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学校批判をやめて、『校塾連携』で教育力を向上

20年間、学習塾に勤めていると、『学校の先生』の批判を保護者、塾生また同僚から聞くことがありました。
一人の生徒にとって、昼間の先生は『学校の先生』、夜間の先生は『塾の先生』なので、より自分を好いてほしいと思い、学校の先生の悪口を言う塾の講師の気持ちもわかります。
逆に学校の先生が塾の先生を嫌うという構造も普通のことで、その感情がないのは当たり前のことだと思います。
むしろそれだけその生徒に一生懸命ということですから、それはそれでいいことだと思います。

自分の方がよりいい先生として評価されたいと思うのは人間の本能です

しかし、20年間学習塾で務めてきて思うことが一つあります。

学校の先生は朝から晩まで働き、小学校、中学校にれなれば、一つのクラスにやんちゃな子もいれば、大人しい子、勉強ができる子と本当にさまざまです。そんな状態で集団授業をしなければいけないので、もちろん生徒一人ひとりにとっては、満足のいく授業ができないのは当たり前です。
『こんな授業がしたい』と情熱がある先生がいたとしても、『国』『自治体』という大きなルールがある以上、好き勝手やりたい教育ができるわけではないでしょう。歯がゆい気持ちで子どもたちに関わっている先生もいることでしょう。

一方で、塾の先生はせいぜい、昼から出勤し、授業も学力別に分けることができ、また塾に来ようとする、どちらかというと勉強意欲がある子だけを対応することができる。さらには、個別指導というものであれば、ピンポイント指導なので逆に満足させれない方が難しい。また、個人塾であれば、自分のやりたい企画がすぐにできるし、大手企業とて、根回しして、会社に提案すれば、やりたいことできる。壁はせいぜい会社経営者ぐらい。

こんな状況であれば、学校の先生のことを悪く言う生徒がいても仕方ない。

大事なことは、そんなときに塾の先生、保護者が学校と塾の違いや役割を話したり、学校の先生の大変さ、一生懸命頑張っている先生にもちゃんと敬意を持てるように、周りの大人が諭してあげることが大事だと思います。

時にはひどい先生もいます。性犯罪を犯す、くそみたいな先生もいますが、それは学習塾業界でも全く同じことです。
『学校』というくくりで批判するのではなく、それは『個人』に対して批判するべきです。

今このような状況であれば、国・自治体そして民間も含めたハイブリッドな教育体系や協力関係をどんどん作っていくべきではないでしょうか?

『学校の先生はだめだ』『塾の先生はだめだ』という互いの批判は本当に小さすぎてどうでもいいこと。

私立高校ではあるがこの『校塾連携』の実践例を以下に紹介する


https://news.ksb.co.jp/article/14667858#google_vignette

最後に、私は『学習塾』の人間としてこの記事を書いていることを忘れてほしくはありません

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