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食品の化学変化と食品加工(食生活アドバイザー3級)

時間の経過などで品質が低下し、変色や腐敗などが起きます。
しかし、微生物が作用し、有益に変化することもあります👀

ここでは微生物による食品の化学変化や発酵を活かした食品についてのお話をします😊

食品の化学変化

①変質

 食品を長時間放置したことによって、食品の新鮮度が失われ、外観や内容に変化が生じることを変質といいます。
乾燥や変色、変形が起きたり、異臭がして、食用に適さなくなります。

②変敗

 油脂が劣化して、食用に適さなくなることを変敗と言います。微生物によって食品中の糖質や脂質が酵素分解されたものや、空気中の酸素や太陽光線などによって作用される酸化型変敗などがあります。

③腐敗

 食品中のタンパク質が微生物(腐敗細菌)の酵素作用によって分解され、食用に適さなくなることを腐敗といいます。つまり、「腐った状態」のことです。悪臭がしたり、刺激の強い味になったりします。

④発酵

 微生物の作用によって食品中の有機化合物が分解され、ほかの化合物になることを発酵といいます。
発酵の過程で「温度、湿度、時間」などの条件によって食品のうま味や風味が増加することを熟成といいます。

 腐敗と発酵は、「食品に微生物が作用して、ほかの化合物となる」という点では共通です。
 しかし、人に対して有害か有益かという点で異なります。腐敗は、微生物の作用をコントロールできないために食用に適さなくなります。一方、発酵は、微生物の作用をコントロールして有益なものを作り出します。

⑤熟成

 「ねかせる」ともいいます。温度、湿度、時間、条件など、さまざまな外的環境によって、食品のうま味や風味を増加させることです。


発酵による食品加工

発酵の技術を応用して製造されているのが、ビール、ワイン、清酒などのアルコール飲料類と、パン、納豆、ヨーグルト、醤油、味噌などの加工商品です。

 発酵による加工食品は次のようなものがあります🥖

《酵母によるもの》
・ビール酵母(ビール)
・ブドウ酒酵母(ワイン)
・酵母(果実酒)
・パン酵母(蒸留酒)

《カビによるもの》
・麹カビ(鰹節)

《細菌によるもの》
・納豆菌(納豆)
・乳酸菌(ヨーグルト)
・酢酸菌(食酢)

《カビと酵母によるもの》
・麹カビ・清酒酵母(清酒)
・麹カビ・焼酎酵母(焼酎)

《カビと細菌によるもの》
・青カビ・乳酸菌(チーズ)

《細菌と酵母によるもの》
・乳酸菌・酵母(漬物)

《カビ・酵母・細菌によるもの》
・麹カビ・醤油酵母・各種細菌(醤油)
・麹カビ・酵母・細菌(味噌)

参考文献




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