きっと最後の胎内記憶【子育てエッセイ】
2歳11ヵ月の第一子は、私と二人きりになるとぽつぽつと胎内記憶を話した。
初回は2024年の年明けに第二子の入院中のこと。
それから、たま~に思い出したように第一子ちびちーちゃんは胎内記憶を話した。
「パパによばれたからママのおなかにはいった」
「第二子くんといっしょにいたの。従兄もいたよ。」
「すっぽっぽーん!ってうまれてね、うれしかったの」
「ママのおなかにはちびちーちゃんとちびにーくんがいる。ずーっといる。」
だいたいがこの内容。きらっきらの笑顔で話してくれるから、聞いている私もつられてにこにこになりながら聞いた。楽しかった。
ところが、最近、胎内記憶の話しになるとやたらと神妙な顔になり「やーだよ」と言うようになった。絶賛いやいや期真っ只中だし、いつものいやいやだと思っていたけど、なんとなく手触りが違うというかなんというか。
もう胎内記憶について話すことはなくて、話したい話題じゃなくなったのかな。
そんなふうに思った。
つい先日、久しぶりに胎内記憶を話した。というか、気になることがあって聞いてみた。すると、その答えは教えてくれなかったけど、
「ちびちーちゃんのおなかには乗り物があって、それでママのおなかにきた」
「ちびにーくんの乗り物もまだお腹にあるよ」
と新しい情報を教えてくれた。
空から乗り物に乗ってお腹に入ってくるらしい。どんな乗り物なのか知りたくて、働く車や電車などが載っている絵本を持ってきて聞いてみた。
すると、
「ぽっぽんだよ!」
と、こどもちゃれんじでもらった「ぽっぽん」を持ってきた。
どうやらこれに乗って私のお腹まで入ってきたらしい。
「パパがよぶからさ、いそげ、いそげってしたんだよ。」
その言葉を聞いたらなんだか泣けてきたと同時に、"これがきっと最後の胎内記憶かもしれない"と思った。全然理由も根拠もないけれど。
あの日からちびちーちゃんは胎内記憶を話さないし、私も聞いていない。もしかしたら、本当に最後の胎内記憶だったかもしれないとふと思って、思い出しながらnoteを書いている。
今まで話してくれたすべての胎内記憶に感謝。
話してくれたからこそ、ちびちーちゃんとちびにーくんがもともと姉弟でなかよしさんだったことを知れたし、なんと子どもたちはパパのために生まれたこともわかった。
知らなくても生きていけるけど、知っているほうがなんだか豊かだなぁと思うから。
明日もいい1日になりますように。
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