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#23 「人は鏡」

俺の『優しさ』が不安に感じているのか、彼女からの質問に、俺は当たり前に振る舞っていることが、
多分不安だったのだと思う。
それと、彼女にとって2年ぶりの異性を【好き…かも】という感情に対して、不安が募っているに違いない。
【不安】【トラウマ】…彼女の気持ちになればそれは当たり前のことだ。
俺は、それを解かなければならないと感じている。
自分のことを話すのはあまり好きではない。
だけど、親父に言われたことを思い出した。そして、いつも心がけていた事。

人は鏡

自分の行為はそのまま自分に返ってくる

話せば、話してくれる

優しくすれば、相手も優しくしようとする

逆に、冷たくすれば、冷たくされる

信用されたけれれば、信用する

人は鏡

だから、俺は信じる。
嘘だと分かっていても。
騙されるけど、その騙した側はそれでも俺が、【信じるから】信じてくれた。
しつこかったんだろうね。

そういう教員時代の経験がある。
かと言って、それが彼女に当てはまるかはわからない。

ただ言えることは、行動しないことにはどんな人(タイプ)なのかわからない。こればっかりは前進と後退を繰り返しながら、
俺を分かってもらい、彼女の不安の葉を一枚一枚、解いていくしかない。
しかし、どう切り出していこうかと悩んでいた。
が、考えていても仕方ないし、それは楽しくない。
詮索することが全てじゃない。
考えすぎがしょっちゅう傷な自分…
そんな性格が嫌でしょうがない。

「恵は中学時代何してたの?」
「部活?バスケやってたんだよー身長低めだからねー」
「ポジションは?待って、当てるから……意外とぐいぐい得点取るフォワード!」
「そ、そう!ゆーたさんはバスケ詳しいの?」
「俺もなかなか見る目があるねー」
「うん!で、なんで詳しいのよー」
「ちょうど小学4、5年生の時にさ【SLAM DUNK】全盛期でさ、そこからNBAを見始めてさー
マイケル・ジョーダンやマジック・ジョンソンに憧れてドリブルとシュートの練習をしてたよー体育程度じゃ誰にも負けなかったかなー」
「すごーい!」

少し共通の話題があった。

「だけど、実は中学にラグビー部がなくてさ、バスケやりたかったんだけど、野球も小さい頃からやってたから、仲間に引っ張られて野球部に入ったんだよーバスケ部の先輩がワルばかりで、評判悪いのもあったんだけどね…」
「そーなんだねー」
「結果はどうだったの?」
「全国大会に行ったよーちょうど先輩に今でこそ、有名選手になった人がいたりしてね。自分たちの代ももちろん全国行ったけどねー」
「すごすぎるんだけど!」
「チームメイトも仲良いし、今でもよくランチしたり飲み会開いているんだよーこの間もって、昨日だけど飲んだんだーみんないい子なんだよー」ニコニコ活き活きと話す彼女の笑顔が素敵だなって思ってしまい、ボーッとして魔が開いてしまった。
『マズい!間抜け面が…』
と、我に帰った時に、
「ゆーたさんは、どんな中学生だったの?恋愛事情聞きたいなー(ニコ)」

小悪魔的な笑みを浮かべながら聞いてくる。

「1年生の時にさ、クラスの子で同性にも異性にも分け隔てなくできる子がいてさ…俺ともよく話ししてくれてさ。でも、その時はなんとも思わなかったんだ。俺の好みではあったし、気立てもいいし悪い評判は聞かないし。しかも、お兄ちゃんがラグビー選手ってことでよく話してたんだよね」
「珍しいねーラグビーを知っている子がいたんだーゆーたさんの好み…気になるー」
と茶化してくる(笑)

「後になってね、その子と仲の良い子が、俺になんか意味深な【ジャブ(ボクシングのパンチ)】を打ってきたわけ」
「え、どんな風に?」
「3学期が始まったすぐくらいにさ、「ゆーたはさ、どう思ってるの?」って。
意味不明でしょ?当時の俺からしてみたらそういった経験とかないんだからさー。」

何も言わずに、肘をテーブルに付き口角を上げて反応する。

【それで?それで!】
と、言わんばかりの女子トークが始まった。

To be next story…

(あとがき)
いろんな不安がお互いある中で会話をし始めました。
どんな些細なことでも飲み込もうと。
そんな10離れた2人は、何を思って会話しているのか…
刻み刻みですみません…
頑張って次も早めに仕上げます!

引き続き宜しくお願いします🤲

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