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低緯度地方から高緯度地方への移民は統合失調症リスクを高める

なぜ移民は精神病のリスクが高いのですか? ビタミン D 不足、エピジェネティックなメカニズム、またはその両方?
Why are immigrants at increased risk for psychosis? Vitamin D insufficiency, epigenetic mechanisms, or both?

その国の気質というのは、その国が背負っている自然環境のしんどさに影響されて遺伝子プールが変わり(セロトニンが代謝されやすかったりされにくかったりの遺伝子)、自由主義的だったり保守的になったりするという研究があった。

とはいえ、気質というのは住む国でずいぶん変わるんじゃないかとも考えている。日本人がシャイなのは遺伝子のせいだというような話を聞いたことがあるが、私自身1年欧州にいたことで自己主張が強かったし、日本に帰ってきてもその傾向は2週間位続いていた。

なので気質というのは住む国が変われば、文化の風に当てられて変わるんじゃないかと思いこの論文に当たる。

でも読んで見るとちょっと内容的に望んでいたものとは違う。

この論文のコンセプトをちょろちょろ書き上げると

・移民は一般に統合失調症になりやすく、その傾向は一世よりも二世のほうが顕著である。

・その原因として低緯度地方から高緯度地方へ移民することで、ビタミンDが不足し(特に黒人を始めとする色素の濃い有色人種)、食べ物の変化や生活上のストレスで遺伝子が後天的に変化してしまうことが関係している可能性がある。

ということになる。高緯度地方に引っ越すことで日照量が減り、ビタミンDの生成が減ることが統合失調症発症の原因になることがあり、

また特定の栄養素が摂れていないことでも遺伝子が後天的に変化し、統合失調症になりやすくなり、生活ストレスでも同様の変化が起きるとのこと。

Q: 貧困は連鎖すると言うけれど、貧困の原因はひょっとして精神疾患であり、精神疾患の連鎖にはこの研究で示されているような社会的要因もあるんじゃないだろうか?

明日目を通すす論文:

社会的ストレスのエピジェネティックな影響: 社会的逆境はどのように生物学的に組み込まれるのか?
The epigenetic impacts of social stress: how does social adversity become biologically embedded?

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