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ハードバップハイスクール

2023 2/22(水)

これまで、新作落語を600本近く作って発表してきた。
その殆どが、2015年より始めた、実話をネタにするドキュメンタリー落語である。
今回紹介する演目は「ハードバップハイスクール」という噺だ。

「ハードバップハイスクール」 2015年10/1・ねりま落語ライブにて初演
※それ以前、漫談形式で2013年頃に口演あり。

あらすじ

これは高校生の時の噺である。
当時は、今と違って不良が多く、周りには漫画を地で行くようなヤンキーたちが跋扈していた。
俺が入学した「神戸弘陵高校」は男子校で、ビーバップハイスクールに出て来るようなヤンキーたちがいたのだが、学校が荒れることはなかった。
その理由とは、なんと、先生の方が怖かったのだ!
俺の担任は、キックボクサーをやっていた過去があるし、生徒指導の先生はアメリカンバイソンのような体型をしており、校内で喧嘩をしているヤンキー二人の頭を、一人づつ、右手と左手で掴んで軽々と持ち上げ、地面に叩き落としていた。
女教師も強かった。国語担当の女教師は、志穂美悦子ばりの技の使い手。
理科の老教師に至っては、カンフー映画に出て来る長い剣の上に乗る師匠のようだった。
漫画のビーバップハイスクールの意味はジャズの「ビバップ」であるが、マイルスデイビスが出て来てから、さらに激しい「ハードバップ」というジャンルが確立していった。
俺が通っていた高校は、まさにそんなイメージだった。

というあらすじである。
令和の現在、ヤンキーの姿は絶滅危惧種に近いが、怖い先生も最近ではいなくなった。
落語の世界には、まだ、怖い師匠はいるけれども。
「ハードバップ寄席ストーリー」
やってみようかな。
登場人物は、勿論、あの人と、あの人と、それから、あいつと、あいつと、あいつと、あっ、いつの間にか、あいつって言っちゃった!

という訳で、今回は三遊亭はらしょうの演目紹介、
「ハードバップハイスクール」でした。
真実は落語より奇なり。

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