閑話休題 実写化ブラック・ジャック

 いや〜イジってたなぁドリル優子。
 漫画かよ!死亡フラグが立ってました。多分死なないだろうけどと思ってはいたが・・ブラックジャックは基本いい人は死なない。クライマックスを除いて。

 それと見た目にこだわる不細工な旦那というイジリも良かった。これは皮肉が効き過ぎているが。

ピノコは秀逸。アッチョンブリケはあれが正解なのだろう。あのインネーションも良かった。不規則に入り混じった幼児語もそういう不自然さが見た目が子どもながら、中身とともにが大人を目指していることというのはそういうことなんだろと思わせました。

 キリコはいただけない。石橋静河で良かったのだろうが見た目がよろしくない。しかしそれは松本まりかを抱き寄せるためにはやはりキリコは女性である必要があったということだけではない。
 ブラックジャックも見た目より役者の雰囲気で作ったならキリコもそうすべきだったのではないかということ。冴羽僚と牧村香がそうであったように。後出しジャンケンだが星野源の折り合いのPVの頃より石橋さんはいい雰囲気を出していると思っていた。2世というのはそれだけで正当な評価がされにくい。ちょっと残念に思いました。

 「それを聞きたかった」に対する批判もあるようですが、本音を引き出すという意味では悪くない使い方だったのではないかと思います。結局一緒に苦しむという結論は非常に現実的です。そもそもこの考えは安楽死に対する考え方でもあります。言うは易く行うが難しの最も典型的な話です。そのことにコミットすることを体験するという意味では致し方ないのだろうと思います。時代の進み具合はそれだけで手塚先生をも凌駕する効果もあるということです。今の社会の安楽死に対する理解の深さはそこまで辿り着いていると思います。それは脚本家も制作に関わった人たちもそうだったのではないでしょうか?非常に微妙でセンシティブながら現実的に向き合わなければいつ自分に降りかかってくるかわからないからです。臓器提供や胃ろうの問題も同様だと思います。

 人はできる範囲のことをできる限り精一杯やる。それが生きるということなんでしょと手塚治虫先生はブラックジャックに言わせたわけです。漫画にした理由を。一度言うだけじゃ足りないから。人間はずっと言い続けなければすぐに忘れちゃう生き物だから。忘れていいのよ、何度でも言ってあげるからブラックジャックが。

貶すのはやめてこれはこれで良かった。それでいいんじゃなんですか?

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