『リゼロ』28話「待ちかねた再会」感想!(ネタバレ!)
今回の28話も衝撃でした!原作者の長月先生のツイートと画像を交えて、28話の感想や発見をシェアしていけたらと思います!
強欲の魔女・エキドナとの会話
スバルを待ち受けていたのは、強欲の魔女・エキドナ。
ここは、エキドナが作り出した世界。飛ばされたのはスバルの精神だった。魔女の茶会に招かれたスバルは警戒するが、お茶が冷める前に席に着くよう促され、熱いはずのお茶を一気飲み。エキドナの中で作られたお茶だから、スバルが飲んだのはエキドナの体液。通称「ドナ茶」だ。
談笑する二人だが、魔女を前にして平然とするスバルに。エキドナ曰く、「僕の前に立つと吐く」とのこと。平然と話せるスバルを気に入っているエキドナは、スバルの聞きたいことになんでも答えようと言う。
エキドナは、僕っ娘でした。
エキドナの口から語られる魔女達
暴食の魔女・ダフネ
飢餓から世界を救うために、天命と異なる獣を生み出した
色欲の魔女・カーミラ
世界を愛で満たそうと、人あらざるものに感情を与えた
憤怒の魔女・ミネルヴァ
争いに満ちた世界を嘆きながら、あらゆる人たちを殴り癒した
怠惰の魔女・セクメト
安らぎをもたらす、それだけのために大瀑布の彼方に龍を追いやった
傲慢の魔女・テュフォン
幼さゆえの無邪気と無慈悲で、咎人を捌き続けた
強欲の魔女・エキドナ
ありとあらゆる叡智を求めて、死後の世界にすら未練を残した知識欲の権化
嫉妬の魔女・サテラ
全ての魔女を滅ぼし、自らの糧として世界を敵に回した
OPに出てきた新キャラたちが、おそらく魔女達なのでしょう。
長月先生曰く、このあたり、『嫉妬の魔女』以外の六人の魔女の話題が出ましたが、ぐっと世界が広がった感じがして、割とお気に入りなところ、だそうです。
三章までは、王選、魔女教が中心でしたが、サテラ以外の魔女の名前が出たことで、世界は広がったし、地図の空白の部分が、一部埋まったような感じがしますね。
エキドナから魔女のことが語られた後、スバルに異変が起こる。
「流石に適合者は馴染むのが早い。お茶を飲んだろ?怠惰の魔女因子に働きかけて、君の抵抗力を強くした」
「この数日の間に君は、怠惰の魔女因子の持ち主を殺しただろう?その死に際に、魔女因子は新たな依代に君を選んだ。この墓所に入って無事なのも、その証だよ」
このセリフから気になることが2点あります。
一つは、「魔女因子」について。前回、ベアトリスもその言葉を口にしました。
「魔女因子」が何かはまだはっきりしていませんが、大罪司教が持っているものに間違いはないでしょう。ペテルギウスからも、スバルは「傲慢ではありませんですか?」と聞かれたことがあります。そもそも、魔女に心臓をギュッとされていて、死に戻るたびに魔女の瘴気が強くなり、レムからも「はい!臭いです!」と言われるくらい。スバル自身はエミリアの為に働き、エミリアを付け狙う魔女教を忌み嫌っています。しかし、スバルの素質は、大罪司教になり得るということは間違いないでしょう。
もう一つは、この聖域と呼ばれる場所が「墓所」であるということ。エキドナの語りにもありましたが、全ての魔女は、嫉妬の魔女・サテラによって滅ぼされました。つまりエキドナは死んでいる。「聖域」に関しては、後にまた触れます。
「聖域」という言葉に反応したスバルは、エキドナの肩を揺するが、「君は勇敢なのか大胆なのか、経験の少ない僕には判断しかねるなぁ」と戸惑う。
長月先生曰く、「経験の少ない」=ぼっち歴が長い、とのこと。
これはつまり、死んでからの方が時間が長い、ということなのでしょうか。
さらに質問を待ち構えるエキドナだったが、ここが「聖域」だと知ったスバルは、いち早くエミリアと合流するために、外に出してもらおうとする。
魔女との貴重な会話より、エミリアを優先する予想外の反応に、エキドナはあたふたする。
か、可愛い・・・
「知識欲の権化」であるエキドナは、相当博識であるに違いない。世界中の権力者がエキドナの知識にすがろうとしてきたのに、久々に話し相手になってくれたスバルは、「興味ない」と一言。
長月先生曰く、エキドナはもったいぶった雰囲気ですが、スバルはエキドナに関心がない。魔女や過去の歴史についてもあまり興味がないので、まずエミリアとの合流を優先している、とのことです。
スバルは転生者なので、興味がないのは仕方がないことです。わからないからこそ、ドナ茶を飲んだり、エキドナ相手でも動じずに接することができたのでしょう。それがまた、エキドナにとっては、興味をそそるのかもしれません。
話したいエキドナ。聞く気がないスバル。「お前との話し合いはいつか作るから」と、いつの間にか立場が逆転してしまった二人。こういうところがスバルの強みなのでしょう。
茶会を台無しにされたエキドナは、渋々スバルを帰すが、「最後に対価を頂こうか」と、茶会の口外禁止の誓約と、「聖域の試練に挑む資格を与えよう」とお土産を渡し、「僕はとても悪い魔法使いなんだぜ」と言い残してスバルを戻す。
長月先生曰く、「ボクはとても悪い魔法使いなんだぜ」は、エキドナの決め台詞の一つ、だそうです。
ってことは、エキドナは悪者?
ガーフィール登場
戻ったスバルは、茶会のことを忘れており急いで墓所を出ると、そこに現れたのが、ガーフィール(ガーフ)だった。
オットーは延びており、スバルはいきなり投げ飛ばされる。スバルの危険を察知したパトラッシュの起点により、竜車でスバルをキャッチ。
エミリアの無事を確認し、ガーフが向かってくると、パトラッシュは噛みつきに行くが、返り討ちに。
追い込まれた中、スバルは「お前はフレデリカの関係者だろ!」というと、なんやかんやあって誤解が解ける。フレデリカの関係者であることは、髪と口で一目瞭然だった。
エミリアも眼が覚めると、すぐさまスバルを守る。
ガーフィールと分かり、エミリアも誤解が解け、ロズワールの下に向かう。ガーフィールの口から語られる「聖域」とは、所詮名ばかりのもので、どこか暗い雰囲気が漂い、半端者の寄せ集めが暮らす、生き詰まりの実験場だという。
ラムが本格参戦
屋敷に着くと、ラムが待ち受けていた。
第4部は、ラムの活躍に期待ですね!
「どこのバルスか存じ上げませんが、遅すぎる到着で失望したわ」
ラムらしい最高の挨拶だった。ラムと再会したものの、レムのことを言い出せないスバル。
長月先生曰く、ラムは察しがいいので、当然スバルの妙な反応に気付いていますが、突っ込んで聞くことはしません。スバルをちゃんと迎えるよう、ロズワールの言明を受けていると思ってください、とのこと。
第3部で、ラムの「レムっていう生き別れの妹が入る隙間なんてないわ」という、仲睦まじかったはずの片割れの言葉。スバルにってはトラウマなのでしょう。
それにしても、相変わらずの毒舌っぷりが最高なラム。
言い出せなかったスバルを責めない優しいエミリアは、正ヒロインぶりを発揮していますね(笑)
ロズワール・ミイラ・メイザース
久々に登場したロズワールは、ベッドの上で包帯ぐるぐる巻きだった。まさにミイラそのもの。
クルシュとの同盟を報告すると、「君は得難く待望の拾いものだった」と告げる。
ロズワールに対しては、おそらく多くの秘密が隠されており、個人的にも色んな疑念があります。半魔と呼ばれるエミリアを担ぎ上げたり、第1部のエルザに金を渡して支持したのもロズワールだそう。第2部で、ラムたちの村が襲われたのをロズワールが助け、ラムはロズワールの忠臣になりましたが、これにも裏があるように思えてなりません。
第3部では、王戦が始まる会議の際、スバルを退出させず、暴走した時も、予想していたかのようにニヤリと笑いました。
ちなみに、スバルは死に戻りについては誰にも言うことは出来ませんが、ロズワールは知っているんだとか。アニメでは描かれていないので、今後描かれると思いますが、わかった上で観返すと、新たな発見も多いのではないでしょうか。
聖域の由来
エミリアは、「聖域」と呼ばれるには相応しくないと思い、ロズワールに話すと、「魔女の墓場」という言葉が出る。
「この場所は、かつて強欲の魔女と呼ばれた存在、魔女エキドナの最期の場所であり、私にとって"聖域"と呼ぶべき場所、です」
「聖域」とは、"ロズワールにとって"という意味だったんですね。
そして、「聖域」はメイザース家の当主が管理していた。
長月先生曰く、『聖域』は、ロズワールの保護下にある、「亜人族の混血」の人間が暮らしている集落。ルグニカ王国では、亜人族は色々と生きづらい環境なので、その中でも混血は特に、という感じだそうです。
エミリアが、エキドナのことを「強欲の魔女」と呼ぶと、ロズワールは怒気を込めて「エキドナ」と言い直す。「強欲の魔女だなんて呼び方、いかにも邪悪な感じがして、よくなぁいでしょぉ?」と注意する。まるで、邪悪な存在ではないかのように。言い終わった後の、ロズワールを見つめるラムの表情が意味深。
エキドナとメイザース家には深い関係が・・・?
「聖域」は、エキドナの結界によって守られていた。
「正式な手順を踏まないと入れず、結界は、血の条件を満たすものには、特別な効果を発揮する」
スバルが、なぜロズワールがミイラになったかを聞くと、「聖域」に軟禁されていることが発覚する。ロズワールがミイラになったのも、戻ってきたガーフが、「試練に拒否された結果だ」と説明する。結界の中に入った混血は外には出ることができず、出るためには「墓所の試練」に挑むしかない。混血以外が試練に挑むと、ロズワールでもミイラになってしまう。
人間は結界から出られるが、結界を解く為に、ガーフは、三食昼寝付きで監禁している村人を解放する為にも、エミリアに試練を受けるように要求する。
監禁されているアーラム村の人たちの元にスバルが顔を出す。
長月先生曰く、軟禁状態だった村人たちにとって、スバルが顔を出したのはかなりの安心要素。ムラオサや若返りババアがいるが、この二人は姉弟で、若返りババアが村長、だそうです。
村を守ったこと、他の避難民も無事なことを伝え安心させる。
そこに、エミリアを呼び込んで、墓所の試練を受け、村人達を解放する為に、「よろしくお願いします!」と頭を下げる。
長月先生曰く、エミリアと村人の接触は、ベテルギウスの襲来から守ろうとして拒絶されて以来、ということになるそうです。
そこに、若返りババアこと村長が出てくる。「なぜあなたは頭を下げるのか?王選の支持以外に、何か裏があるのではないか?」と言う。エミリアはただ、「家族は一緒にいなくちゃダメ。家族の元に帰してあげたい。王選のことはあまり考えていない。できれば、皆と仲良くしたい」と、率直に気持ちを伝えると、村人達はエミリアに頭を下げる。
試練への挑戦
そして、いよいよエミリアが試練への挑戦が始まる。微精霊の応援と、スバルからのおチャラけた応援によって、墓所へと向かう。墓所は青く光り、挑戦を受け入れた。スバルは、ガーフに問う。「結界から出られないのは同情するが、なんで自分がやらねぇんだ?」ガーフは、「やれんならやってんだよ」と答える。
何か原因があるのでしょうか。きっとそのうち明かされるでしょう。
墓所に入ると、光が消えてしまう。ガーフ曰く、「試練が続く限り、光が消えるなんてありえねぇ」そう聞くと、スバルは即座に墓所へと走り出す。すると、墓所はまたも青く光り出す。
試練が終わっていないのに光が消えたのは、スバルも挑戦させようとする、エキドナの仕業なのかもしれません。誰も理由はわからないが、エキドナがお土産に渡した、「試練に挑戦する資格」を持たせたことで、青く光ったわけですね。
墓所の中では、エミリアが倒れていた。
エミリアたん、倒れすぎ(^^;
エミリアを見つけたスバルも、同じように倒れてしまう。
そして、倒れざまにスバルの声で
「まずは、己の過去と向き合え」
と聞こえ、眼が覚めると、そこはベッドの上。フィギュアが置かれていたり、そこはおそらく現世でのスバルの部屋。
そこに現れたのは「グッモーニンッ息子ー!!」ハイテンションの上半身裸のメガネ。
スバルの父親だった。
スバルとエキドナの関係性
魔女であるエキドナは、この世界にとって重要人物です。しかし、スバルにとってはただの迷惑美少女でしかなかったりします(笑)。価値観が違いすぎると、話が通じなくなるということですね。
よく「この人はすごい人なんだよ!」と聞くことがあったりしますが、それは所詮、その組織やコミュニティにおいてすごいだけであって、外では通用しない人がいます。それを「肩書き」というのかもしれませんが、価値が違えば、「肩書き」は通用しません。
スバルという人物は、肩書きで人を見ないということなのでしょう。お世話になっているはずのロズワールにもタメ口だし、王戦候補のクルシュさんやアナスタシアにも対等です。唯一、第1部でラインハルトに助けられた時、慣れない敬語を使いましたが、ラインハルトの遠慮もあり、即効タメ口になりました(笑)。
ちなみに、スバルが唯一敬語を使うのは、ヴィルヘルムさんです。
スバルにとってヴィルヘルムさんは尊敬する人で、ifストーリーの、レムとカララギに駆け落ちする話では、スバルは髪を伸ばしてヴィルヘルムさんと同じ髪型にしています。ちなみにレムも髪を伸ばし、エミリアのような髪型にしています。
スバルの想い人であるエミリアに近付けるあたりがレムらしいし、そんなレムが大好きです。まぁ、女性にとっては納得いかないかもしれませんが(^^;、「私だけを見て!!」と言っていてはモテないということなのかもしれません…(- -;
試練開始で登場した父親
アニメではわかりにくいのですが、第3部に登場したプリシラ様の従者、アルデバランも、スバルと同じ転生者です。
もう藤原啓治さんの声で聞くことができないのが残念・・・
原作やコミックではそのやりとりが描かれていますが、アニメではなぜかカットされています。重要情報だろうに!
だから、アルデバランはスバルを気にかけていたのですが、スバルの父親説があります。原作でどこまで描かれているかはわかりませんが、筋肉隆々な姿を見ると、あながち嘘でもないのかもしれません。
「墓所の試練」がどのようなものになるのか、これから描かれていきますが、まずは「己の過去と向き合う」ことでした。
29話の注目ポイント
スバルは元々自宅の守人(引きこもり)でした。神回の18話では、スバルはレムに、「自分は価値の無い何もしてこなかった人間だ」と言いました。レムは今のスバルを受け止めましたが、今回は、スバルが己の過去を受け入れていくことになると思います。
たまたまコンビニに行った所、異世界転生してしまいますが、スバルがどのように生きていたかが明かされるでしょう。
物語としても、この試練は重要なポイントだと思いますが、人生においても、とても重要なポイントではないでしょうか。私は、「せいをおかげに」を発信していますが、過去と向き合い、受け入れない限り、「せいをおかげに」することはできません。この辺りは、別途取り上げていきたいですね!
そして、エミリアもおそらく己の過去と向き合うはずです。エミリアの過去については、『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』で一部描かれています。
しかし、まだまだ謎が多く、なぜ王になりたいのか?なぜサテラと似た容姿なのか?出生の秘密など、気になるところはたくさんあります。その全てが明らかになるわけではないと思いますが、エミリアの過去もきになるところですね!
背景なしのエンディング
OPなしで始まった28話ですが、EDはお披露目となりました!しかし!内容が盛りだくさんで、ED映像はお預け。長月先生曰くエンディング映像もめっちゃエモいんで、楽しみにしててくれ!とのこと。
EDは、nonocが歌う「Memento」
「Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow」でも主題歌を務めており、リゼロの雰囲気に合った、これから期待のアーティストです。
29話では、OP、EDどちらかでも観られるだろうか!?
アニソンは、作品を盛り上げる部分もありますが、何より、放送されることはプロモーションとしてもとても重要です。にも関わらず、作品を優先して、必要とあらば主題歌でも流さないというところに、制作に込められた思いを感じます。第1期でも、15話はスバルが首チョンパされて狂気が目覚める、この回だけの特別EDだったりしましたが、『リゼロ』という作品は、商業目的というよりも、作品の為のOPやEDであり、商業目的は薄いので、そういった所も好感が高いですね。
第4部の新ヒロイン
第3部では、ヒロインに君臨したレムは、暴食の大罪司教・ライにより名前と記憶を食われ、退場してしまいました。そこで、エミリアがヒロインの座に返り咲いた、と思いきや、公式発表で新たなヒロインが!
それは、パトラッシュです!
パトラッシュは、元はクルシュさんが所持していましたが、全話にて、白鯨討伐のお礼として貰い受けました。
パトラッシュは、今回ガーフからスバルを守り、ガーフの攻撃を受けて失神してしまいました。その勇姿は、ガーフィールも認めるほどでしたが、スバルはまたもパトラッシュに守られたんですね。守られてばかりのスバル(笑)。これから、本当に守る力を身につけていくのか、聖域の試練にどう立ち向かっていくのか、楽しみですね!
画像出典:『Re:ゼロから始める異世界生活』/長月達平 WHITE FOX
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