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籍を入れていない63歳のJonと67歳のおばあちゃんが教えてくれたこと


先日、今一緒に仕事をしているJonと、仕事終わりにビールを飲みに行った。ひとつ、タイル貼りの現場を終了して、

「疲れたなあ。ジュースでも飲むか?」「ううん。大丈夫だよ。でも、こんな日はビールが美味しいよね」「ななか、1杯ビールでも飲みに行くか?」「あ、グッドアイデア!」

ということで、ヌーサの''Land&Sea''というお店へ。

Cheers!という言葉ともに話をしていたのは、彼と彼のパートナーについて。彼は一度離婚を経験し、お子さんが2人いて、離婚後も長く一緒にいた人がいたけど、お別れをして、今新しいパートナーといてしばらくが経つ。

今のパートナーは、67歳のプランナーさんで、お花のような笑顔の素敵な人。4人のお子さんがいて、旦那さんを若くして癌でなくし、今は籍を入れずに、Jonのパートナーという関係にある。

一緒に暮らしていないけど、毎週末に会ったり、来月も2人でイタリア旅行に長期で行くらしい。2人ともそれぞれイタリア語を勉強するためにアプリをダウンロードしてある。Jonは毎週末、彼女のためにお花を買っていくそうな。

彼女の話をする時の彼は、すっごく幸せそうで、私が彼女の質問をする度に、ニヤリと笑みをこぼす。彼女にも会ったことがあって、一緒にランチをしたときはクリティカルなユーモアさが光るおばあちゃんだという印象を受けた。

Jonの方が歳下なのもあるけれど、やり取りを見ていると、おばあちゃんの方がパワフルで、でも、おばあちゃんの不器用さをJonが受け止めているようで、バランスのとれた関係に隣で見ていてとても微笑ましかった。

〈3人の会話〉

おばあちゃん 「たまに、私の家に忘れ物をするの、わざとなんじゃないかって思うのよ(私に会いに来る口実なんじゃないか、と)」

私 「Jonね、よく現場に携帯やサングラスを忘れるから、いつも仕事が終わる前に回収して車に入れるの」

おばあちゃん 「😒😏😏」

Jon  「......🤫🤫😉」

と、笑いながら過ごしていた。

2人の会話をこうやって見ると、Jonが彼女の尻に敷かれているように思えるけど、

彼女と別れたランチの帰りの車で、Jonが私に
「彼女は最初ハッキリとNoと言うけれど、途中で意見が変わることがあるから様子を見てみようか。彼女は慎重派なんだ」
と、言っていて、あ、Jonは彼女の不器用なところも愛で受け止めているんだ、と思った。

今、日本に帰る前に引越しをしようと思っていて、彼女の住んでいるエリアで家を探している話をしたら、「長期だったらあるかもしれないけど、短期はごめんなさい。そこら辺、私分からないの」と言われて。Jonが彼女が私にハッキリと言ったことを気にしていないか、気にかけてくれていた。

私にまで配慮してくれるなんて、やさしい。

そんな二人が私に教えてくれたもの。それは、結婚やパートナーシップの関係やかたちに、正解も、正しさもなく、本人や二人の間でしか分からないということ。

二人の中で、心地よいバランスと幸せを感じられていたら、それが全てなんじゃないかな。過去の恋愛や結婚で、心苦しい時間、経験があったと思うけれど、私の目の前にいる二人の今が幸せなら、その姿を見られただけでも、よかったなあ、と思う。彼女の存在を知るまでは、彼一人で生活しているのかと思っていたから、日常を一緒に過ごす特別な人がいてくれて嬉しい。

必ずと言って結婚する必要も、日常のすべてを共有する必要もなく、お互いがお互いを限りなく大切に想い、相手と自分の時間や生き方それぞれを配慮した上で過ごす時間も特別だよね。

Jonと彼女がぞれぞれ幸せでいることを願って。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
皆さんにも、特別に感じる人や時間との出逢いがありますように。

Beautiful love,

nanaka

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