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レアル・マドリードに学ぶ印象力

『人は見た目が9割』という本がある。

顔つきや仕草、色、匂いなどによって人の第一印象は判断され、そのあとの交友関係にも少なからず影響を与える。

あたりまえだが第一印象というのは千差万別で、人それぞれもつ印象力は異なる。この印象力は場合によっては有利に働くということが、最近わたしの中で確信を持ち始めた。

先日とあるきっかけでレアル・マドリードのコーチ・スタッフ陣と出逢ったのだが、そこで得た彼らの印象には目を見張るものがあった。そこから普段の生活に活かせるような学びがあったので、ここではわたしの海外生活とも絡めて紹介したい。


仕事や恋愛など、さまざまな場面で有効となる印象力。あなたは印象力で他の人と差をつけられていないだろうか。


世界のビッグクラブ、レアル・マドリードの印象力

レアル・マドリードといえば世界に名を馳せているサッカーのビッグクラブだ。銀河系軍団とも呼ばれ、他のクラブと一線を画す強豪チームである。


先日わたしはスペインのとある大会の運営補助として、レアル・マドリードの育成年代チームと接することがあった。

レアル・マドリードのエンブレムが煌々と輝くウェアを身にまとい、会場に到着したコーチ・スタッフ陣。自惚れた様子や上から目線などは一切なく、日本人のわたしにも笑顔で「Hola!」と挨拶をしてくれた。

チームの代表者である50歳近くのおじちゃんも、わたしに笑顔で声をかけて握手をしてくれた。大会中もフランクに話しかけてくれ、冗談なんかもかましてくる。なんとも親近感の湧く、フレンドリーな方だった。


わりと寡黙であることも多い(わたしの経験上)監督も笑顔で挨拶をしてくれ、威張った様子などこれっぽっちもない。フィジカルコーチはわたしが絆創膏を探していると「俺持ってるけどいるか?」と言って、チームの救急箱から絆創膏を持ってきてくれた。

しまいには全ての試合が終わったあと、監督は運営のわたしたちにレアル・マドリードのエンブレムが入ったキーホルダーをプレゼントしてくれた。


なんという心遣いだろう。おそらくいつでもプレゼントできるよう、常にいくつか持ち歩いているんだろう。対戦相手に対するプレゼントならまだしも、こういう目立たないスタッフにも渡せる器量の大きさに感動してしまった。

大会には他にも名だたる強豪クラブが色々と来ていたが、正直レアル・マドリードの印象の良さはダントツであった。世界に名を馳せる一流クラブというのは、こういうところから違うのかと、つくづく感心させられたものだ。


クラブの印象が良いと、運営側としても何かあればフォローをしてあげたいと自然に思える。

水がなくなったから追加でもらえないかとか、アップ用のボールをもう1つ借りれないかとか、そんなリクエストがあれば全力で答えてあげようと思える。

おそらく試合の審判側としても、印象の良さは無意識に影響を与えているのではないだろうか。


この大会でレアル・マドリードは見事優勝を果たし、マドリードへ帰っていった。この結果に妙に納得できるものがあり、心から祝福をしたくなった。



海外に渡り、飛び込みで所属チームを見つけた印象力

レアル・マドリードの話に続いて自分の話をするのは恐縮だが、わたし自身も海外生活で印象力の重要性というのをひしひしと感じている。


自分でいうのもあれだが、わたしは比較的すぐれた印象力を持っている。(という自負がある)

というのもわたしが単身スペインに渡り、何もあてがない状態で飛び込みでサッカーチームをまわり、所属するチームを見つけたカギもこの印象力にあると思っている。


ある日バルセロナにあるサッカークラブへ飛び込みで「ここで働きたい!手伝わせてほしい!」とお願いしたら、クラブの秘書の人が入れそうなチームをあたって、それぞれの監督に連絡して聞いてくれたのだ。

その甲斐あってわたしはクラブに拾ってもらえ、晴れて日本人女子がスペインのサッカーチームへ所属することができた。

詳しくはこちらのブログでも書いているのでぜひ。


わたしの印象力について具体的に言及すると、いつも笑っているとか、愛嬌が良いとか、これらはよく褒めてもらえる点で。さらに何事も一生懸命にやってしまうことから、周りが自然と助けてくれることも多い。(周りの人がみんな優しくて本当に恵まれている、、)

それとリアクションがすごく良いらしく、喜ばせがいがあるとも言われる。(ビールの飲みっぷりが良いらしく、色んな人にCMできるよと言われる)


ちなみにわたしは海外でかれこれ3年ほど生活しているが、何かお礼したいときや軽く挨拶するときなどはお辞儀をしっかりとする(というかしてしまう)。

これが意外とスペイン人には好評らしく、みんな笑ってくれたりマネをして一緒にお辞儀をしてくれたりする。やっぱり日本人はよくお辞儀をするんだなあ、とイメージ通りの姿が面白いんだろう。


無意識にやってしまう部分ではあるが、このクセを変えようとは思わない。周りの日本人は現地のスペイン人のように振る舞う人もいるが、わたしは個人的にこのクセを残していきたい。自分のアイデンティティでもあるし、かつお辞儀をすることでその場が笑顔になることがわたしも嬉しいのだ。

『典型的な日本人×スペイン人の輪にいる』というギャップが、また印象力を強くしているのかもしれない。でもそれでスペイン人の印象に残ってくれたり、スペイン人の会話のネタになってくれたりするのなら(名が知られるのなら)、こんな無意識下でもらえるリターンはなかなかないのではと思う。


言葉も文化も違う海外で生活するというのは、それほど簡単なものではない。必ずどこかで誰かの助けが必要となる。

そんなときあなたの印象があまり良くなく、冷たい・暗いといった印象をもたれれば、周りもあなたを放っておくかもしれないし、冷たく突き放されるかもしれない。

あなたが人生で得られるものは、印象力によって大きく左右されてしまうのだ。


印象力を鍛えることで、人生は好転する

わたしの海外生活での経験から印象力について言及してきたが、これは場所に限らず日本で生活する上でも侮れない点といえるだろう。

仕事や恋愛での印象力というのは、あなたにプラスの出来事をもたらす。

いつも笑顔でエネルギーをもらえるような人がいれば、また逢いたいと思ってくれるだろう。がんばり屋さんな印象が残れば、この人はこれからどうなっていくのかなと見守ってくれるようになるだろう。時には応援してサポートしてくれるかもしれない。

逆にいつも暗くてそっけなくて、愚痴ばかり吐いてマイナスなオーラを放っている人がいるとしたら。人は誰だって、負の雰囲気を感じる人に近づこうとは思わない。人生の貴重な時間を、分かち合おうとは思わない。


あなたは人に笑顔や元気を届けられているだろうか。その場限りで終わってしまうような、印象に残らない人になっていないだろうか。

「印象力を鍛えるといっても、何をすればいいんだろう……」と思うかもしれない。だが何か特別なことをするわけでもない。シンプルに自分を笑顔にしてあげればいい。ポジティブなオーラが自然と放たれ、相手にも伝染するはずだ。

印象力を鍛えることで、これからの人生はもっと楽に明るくなるだろう。この先あなたに手を差し伸べてくれる人は、あなたの印象力に引き寄せられた人かもしれない。


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