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お気に入りのツッコミを税理士にもお届けします。

こんにちは!
関西で大家業と子育てに精を出す佐山 潤(さやま じゅん)です。

私達夫婦の間で長年面白がって使っている突っ込みがあります。

「はよ言えや、、、」
(「言」是非とも「い」ではなく「ゆ」と呼んで下さい)

例えば勝手に思い込みで、今日の晩御飯のお供にと思って、
いい日本酒を買って帰りますが、
妻が用意した晩御飯はシチューだった!というとき

私「はよゆえや、、、」
妻「そんなん(日本酒買って帰るなんて)知らんやん!」

とか言うやり取りを笑いながらやっています。

図らずも佐山家の内幕を少しご紹介してしまいましたが、
今日は減価償却の話をしたいと思います。
以前もお話した事のある話題ですが、
会社で保有し、会計上「資産」と解釈できるものには、
全て会計上の寿命(減価償却期間)があり、
その寿命消費分を簿価から取り崩していく、
というものです。
例えばパソコンなら4年。
20万円で購入したら、1年あたり5万円ずつ価値が減る。
その年の損金として5万円が計上される。
という仕組みです。なので、20万円の領収証をもらっても、
その年で20万円一気に経費計上できない、というものです。

不動産の場合、一般的に構造ごとにこの寿命が異なります。
木造・軽量鉄骨なら22年
重量鉄骨(いわゆる鉄骨)なら34年
鉄筋コンクリートなら47年
なので、築30年の鉄骨物件を大家さんが購入すると、
単純に言って残り4年かけて償却する事になります。
なので、もしその物件を1億円で購入すると、
1億÷4年で一年あたり2500万円もの経費を計上できる。
これを個人名義で持つと不動産経営上に大幅な赤字を「出せる」

これは特に年収のかなり高いサラリーマンや医師などに人気の購入方法です。
年収ウン千万などになってくると年収500万の人よりも所得税率が
かなり高くなるため、こうした減価償却費用を使って多額の経費を計上し、
節税する。家賃収入も入るというものです。

佐山は別に高収入ではないですが、キャッシュフローがいいので
利回りのいい築古物件を中心に大家業をしています。
ただ、上記の背景から赤字が出すぎてしまうのが困ったところです。
法人で所有するので、キャッシュフロー上は儲かっていても、
減価償却費が大きく、赤字になってしまう。
なので、黒字で通す法人と赤字でももういいや、とする法人を分ける、
など色々メンテナンスしないといけない。

最も困るのが売却時です。
減価償却が短く、大きく取られる、ということは、
売却時に簿価上は価値が大きく減った資産の売却、
という事になるので、売却価格と簿価のギャップが大きく、
利益が出すぎて法人税をたくさん払わないといけない。
(詳しくはコチラも参照ください↓)

私の友人に不動産会社の社長を勤める友人がいるのですが、
このことを相談したとき、
「確かに売却の時利益ですぎるよな。。。みんなどうやってんねんやろ?」
と二人で首をかしげて考えていたことがありました。

彼とは頻度は多くないですが、たまに一緒に飲んで、
不動産の事をあれやこれやと話します。
色々な事に手を出しているイケイケ社長な分、
少し忘れっぽい所があります。

久々に物件売却の話題になり、
築古の売却って税金との闘いだよねー、
と以前と同じ話題になったのですが、彼が急に
「え?何が大変なん?」と

「いやだって減価償却短いから簿価が減って利益出すぎるやん。」

「、、、それ、償却期間好きに決めれんねんで」

はい?
その事実もさることながら

「えーーーーー!?なんでなんで?よくこの話してたやん!みんなどうしてんねんやろ?って。情報アップデートしたんやったら教えてよ!」

「え?そんな話してたっけ?てか償却期間延ばせるのは俺前から知ってたで」

んなアホな。。。笑
ってか
「はよゆえよ、、、」

思わず口に出ます。後日税理士に確認します。

「減価償却期間って好きに決めれるんですか?」

「好きに、、、というわけではないです。少なくとも短くはできないです。
ただ、確かに償却期間をいわゆる法定耐用年数通りにしないといけない、
というわけではないです。もちろん延ばすにしても100年とか、
なんというか度を越したような期間は取れませんが」

。。。考えてみたら確かに私の物件にしても築30年弱の鉄骨でしたが、
杓子定規に行くと償却期間が5年くらいの所、10年がとられていました。
専門家が顧客に会計上の細かい相談をあえて持ち掛けたりは確かにしないでしょう。
税理士からすると、私は大家にしては会計に口うるさい方だと思いますが、
こだわらない大家さんも多いでしょうし。
何より注意深く決算書を見ればこちらのほうでも把握できていた問題かもしれません。

ただ、、、
「はよゆえよ、、、」

という思いが沸き上がります笑

まあ、少なくとも今後購入する物件運営には活かせる知識ですので、
もっと早くに知っていたら節税できたかもしれないお金は、
勉強代と思うことにします。

本日もお読みいただきありがとうございます。

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