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ウイスキーは儲かる?⑤〜ただ高い商品を置いただけでは売れない。売れるための販促プロデュース。

久しぶりの経営学になる。

飲食同業者の方に非常に好評なのでまた思いついたことを書いていこうと思う。

前回までであった話かもしれないが、ラーメン一杯¥1000で売るより、ウイスキー一杯を¥1000で売る方がわりがいい。

原価コストだけでなく労力や作る時間、人件費などの総合的なコストを考えた結果だ。

気になる方は前回記事を読んでほしい👇

今回はさらに応用編といったところであろうか。ラーメンというと、高騰化の中で一杯が¥1000を超えるものもざらに出てきた。時には¥1500〜¥2000くらいになるのも流行りの割烹系ラーメンでは珍しくない。しかし、ラーメンというものは非日常というよりは日常食のイメージが強く、価格も以前の一杯¥500〜700くらいのイメージが強い。¥1000を超えると一般の方には『高い』という抵抗が生まれてくる。

それは収入が多い少ないを問わず、

『日常的に支払える額ではない』

という判断になってくるのではないだろうか?

余談だが、ラーメン屋やパン屋などは高騰化の波の中、そういった事由からも倒産してくる店が増えるだろう。私も思っていたが、最近のニュースでも同じことを特集していて閉店するパン屋を取材していた。ラーメン¥1000も辛いが、パン一個に¥300も同様に辛い、しかもパンはコンビニなどでそれ以上に安くバラエティに富んだラインナップがある上に常に新しいものも開発されていく。それではユーザーも一般的な心理ならどうしても傾いてしまう。

話を戻そう。

ラーメンやパンと比べて外食においての酒類は非日常の類に入るのではないだろうか?居酒屋などはまだ日常感の延長にあるかもしれないが、BARでのむウイスキーやカクテルなどは高級嗜好品に感じるのではないだろうか?ましてや国産ウイスキーをはじめとした酒類は高騰化というか超高級化してしまい、投機の対象にまで発展してしまっている。それゆえに、私たち事業者が買うだけでなく一般の方が幅広く買うようになった。しかも、高くて勿体無い気持ちから封を切らず、コレクターのようにただただ集めるという傾向にある。

そんな中、コロナ禍で生まれた新たな消費の形は、高騰化していくエネルギーや生活費は節約しても、好きなものにはとことん惜しまずつかう傾向が強まっている。

そして、BARという場の中に普段なかなか見ることのできない酒や今では買えなくなった酒を求めてやってくるお客様もいる。ありがたいことに値段のことはあまりとやかく言わず、欲しいものはスッと頼んでくれる。
※当店はメニューに値段を全て書いてあるので確認の上で飲んでもらっている。以前にも書いたがメニューがなかったり値段の書いてない店はぼったくりと思われても仕方ないので、気をつけるように。👇記事参照

当店ではウイスキーは一杯¥1000のものからヴィンテージ物では¥40000のものまである。近年は今まではなかなか売れなかった高額商品が以前に比べるとかなり出るようになった。これもコロナ禍で生まれた新たな消費の形が物語っている。

だがしかし、高額商品を置けば必ずそれを飲んでくれる人が増えるわけでもない。それにはその高額商品を希少であるとか、高額であるという証明的な演出をプロデュースする必要がでてくる。

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