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言葉の力

断捨離は定期的にしています。
洋服や本などは、貯まるいっぽうです。
リサイクルしたりと、今は罪悪感がない状態で手放すことができます。

けど、ずっと手をつけられない場所がありました。それは、手帳や日記を入れていた衣装ケースです。透明な箱にも関わらず、私にはなぜが真っ黒な箱に見えました。怖くて開けることもできない。ずっとクローゼットの奥の方にありました。いつか全部捨てようと考えていました。

なんで私がそう思ってしまうかは、理由はわかっていました。そこに書かれている事は、日常にあったことの記録と、自分への励ましだったからです。辛い日常をどうにかやり過ごすための自分に対する励ましが書かれている。

子育てがうまくいかない。
人間関係の悩み。
仕事での不安。
何より、父親の病気から別れに至る、長い期間の記録。

パラパラとめくってみると、
父が亡くなって、4ヶ月くらいした時に父が夢に初めて出てきたと書いてありました。悲しい記憶。

息子が、熱を出したことも書かれていました。短時間に何度も熱を測った様子が書かれていました。たくさんの体温の数字が並んでいました。心配でたまらない様子。

妹が出産した次の日に、甥っ子を抱いて、3人で撮った写真も挟んでありました。喜んでいる姉妹が写っていました。

私は、書くことで自分を励まして、どうにかやってこれたんだなと思いました。

記録以外は、大丈夫とか、頑張ろうという言葉ばかりが並んでいました。それは、大丈夫じゃない私、頑張れない私を一生懸命に奮い立たせようとしているようでした。言葉が、私をここまで連れてきてくれた。

その手帳や日記もいつしか書かなくなっていました。スケジュールは、スマホ。日記は、noteがその役目を担ってくれているのかもしれません。
スマホは、とても便利だし、約束を忘れることが減りました。noteは、共感だったり、励ましをスキという形でいただけて、日記の時とは違って楽しいことの記録もできるようになりました。

衣食住って絶対に必要なものですけど、それと同じくらい言葉も私にとっては必要不可欠だなと思いました。



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