を苦しめる対人関係に通じているとは。

またひとつ、面白い気付きを得ました。

さて、今日は金曜日。
明日は大学時代の友人の家へ遊びにいく約束が・:*+.

午後も頑張ります。

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