笑いとは、間違うこと
笑いとは?
先日、とあるパントマイマーのステージを見ることがありました。
"ブッチィー"と"びり"という二人組で、芸歴は18年だそうです。
その芸歴の長さだけあって、笑いのツボを心得ていて、子供達が笑って楽しんでいるのはもちろん、大人も引き込まれて笑いの渦でした。
私はお笑いも好きなので、M-1やお笑いについてのコラムをいくつか配信しています。
お笑いから幸せについて考えたコラム
お笑いから、価値観を変えてしまうようなコラム
こんな感じで、ネタから感じ取った本質や魅力などを述べたりしました。
初期に書いたコラムではありますが、「最も面白いお笑いとは?」というテーマで配信したコラムがあります。
これは、新宿ルミネに吉本の舞台を観に行った時のエピソードなんですが、最も面白い笑いとは、「ハプニング」である。その考えは今も変わりません。予想できないからこそ、面白く感じるものです。
笑いの元は「間違えること」
では、「お笑い」とは何か。何が面白いのでしょうか。
その答えを、"ブッチィー"と"びり"のステージを見て、気付いてしまいました。
お笑いとは、
「間違うこと」
です。
わかりやすく、昨年M-1を優勝したミルクボーイのネタを例に取りたいと思います。盟友の喜多バグジさんが、文字起こししてくれているので、貼っておきます。
「コーンフレークのネタ」で、ケロッグサポーターになったミルクボーイですが、そのネタは、筋肉の駒場さんが、ぽっちゃりの内海さんにネタを振ります。
「うちのおかんが好きな朝ごはんがあるらしいんやけど、
その内容がわからへんのや」
「一緒に考えてあげるから、どんな特徴か教えてみてよぉ」
「おかんが言うには、甘くてカリカリしてて牛乳とかかけて食べるやつやって」
「コーンフレークやないかい?その特徴は、コーンフレークやろう」
「俺もコーンフレークやと思うんやけどな、死ぬ前の最後のご飯もそれで
いいらしいねん」
「ほなコーンフレークと違うかぁ。人生の最後はコンフレークではないもんね。
コーンフレーク側もね、最期のご飯に任命されたら荷が重いやんかぁ?」
という感じのやりとりが続くんですが、答えがコーンフレークだと思いきや、間違うわけです。そして、その間違え方が面白いわけですよね。
つまり、面白い笑いとは、
「間違えることであり、その間違え方」
ということになります。
"ブッチィー"と"びり"のステージは、Youtubeでも見られますが、基本的にはパントマイムなので言葉はなく、ジャグリングやピエロのようなパフォーマンスなんですよ。言葉はなくても、"びり"が動きでボケて"ブッチィー"が突っ込む、という感じなんです。
"びり"のボケは、子供も大声で突っ込むようなわかりやすいものなんですが、パフォーマンスが失敗すると、大爆笑が起こるわけです。
お二人は、その間違え方がとてもうまく、人の心を掴んでいて、使いこなしているのです。
観ていて凄いなぁと思っていましたが、間違えることは、技術がなければできることではありません。それはお笑い芸人でも同じですが、笑わせるためには間違えればいいわけではなく、「実力」がいります。芸を磨くことと、人の心の動きを見抜くことです。
だから失敗はコメディになる
以前、「コメディは物語において最強」というコラムを配信しました。
コメディとは、悲劇を喜劇に変えるものです。それは「お笑い」と同じように、「間違えること」を笑いにしていると言えます。
どんなことでも笑いに変えることができるから「コメディは最強」だと言えます。
失敗や間違いも、それを意図して間違えることができれば、喜劇、コメディにすることができます。それは、実力さえあれば、後からいくらでも笑いに変えることができます。その時には悲劇でも、受け入れて認めることができれば、喜劇に変えることができるのです。
人間、誰しも間違えるし失敗をします。それを引きずって過去に囚われて、苦しみながら生きたいなら、それはそれで構いません。
私は、人間はまず失敗する生き物だと思っています。
失敗をするからこそ、成功した時の喜びも感動も大きくなると思います。
「人生の作者になれ!」と配信したように、過去の失敗や間違いは、人生を面白くするためのネタ振りにしてしまえば、悲劇の人生ではなく、喜劇にできます。
私は、道楽家として生き始めてから、過去の失敗も間違いも、隠す必要もなく、受け入れて認めることができました。
過去の失敗の"せい"で今の自分になったのではなく、過去の自分の"おかげ"で今があると思えるからです。
まだまだ実力は足りないかもしれませんが、自分の人生の物語を、コメディにして、笑いと感動をしてもらえたら、いい人生だと、ヒルルクのように笑って言えると思います(^^)
今回のコラムをさらに深掘りし、広げたコラムを、道楽舎で配信しました。ぜひ合わせてお読みくださいね!
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