日本語が苦手な保護者へのおたよりをChatGPTで作ろう。
はじめに
多文化共生が進む現代社会において、学校教育も多様なニーズに対応しなければならない時代となっています。特に、外国人児童とその保護者に対するコミュニケーションは、教育のこれからを考えるうえで重要な要素です。この記事では、AI技術を活用して、外国人児童の保護者に伝わるおたよりを作成する方法について解説します。
外国人の保護者が困ってしまうわけ
外国籍の児童の保護者が学校のことで困ってしまうのには以下の3つような理由があります。
①言語の障壁
学校からのお知らせなど日本語で書かれたお手紙を読めないことが問題だとされています。実際日本語はひらがな、カタカナ、漢字、アラビア数字、アルファベットの混じった言語なのでかなり難しいと思います。
②文化的な違い
保護者が経験してきた学校行事や授業の進め方と異なるため、何をどう準備すればいいのかがわからないようです。学校の情報を伝えていく必要がありますね。
③情報の不足
これは主に、進路や制度についてで発生する問題で、 学校の制度や進学に関する情報が不足していると、適切な判断ができないことが多いです。
サポートする体制があるところもあるが…
これらの問題に対して、地域や学校がサポートする場合もあるが、すべての保護者をカバーできるわけではありません。中には孤立して困っている保護者もいます。
また、学校によってはサポート体制が確立しておらず、教員の善意による対応で止まっていることもあります。これは、私がかつて勤務していた学校でもあり、担当教員の負担の増加につながっていたと感じています。
私は、①の言語の壁が最大の壁だと感じています。なのでそれがうまくいく工夫をする必要があると思います。そこでChatGPTを生かせないかと考えました。
ChatGPTを使って文章を「やさしい日本語」に直してみよう。
では、おたよりをやさしい日本語に直してみようと思います。使う前にChatGPTの役割と今回基にするプロンプトを紹介します。
今回は「やさしい日本語」に直したいと思います。「やさしい日本語」についての説明は文化庁のガイドラインがよかったので、それを見てください。(私もとても参考になりました。)続いて直す文章です。
では、直してもらいましょう。内容については適当に考えたものをリライトして作成しました。(ちなみに、忘れていましたが、漢字をひらがなにする指示を入れるといいと思います。)
見事!「やさしい日本語」に直すことができました。
じゃあ直接それぞれの国の言語に直すのはどうか?
今回は「やさしい日本語」に直しましたが、直接母国の言語に直してしまえばよいと思いますよね。実際に試してみます。今回はポルトガル語版にしてみます。
私はポルトガル語は読めませんが、ChatGPTなら2秒で直してくれました。(しかし、本当にあっているのか不安です。あとで翻訳サイトで確認してみます。)
作ってみたときの感覚として「元の文章」→「ポルトガル語版」よりも「元の文」→「やさしい日本語版」→「ポルトガル語版」の方が出力が安定すると感じました。
最後に
ChatGPTを使うことで、多文化共生社会に適した、おたよりを効率よく作成することが可能です。技術の進化によって、より多くの人々と円滑にコミュニケーションを取る方法が広がっています。すべての子に適切な教育を提供するためにこの仕組みは生かせると思います。今日はここまでにします。
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