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『レンタルなんもしない人』 第5話① 土壇場JCTその先

本日は『レンタルなんもしない人』第6話が放送されます。その前に、第5話の見所を含めて振り返りたいともいます。


第5話のあらすじ

第4話の終わりに入った依頼主、予想通り、相席スタートのケイさんがオープニングゲストでした。「一緒にベッドインしてほしい」という艶かしい依頼でしたが、同棲をするから、ベッド選びに付き合ってほしいという思わせぶりの依頼でした。隣に人がいないとイメージが湧かないからと。

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レンタルさんが結婚していたことを知るケイさんは、「いいんですか!?こんなことしてて…」と気をつかせて、わずか10分で依頼を終わらせてしまう。

時間が空いたレンタルさんの元に、

「夕方6時に『帰りに牛乳』と念を送ってください」
「今陣痛が来て病院に向かってます!無事に生まれるように『安産すっぽん』って言ってもらってもいいですか!?」

という依頼が来る。レンタルさんが「安産すっぽん!」と大声で言って恥をかいた後、「DMで大丈夫です」と連絡がくる。

帰宅すると「エッチしない?」というDMがくる。「既婚者なので不貞行為はお断りしてます」と返すと「だったら”何もしない”じゃなくて働け」と文句を言われる。

家に入ると、奥さんのご両親がいた。平日の日中に帰ってきたことに驚く義父。仕事を辞めていたことを知らなかったのだ。
戸惑う奥さんだが、事情を知らないレンタルさんは話を続ける。10分で依頼が終わり、花見の場所取りの依頼まで時間が空いたから帰ってきたと。話が噛み合わないので、ケーキを買ってきてもらうように追い出す。会社を辞めたことを言い出しにくくて言ってなかったから、話を合わせてもらうように伝える。

ケーキを食べながら話をしていると、義父から使い古しのネクタイをプレゼントされる。断れず受け取るが、両親の帰り際、居たたまれなくなったレンタルさんは、仕事を辞めたことを切り出し、何もしないことにしたことを伝えると、心配になった両親は、家に戻り家族会議が始まる。

今は「レンタルなんもしない人」というサービスをしていることを伝えるが、理解も納得もできない両親。無償でサービスをしていることを伝えると、「君は何をしてるんだ!」と叱る。子供がいて家庭があるのに、そんなことをしていても仕事にもならず、遊んでいるだけで、将来どうする気だ?と正論を言う。

そんな最中、突然目を瞑るレンタルさん。6時になったから『帰りに牛乳』と年を送っていたのだ。流石に怒る義父。

「娘を一生幸せにすると言った約束はどうなった!君がやっていることは単なる甘えだ。逃げてるだけだよ」

至極真っ当な言い分。奥さんは、3人で話したいと、レンタルさんに席を外させる。
レンタルさんは、子供を見ながら、花見の依頼もできなくなったことを謝りツイートする。

奥さんは、両親に仕事を辞めさせたのは私だ言う。会社で苦しむ旦那を見かねて、自分にしかできないことをすればいいと。その時にレンタルさんが答えたことは

「僕は何もしないことなら得意だ」

それから今のサービスが始まった。

「私にとってあの人は、ただいてくれるだけでいい。だから、彼が見つけた何もしないっていう生き方を応援したい」

気持ちはわかっても、収入がない状態を見過ごすことはできないと心配する両親。その時、レンタルさんに断られて花見ができなくなった人たちのツイートが入る。奥さんがレンタルさんに見せると、

「レンタルさーん!レンタルさんに断られたおかげで、こんなにたくさんの人集まりましたよー!」

と動画が流れていた。そして、「安産すっぽんのおかげで、無事に出産できました!」というDMも。その姿を見た両親は、

「二人で決めたようにすればいい。理解はできないけど、少なくとも意味がないことじゃない、ということだけはわかった」

と、言い残し帰っていった。

帰り道、義母は義父のいい間違いを指摘する。

「一生幸せにする、じゃなくて、一緒に幸せになるって言ったのよ。その通りの夫婦になってるわね」

と納得するが、さすがはレンタルさんを理解する奥さんのご両親、というところか。

1日の終わり、「表参道のパンケーキ屋に一緒に並んでいただけませんか?」という依頼。
子供を挟んで、家族仲良く眠りにつく。


土壇場JCTのその先

今回は、依頼によって話が展開するのではなく、レンタルさんと奥さんのご両親とのことがメインとなりました。
第2話で、レンタルさんがなんもしない人をするようになった「土壇場JCT」について特集しました。

追い込まれて行き場がない。既定路線では生きられない。そんな苦しみの中、奥さんの一言で、会社を辞めて、なんもしない人になったレンタルさん。その土壇場JCTについては上記のコラムで述べましたが、今回は、その土壇場JCTのその先を描いていました。

奥さんのご両親が心配することも、言っていることも、全くもってご最もです。仕事を辞めるだけならともかく、子供がいて夫婦どちらも働いていなければ、自分が父親でも同じことを言うと思います。

レンタルさんがやっていることが、何の意味もないことで無駄ではないということだけは理解してくれたとはいえ、それで許してしまうのも、甘いなぁと思いますが、昔のように親が自分の家庭に入り込んでくるよりも、本人のことは本人に任せるというスタンスは、今の時代や自分には合ってるなぁと思います。

一見、軽薄なように感じなくもないですが、してあげることだけが愛ではないし、子供も大人になったのなら、何もしないことも愛だと思います。


「神話の法則」発動を阻むゲートキーパー

まぁ、ここで愛だなんだというつもりはありませんが、土壇場JCTの先にあるのは、「既定路線からの引留め」です。

「そっちに行って大丈夫か?そんなんでやっていけるのか?」

新しいことを始める時、必ずこういったことを言われると思います。その存在を「神話の法則」では「ゲートキーパー(門番)」と言います。ゲートキーパーは、道を阻む存在であり、既定路線へ引き留める存在です。物語には、必ずと言っていいほど、ゲートキーパーが現れます。

レンタルさんにとっては、義父がゲートキーパーとして引き留めようとしました。なぜなら、成功の保証がないからです。既定路線から見たら、なぜそんな道を進むのか、理解できないでしょう。ある意味それは、正しい反応です。

もちろん、新しいことは何をしてもいいとは思いませんが、しっかり考えて、自分らしく生きることが、既定路線ではなく新路線なのであれば、誰に何を言われても戻らない覚悟がいると思います。レンタルさんは、きっとその覚悟があるし、奥さんも味方していました。


成功とはなんなのか?

成功することはきっと望まれることだと思いますが、何を持って「成功」というのか、それは人によって違います。目標を達成すること?大金を手にすること?仕事が軌道に乗ってうまくいくこと?どれも曖昧で、明確では無いですよね。ここに、何らかの思惑をウラヨミせずに入られません。

誰かの言う「成功」を求めるのではなく、自分が望む「成功」や自分らしく幸せでいられるように生きることが、一番大事なんじゃないかと思います。レンタルさんも奥さんも、自分たちらしい生き方をしていて、それは例え親であっても介入できないものです。

身近な人ほど反対するかもしれませんが、それで説得されるくらいなら、既定路線に戻った方がいいのでしょう。新人生に路線変更するには、それだけの覚悟がいる、ということですね。


すみません、ちょっとだいぶ長くなってしまったので、続きは次回にさせてください(笑)ちょっと重要なテーマでもあるので、じっくりとコラムにしていきたいと思いますので、よろしくおねがします(^^)

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