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宗教や信仰についての雑記 #195

◯共通する教え

前回、、全ての宗教の教えは個々の人の解釈であり、みな相対的なものであって、本当に正しいこと、真の善は捉えられないのか、ということを書きました。

それに関して、ダライ・ラマ14世の言葉を思い出しました。
それによると、世界にある様々な宗教の教えには、それぞれの文化に特有の部分と、全ての教えに共通する部分とがあり、その共通する教えとは「良き人であれ」ということだ、というものです。

完全な人間はどこにもいません。我々は常に間違いを犯します。ですからもしかしたら、本当に正しいことや真の善は、永遠に捉えられないのかもしれません。
でも、様々な教えに共通するものから、採るべき道を探し出す努力を続けることはできます。

優秀な教師が、自分の力で答えを探し出そうとしている生徒を優しく見守るように、我々を超越した「絶対的なもの」も、迷いながら歩んでいる我々を見守ってくれている。そのような感覚が信仰の本質であるような気がします。

無論それは平坦な道のりではありません。本当に正しい道が見つかるのかどうかわからない不安との戦いが続くのでしょう。
その不安と戦うための力を与えてくれるのが祈りや瞑想なのだと思います。

でも人間は弱いものですから、ときに不安から逃げようとしてしまうかもしれません。
それに対処するためには、権威主義や所謂「無謬性の神話」への警戒が必要となります。
それについては次回にしたいと思います。

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