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我が家のペット、鈴虫

社宅生活が長かった我が家、社宅では、犬、猫など飼えません。
で、何が飼えるかといえば、「金魚」など。
お祭りの「金魚すくい」の金魚などは、何年も育てて、毎日ちゃんと餌を与えて、大きくしていました。ある金魚は、10年以上も長生きして、サイズも取って来た時は、3センチ程だったのに、12.3センチも、大きく育てた事がありました。
金魚って、水槽の大きさで自分の身体も大きくなったりするんですってね!

私が子供の頃は「カブトムシ」なども買っていたのですが、「カブトムシ」は、ひと夏で死んでしまうので寂しい思いをした物です。
昔ですから、エサにスイカなどあげていたのもよく無かったのかもしれません。

ある年、母は近所の人から「鈴虫」をもらって来て、虫ケースで飼い始めました。

こんな感じに棲家を作る


ケースの下には3センチ程土を入れ、陰になる様な瓦のかけらや植木鉢を入れ、餌は「きゅうり」や「ナス」を爪楊枝に刺して、ケースの土に差し込んで、また、声が良くなる様にと、いりこや鰹節なども与えていました。
湿気も大事と霧吹きで水分を与えたり、母はまめに育てていました。


そうこうしていたら、成虫になった「鈴虫」達は一斉にリーンリーンと、鳴き始め、秋の夜長に「鈴虫」の競演が始まります。
はっきり言ってうるさいくらいで、二月ほど続きます。
そのうち少しずつ、鳴く声が少なくなってきたと思ったら、「鈴虫」は、オスが一生懸命鳴いてメスにアピールするけど、メスと上手くいったら、オスはメスに食べられてしまうのです💦
メスも、土に産卵管を刺して卵を産むと死んでいきます。
残りの「鈴虫」がタンパク源として死んだ「鈴虫」も食べてしまうので、最後の一匹だけ残るのです。

ちょっとシュールで、でも、鳴き声で癒されて
我が家の夏から秋の風物詩になっていました。

母は、どんどんケースを増やして、春にはいっぱいの子供達を孵化させ育てていました。
最初は、近所にあげていたのですが、だんだんそれも限界が来て、幼虫を外に離す様になりました。
すると、夏、家の中からも外からも社宅中「鈴虫」の音が聞こえる様になっていきました。

母の「鈴虫」飼育は随分続き、父の定年後、大分へ戻って来ても続いていました。
私や子供達も帰省の時に「鈴虫」の音を聞くことはよくありました。
外からも聞こえていたので、多分母はここでも幼虫を逃していたのだと思いました。

「鈴虫」は、冬の間、暗い場所で、保管するのですが、春になってくると水を与え、卵を孵化させます。
せっかちな母は、年々、水を与える時期が早くなり、夏前には成虫になって、リンリン鳴いていました。


今回、久しぶりに実家に帰ってみると、夜、なんと庭から「鈴虫」の音色が聞こえて来るのです。
きっと、母の「鈴虫」の子孫です!
それにしても、こんなに早い時期に成虫になっているなんて!
温暖化も影響あるのかもしれませんね。
ほったらかしの庭では、虫の楽園と化していました。
綺麗な、音色で、昔を思い出しました。

ちなみに、「カエル」も凄くいます。
雨の日は、「カエル」の大合唱です。
「鈴虫」は「カエル」の良い食料になっているのかもしれません💧

思えば、田舎で昔は近所に、牛や豚がいて、雨になると「カエル」が合唱をして、夕方には、「トンビ」が鳴き、、、
都会は車がうるさいと思っていましたが、田舎もなかなか賑やかなものだと感じました。

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