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『リゼロ』33話「命の価値」感想!(閲覧注意のネタバレ!)

監禁されたところを、オットーに助けられたスバル。待っていた協力者は、ラム姉様だった。スバルがいなくなり、ブチギレるガーフォール。
という所から始まった33話。今回も、画像を引用し、原作者・長月先生のツイートを参考にしながら、感想や解説をしていきます!

今回は、かなりの衝撃回ですが、画像多めなので、読まないほうが得策です(^^;


ロズワールとの対話(重要)

オットーに助けられ、ラムと合流したスバル。ラムは、ロズワールから「スバルを手助け」するよう指示を受けていた。そこで、隠れ回るオットーに気付き、スバルを助けるために動いていたのだった。

隠れオットー

監禁されていたのに、スバルの落ち着いている姿にラムは驚くが、それは、スバルとオットーが「友達宣言」をして笑ったからに他ならない。


ラムは、逃げるように言うが、スバルは、監禁される3日前の続きをやりに行くと言う。
それは、ロズワールとの対話だった。

ロズワールは、ラムに手助けするよう指示していたが、スバルの独断で、「逃げる」と言う選択肢は先送りにした。そう言うと、「へぇ」と意味ありげに答えるロズワール。

ロズ

今回スバルが聞きたかったことは、ベアトリスのことだった。前回のループで、ベアトリスは福音書のようなものを持っており、本に書かれている通りに生きていた。福音書を持っているということは、魔女教徒である証。スバルは、恐る恐る、ロズワールに尋ねる。

「もしあいつが魔女教徒なら、あいつは俺たちの、俺の敵になる」

長月先生曰く、このセリフは、二章で助けられたこともあるし、身内と敵対するのは絶対に嫌、とのことです。その思いを、ロズワールは見抜いていた。そして、スバルの「禁書庫で見た」という発言を、すんなり受け入れました。おそらくロズワールは、スバルの反応を見て、どこまで進んでいて、どんなヒントを与えればいいかを見極めているのでしょう。

「強い言葉だね。実に覚悟のいる言葉だ。そして、そんなに苦しそうな顔で言っても、説得力に欠ける言葉だよ」

ベアトリスを思うスバルの思いに答えるよう、ロズワールは救いの手を差し出す。

ベアトリスが持っていたものは福音書ではなく、この世にたった二冊しかない魔書『叡智の書』にもっとも近しいものだった。ベアトリスは、魔女教徒ではない。ベアトリスが持つ『叡智の書』に近しいその本は、正式な名前がなく、劣化品である福音書の名を使ったに過ぎなかった。

魔女教徒が持つ福音書は、どうやら、未来に何が起こるかが書かれた予言書のようなもののようですね。三章で、スバルがペテルギウスに会った時、ペテルギウスは福音書を確認し、スバルの名前が載っていない事で、「はぁ?」となりました。

ペテ福音

福音書に書かれていることは、未来が書かれた予言でもあり、従うように書かれた導きなのかもしれません。そこには、何かしらの思惑を感じてしまいます。


ベアトリスが魔女教徒ではないことに安心したスバルは、どうすればベアトリスが協力してくれるかに頭を悩ませると、

「ロズワールは質問をしろと言っていた」

1stループでも聞いたその言葉をベアトリスに伝えるよう言うが、結局前回のループでは聞けなかった。意味がわかっていないスバルに対し、ロズワールは、次なる手も授ける。

「自分がその人だ、と。
 ベアトリスに質問させて、君はそれを肯定しなさい。そうすれば、あの子は必ず君の味方になってくれる」

スバルはよくわかっていないが、それが、ベアトリスの契約だった。ベアトリスが協力してくれることが、聖域の解放に大きく繋がると。
スバルはもう一つ質問をする。

「お前は、俺たちの敵ってわけじゃないよな?」
「もちろん。君たちは私の味方だよ」

これは、質問に答えたようで答えてはいません。どこか、はぐらかしたようにも感じます。相手にとっては自分が味方であっても、自分にとって相手が味方とは限りません。「利用価値」があれば、味方と言えるなら、利用できないのなら、切り捨てる。そんな裏も感じます。
今回も、ますますロズワールが怪しくなりましたが、スバルが進む道筋を、丁寧に提示しているとも感じます。そして、スバルの言葉から、スバルが今どこまで進んでいるかを確認しているようにも見えます。

ベアトリスが持っていた本が、『叡智の書』に最も近しい本で、福音書よりも上位である本だと言っていましたが、もしかしたら、ロズワールが、二冊しかない内の一冊を持っているのではないか、と睨んでいます。


立ちはだかるガーフィール

ロズワールとの対話を終え、パトラッシュに乗って屋敷へ向かおうとするが、今回も、ラムは協力してくれる。二人が半人前でも、質量的には2人。3人では厳しいと話していると、そこに墓所でエミリアの試練を監視しているはずだったガーフィールが現れる。

ガーフ1


赤いオーラを纏い、その圧力にはパトラッシュも身構えて威嚇するほどだった。
ガーフィールは、聖域を守るのが役割であり、試練の監督よりも、スバルの存在の方が危険だった。

「テメェは、聖域の目からは逃げ切れなかったんだよ!」

とても気になる言い方ですが、これについては、後ほど解説します。


唯一、ガーフィールにとって優位な立場であるラムが、スバルを聖域の外に逃がすために、ガーフィールの前に立ちはだかる。見逃してもらえると思いきや、ガーフィールは「ホーシンのバナン落陽って言い方もある」と言った途端、ラムとオットーはスバルを庇うように前に立つ。その意味は、相手に徹底攻撃と降伏を迫る、というものだった。

長月先生曰く、ホーシンは「荒れ地のホーシン」と呼ばれる有名人で、王選候補者の一人、アナスタシア・ホーシンの名字は、その偉人からとったものなんだそうです。同じ商人として憧れる気持ちもわかりますが、好戦的な「ホーシン」という名字を付けるところに、アナスタシアの人間性を感じますね。


スバルを逃がす、というラムの意見は、ガーフィールには通じない。

「惚れてっことと、ねじ伏せるねぇこととは一緒じゃねえんだ」

ラムを持ってしても、ガーフィールを止めることができない。スバルを逃さず監禁しようとすることに、

「ロズワールの機嫌を損なう」と言ったことで、「野郎がどれだけここのことを、ババアたちのことを考えてるぅ!?考えちゃいねぇよ!ラム、てめえのことだって!」

ラムが反抗すると、ガーフィールはさらに怒り狂い、ラムはガーフィールを相手にし、オットーはスバルを抱えてその場から逃げ去る。

長月先生曰く、ラムとオットーが息の合った連携を取ったのは、二人が本質的に似た者同士の判断力の持ち主だった、とのことです。それにしても、スバルはラムやオットーに守られていますが、三章で誰からも見放された時とは大違いですね。スバルの成長を感じるところでもあります。


パトラッシュに乗って逃げるスバルとオットー。オットーの合図で、迷い森に光が灯る。

光の道

スバルを聖域から逃がすために、アーラム村の人たちが、協力していたのだった。ラムだけでなく、村人たちもまた、オットーに協力していたのだった。村人たちは、「スバルさま!どうぞご無事で!」と、声をかけ、結界までの道を案内していた。もうすぐ結界に差し掛かる辺りで、逃げてきた方角から突風が。

そこに現れたのが、魔獣化したガーフィールだった。

魔獣ガーフ1

あまりの大きさと迫力に、さすがのスバルも怖気付く。傷付くパトラッシュやオットーたちのことを思ってか、「お前のいう通りにする。だから、これ以上は誰も・・・」と降伏宣言。逃げられないと悟り、死に戻りを覚悟したのだろう。ガーフィールに歩み寄ると、

「この大馬鹿野郎ー!!!」

振り上げたガーフィールの巨大な手は、スバルではなく友人オットーの体を真っ二つに。

真っ二つ1


ガーフィールへの怒りが収まらないスバルだが、またも吹き飛ばされる。スバルを助けようと、村人たちが武器を手に立ちはだかるも、あっけなく殺され、スバルは傷だらけのパトラッシュにも守られる始末。あまりの非情な現実に、早く死に戻りしてしまいたいスバルだが、パトラッシュは、スバルを放り投げる。

パトスバ2


そして、目の前で、パトラッシュはガーフィールに殴り殺されてしまうが、スバルが持っていた輝石が突如光りだす。そこはちょうど、結界だったのだろう。パトラッシュの断末魔の叫びと共に、スバルはどこかへと飛ばされる。

スバ転移

長月先生曰く、自分が死ねば戻れるはずのスバルにとって、自分以外が犠牲になっていくのは、一番恐ろしい状況なのは間違いない。そして、輝石が光り輝き、飛ばされたタイミングが最悪だった、とのこと。


雪景色の聖域

目が覚めたスバル。そこは、監禁された場所だった。死に戻りしたわけではなく、どれくらい時間が経っているかもわからない。扉は開いており、外に出ると、一面雪景色。変化に戸惑うスバルは、外へと歩き出す。集落を見に行くも、そこには誰もいない。ロズワールたちも。

無人

三章での、あのシーンを思い出します。
魔女教に襲われ、おそらくエミリアが殺されたことで、暴走するパック。あたりは雪一面で、スバルも凍りついて死ぬほど。そして、集落には誰の姿もない。これも、魔女教の襲撃を受けたアーラム村を調べていたシーンとリンクします。あの時は、見たくないものを見ないようにしていましたが、今回は、本当に誰もいなかった。つまり・・・?


トラウマレベルの殺戮死に戻り

途方に暮れ、雪の中を歩いていると、一匹のツノの生えた小さいウサギに似た動物がいた。

スバウサ


手を差し伸べると、スバルの左手は、引き千切られていた。魔獣であろうそのウサギは、スバルの指を噛んでいる。目は赤く光り、その姿は魔獣そのものだった。痛みで後ろに倒れこむと、スバルの左足がもげており、足元には同じような動物が二匹。

追加ウサギ


すると、辺り一面、無数の魔獣ウサギが現れ、スバルに襲いかかる。
あまりの恐怖にスバルは逃げることもできず、死ぬまで叫ぶしかなかった。

大量ウサギ

ウサギ紋様

(可愛いウサギのような魔獣には紋章が・・・)

全身を噛まれる姿は、二章でのオルガルムの群れに「ムシャボリ」されるシーンを思い出すが、それ以上に、おぞましさとスバルの恐怖が強調され、小林裕介さんの演技も圧巻。喚き叫びながら、スバルはまさに喰い殺されてしまいます。

スバル捕食

久々の衝撃でした・・・。ちょっとトラウマになりかねない衝撃シーンかもしれません。ただでさえ、目の前で友人オットーや、自分のために協力してくれた村人。そして、考える余裕がなかったかもしれませんが、おそらくラムまで犠牲になりました。
長月先生曰く、今回の出来事を、よく放送できたな、と。そして、唯一朗報と言えるのが、リゼロでこれより酷い死に方をすることはあんまりありません、とのこと。少なくてもあるんだ・・・(笑)


再び茶会へ

凄惨な死を迎えたスバルは、墓所に死に戻り、4度目のループを迎える。が、あまりに衝撃な死に方は、スバルの精神に大きなダメージを与え、試練に挑み寝ているエミリアの横で、地面に頭突きをして血を流すほどだった。

狂乱スバル

「なんでぇ!なんでぇ!!なんでぇー!!!」

長月先生曰く、食い殺されたことで狂乱状態になり、地面に頭を打ち付けていた。食われて死ぬ、というのはそれだけのこと。『小さい生き物に喰われる』ということが、スバルの死因ランキング、堂々の一位、どのことです。原作では、もっと細かい表現があるそうです。恐ろしい・・・。


すると、「再び、君は資格を得た」という、あの声が頭の中で響く。

再び、茶会に招かれたスバル。そこにいたのはエキドナだった。

「茶会に2度、同じ客人を招くことは珍しい。誇ってもいいよ?」

長月先生曰く、エキドナの茶会に呼ばれる条件は、「なぜ」と強く問いかけることなんだそうです。しかも、1回目よりも2回目の方がより強く問いかけなければならず、今回は酷い死に方をしたことを含め、必要な「なぜ」のラインを達した、とのこと。
知識欲の権化にして、強欲の魔女・エキドナに会うには、「知りたい」という強い思いに引き寄せられるのかもしれませんね。ガーフィールが口にすることわざを何一つ知らないようなスバルだからこそ、この異世界において、「なぜ?」と思える存在なのかもしれませんね。


先ほどまで錯乱していたスバルだが、信じられないくらい落ち着いていた。それは、以前ドナ茶を飲んだことが、怠惰の魔女因子に働きかけ、安定を促していた。でなければ、スバルの心は砕け散っていたそうな。

スバルの「感謝の言葉」を待つエキドナ。その前に、スバルは茶会のことを忘れてしまうのは困るため、誓約を書き換えられないか打診する。「それだけじゃない」と、スバルはエキドナに近付き、「お前を覚えていたい」と。

スバドナ3

「対価が必要なら他になんでも払ってやる!
 その代わり、お前は俺の記憶に隠れるな」
「・・・は、はい」

スバドナ2

顔を赤らめるエキドナ。

照れドナ

スバルの要求はすんなり通る。エキドナも、まぁまぁチョロインだった。「男性免疫」がなさすぎて・・・。安心して躊躇なくドナ茶を飲むスバル。エキドナは、改めて感謝の言葉を待つ。乙女心を傷つけるような感謝の言葉だったが、エキドナは受け入れたよう。


死に戻り宣言

スバルは、どこまで自分のことを知っているかを尋ねる。

「知っていることなら知っている限りの事を。
 知りたいことなら、この世の全てを知りたいと思っているね」

エキドナに会うのは、試練の最後に出てきた制服姿の時以来なので、エキドナにとっては、時間が経っていないはず。妙に思わないはずがない。妙に思わないのならこうなった原因を知っている場合だけ。何を言われても、見透かしたように表情を変えないエキドナ。

余裕ドナ

スバルの胸の内には、死に戻りを打ち明けたことで、エミリアを殺してしまったトラウマがある。エキドナは、「試してみるといい」と、スバルに打ち明けさせようとする。「後悔する暇もないかもしれない」と釘を刺すが、意に介さないエキドナ。「君が僕の亡骸の前で泣き崩れることに期待しようか」と、お膳立てをする。

「エキドナ、俺は!死に戻りをしている!」

スバル宣言


殺してしまうかもしれない決死の覚悟で宣言するが、何も起こることはなく、目の前には何も変わらないエキドナが。

「ふぅん。そんなにジロジロ見られると恥ずかしいなぁ」

スバルは、確かめるように、「俺は、死に戻りしてるんだ」と再び言うが、何も起こらない。

野暮なことを言ってしまえば、既に死んでいるエキドナが死ぬということはありえないのですが、殺してしまうかもしれない恐怖と、エキドナを心配するスバルの優しさが見えますね。


「聞いたよ?そして聞く前に、見てもいた」

堰を切ったようように、スバルは「死に戻り」をしていたと言い続ける。これまで、誰にも言えなかった、言っても心臓をギュッと握られる恐怖と、大切な人を殺しかねない恐怖。しかし、初めて「死に戻り」のことを言うことができ、しかも誰かに言うことができた。これまで死んだ15回。様々な思いで生きては死に戻ってきた。誰にも知られず、理解されることもなく。ずっと一人で生きてきた。初めて知ってもらえたことに、スバルは涙が止まらない。

号泣スバル

泣き崩れすスバルにエキドナは、

「わかってる」

と声をかけ、頭を撫でる。

よしドナ

「君のこれまでの足跡を知っている。見たからね。だけど、見てきただけだ。だから、できるなら君の口から教えて欲しい。君がこれまで何を思い、どう感じて、どれほど抱えてきたか。それを知りたい。だって僕は、この世の全てを知りたいと欲する強欲の魔女、エキドナだからね」

笑顔ドナ


OPに隠された秘密

それでは、順に振り返っていきます!
久しぶりのOPでしたが(笑)、四章での死に戻りが進み、死んでいくスバルの姿が、よりリアルに感じるのは私だけでしょうか?

初出しの時には、わからなかったことが、物語が進むことで、一つわかったことがあります。まずはこちらをご覧ください。

OPリューズ

はい。
そういうことです(笑)

無数にいるリューズさんですが、これは、リューズさんは何人もいる、ということでしょうか。
ここにいるリューズさんは、ほとんどが白服ですよね。しかし、リューズさんが登場する、試練を終えたばかりの話し合いでは、リューズさんは黒い服を着ております

リューズ1

スバルが聖域に入り、転送された先に現れた初登場の時は白い服を着ていました。そして、前回の監禁される前に会ったリューズさんは、白い服を着ております。また、監禁中のスバルに、無言で食事を食べさせていたのも、暗くてわかりにくいですが、白い服を着た裸足のリューズさんらしき姿でした。そして、黒い服のリューズさんは、センターに君臨しています。

それが、どんな意味があり、どんな展開になるのかまではわかりませんが、OPでは既に、リューズさんの秘密が描かれていたんですね。

そして、今回ガーフィールの言葉からも、裏付けが取れました。

「テメェは、聖域の目からは逃げ切れなかったんだよ!」
「野郎がどれだけここのことを、ババアたちのことを考えてるぅ!?」

この二つのセリフから、リューズさんが何人もいることで、「聖域の目」であり、「ババアたち」と言ったことから、リューズさんが複数人いることを示唆しています。

それが、どのような意味を持つのかはまだわかりません。ただ、徐々にこのような秘密を明かしていく手法は、さすがですね。そういった変化を見逃さず、捉えていきたいと思います。

ちなみに、他にも気になるのが・・・

画像32

はて、見覚えがあるような、ないような?
心当たりがありますが、ここで言うとネタバレし兼ねないので、今度登場した時に、明らかにしたいと思います。
気付いていない方は、想像を膨らましてみてください(笑)


ー追記

答えはこちらでわかりました


スバルを助けた友人オットー

やはりここも触れたい!(笑)

ガーフィールに歩み寄るスバルの姿は、友人が自ら犠牲になろうとしているように見えたのでしょう。「死に戻り」を知らないのだから、当然です。しかし、昔のオットーは、スバルを白鯨の生贄にして逃げましたが、今回は、おそらく自分が殺されるとわかって、「大馬鹿野郎!!」と助けました。もし仮に、オットーがスバルの死に戻りの能力を知っていたとしても、今のオットーならきっとスバルを助けるでしょう。

スバオト

それだけ、スバルとオットーの絆は強くなっています。
それにしても、1期の最後から、オットー株が上がり続けていますね!

そして、パトラッシュも、何度もスバルを守ろうと、四章のヒロインとして、存分に活躍していますね。パトラッシュも、幸せになってもらいたいキャラの一人ですね。


スバルの号泣から感じること

誰にも言えないことを言えることや、誰にも理解されないことを理解してくれるということは、とても幸せなことです。

誰にも理解されないということは、人間として誰からも認められないに等しいものです。量子力学的には、「観測することで認識する」ということなので、「観測(理解)」できないのであれば、存在しないのと同じ、と言えます。

人は時として、理解してもらうために、労力を費やすことがあります。理解されないことで一生苦しむこともあります。スバルも、これまで15回死に戻りましたが、「死に戻り」のことはどうしても言えませんでした。未来の情報を知ったことで、魔女教徒と疑われたこともあったし、エミリアを殺してしまったこともある。何度もレムを犠牲にしてしまった苦しみもある。でも、それを誰にも打ち明けられなかった。

それが、スバルにとってどれだけ大きなことでしょうか。それは誰にもわかりませんが、もし、誰にも言えず悩んでいることや、苦しんでいることがある人は、どうか大切な人に打ち明けられたらと思います。ただ、甘えとして打ち明けても、助けにはならないかもしれません。それだけの関係を構築する必要があります。

ちなみに、エキドナはスバルの死に戻りのこと、記憶の彼方に消えたループのことを知っていました。おそらくロズワールも、死に戻りのことを知っている。ただ、エキドナのように、詳しいことはまでは知らないだろうとみています。


人を頼るだけなら豚の欲望

三章で、スバルはどれだけ力を尽くしても、誰にも見向きもされず、必要ないと言われ、レムに「俺と一緒に逃げよう」と言いました。スバルを愛するレムでさえ、スバルの申し出を拒否しました。それは、スバルには似合わない、諦めと逃げだったからです。

しかし、全てを受け止めたレムのおかげで、「ゼロから」が生まれました。

ゼロから


それから、今までの全ての失態を覆し、白鯨を攻略し、魔女教を退け、エミリアを助けました。それにより、エミリアとスバルの関係は、さらに強く、深くなりました。

こちらが何もせず、ただ助けて欲しいと言うのは、「豚の欲望」です。そんなことでは、プリシラ様に足蹴にされてしまいます。

ケリシラ

(プリシラ様になら蹴られても構わない・・・)

与えるだけでも、与えられるだけでもなく、お互いにとって必要なものを共有し、バランスを取ることが、本当の絆なんだと思います。上下関係ではない、そういう関係を築いていくことが、本当に困った時に助けになるものです。それは決して、特別なものでもなく、実は誰にでもできることだと思います。

『リゼロ』を観ながら、自分の胸に響くことがあれば、スバルと一緒に向き合って行けると、感動も大きいのではないでしょうか?


「命の価値」とは?

今回のタイトルは、赤が使われていましたが、おそらくガーフィールだと思われます。オーラが赤かったですからね。何を持って「命の価値」なのか、わかりにくいところがありますが、ラムがガーフの相手をして、スバルとオットーを逃しました。しかし、魔獣化したガーフィールが現れ、オットーがスバルの身代わりで死に、アーラム村の人たちも、スバルを守って殺されました。そして、スバルはというと、ガーフィールからは逃れたものの、魔獣ウサギに喰い殺されるという、無残な死を遂げました。スバルが目を覚まして集落を見回った時に、誰もいませんでしたが、おそらく、ガーフィールによって皆殺しに遭ったのではないかと推測します。そして、何より好きなメスで会ったはずの、ラムでさえ、殺してしまったと思われます。

ガーフィールにとって、好きだからと言って、ねじ伏せないという理由にはならないと言っていたし、聖域を守るためなら、殺すことを厭わない。それが、ガーフにとっての命の価値なのかもしれません。

そして、今回は雪景色になっていましたが、辺り一面を雪景色にできる存在を、私は一人しか知りません。そして、そのような事態になる、ということは・・・?

もうスバルは死に戻り、その答えは原作の中にしかないかもしれず、まだ振り返っていないので何とも言えませんが、ガーフィールが暴走し、エミリアも殺してしまった・・・のでは?それにより、パックがガーフィールも含めて始末してしまった。聖域の中に残ったのは、魔獣のみ。魔女の瘴気が魔獣ウサギを引き寄せたのかもしれません。

ウサ

この辺は、ちょっと原作を確認して、また追記できればと思います。

ちなみに、この魔獣ウサギも、一瞬OPに登場しています。

OPうさぎ


本当に一瞬なので、お見逃しなく!


巻末

さて、今回は、久々に、トラウマレベルの衝撃回でした。見返してみても、かなり勇気がいりますよね(^^;
32話では、ベアトリスやガーフィール達に裏切られた上、監禁された後に、「オットー」という救世主が現れましたが、今回は、それを超える絶望や衝撃が待っていました。しかし、この絶望の先にエキドナの存在が、スバルの崩れそうな心を救いました。そんなスバルの心を救うエキドナの言葉から、BGMのみの特殊エンディング。1期15話の特殊EDとは大違いでしたね(^^;

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2期に入って、エルザに殺されて以来、毎回のように死に戻りをしていて、ヒントはありながらもさらなる謎が増え、全く攻略の糸口が見えない四章。
長月先生曰く、四章は単体で突場するのが困難なため、周りに身も心も救われながら、ジリジリと一歩ずつ進んでいくしかない。とは言え、今回もたらされたモノは、スバルにはとても大きい、とのことです。残念ながら、オットーの友人宣言は、予想通りキャンセルされてしまいましたが(^^;、その関係性が変わることはないでしょう。

前回のコラムでも、「そろそろエキドナに会いたい」と述べてみたら、まさか、もう今回会えるとは思ってもいませんでした!しかも、予想を遥かに超える展開。エキドナが、倒すべき敵ではないことは明らかですが、今後もどのように関わっていくのか。2度目の茶会はどのような話し合いになるのか。さらに魔女の瘴気が濃くなったスバルは、どのように立ち回るのか。

次回34話も目が離せませんね!!


画像出典:『Re:ゼロから始める異世界生活』/長月達平 WHITE FOX


34話はこちら


『Re:ゼロから始める休憩時間』#08は、8月28日20:00に公開されます!


そして、スバル役の小林祐介さんによる、アフレコアフタートークも公開!


神アニメ研究家として運営している「神アニメランキング!虹見式」では、神アニメに選定作品を紹介しています。ぜひそちらもチェックしてくださいね!



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