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「下町ロケット」最終回直前特集

今日は「ルフィ名言シリーズ」をお休みして、いよいよ最終回を迎える「下町ロケット」の特集コラムをお送りします。

以前の音声配信で「下町ロケット」ジョーカーゲームについて触れて来ましたが、第2部の今回見えて来たジョーカーゲームは、「復讐」と言うものです。
全ては、来週の最終回に明らかにされることと思いますが、「復讐目的のジョーカーゲームはうまくいかない」と言うことが感じられます。

ジョーカーゲームにしても、目的にしても、より具体的な方がエネルギーが集中できます。
なぜなら漠然としたものでは、エネルギーは分散してしまうからです。

例えば、「人類の為に」という目的では、大き過ぎて漠然としていて、では何をすれぼいいかわかりにくく、薄れてしまいます。
なので、復讐だとしても、具体的な対象がいた方が目標が明確になり、手を打ちやすいのです。
それが、今回の敵キャラが仕掛けたジョーカーゲームの背景であり、目的だったわけです。
それに対して佃製作所は、「日本の農家の為に」という大きな志で対抗しますが、やはりそれは漠然としています。大いなる理想は大事ですが、それはあくまで軸ではあっても、エネルギーを集中するには至りません。
そこで、「殿村さん」だったわけです。仲間でもあり、友人でもあり、恩人でもある殿村さんが、災害によって危機に瀕しても、自らの志を貫き通し、どんなに大変でも農家の道を選びました。
その殿村さんの決意があったからこそ、「日本の農家の未来」という大いなる理想を持ちつつ、具体的には「殿村さんの為」という明確な目標ができたわけです。それが、このジョーカーゲームを打ち負かす鍵となっていくでしょう。

敵側の動機は帝国重工の「的場への復讐」であり、佃側の動機は「殿村さんの為であり、日本の農家の為」なのです。
なので、見ている所が違うので、当然ゴールも違います。最終回前の状態でも、「帝国重工に勝てる性能であればいい」と言う状態が見て取れるので、最終回ではそこが勝負の分かれ目となり、おそらく敵側は、必ずどこかに欠陥が出てくるでしょう。その予兆は既にでてきていましたが、佃達とは見ている所が違うのです。

復讐を出発点としているから、敵に勝てばいいから、ゴールは的場を倒せば終わりです。
しかし、佃は「日本の農家の未来」を出発点としているので、商品の完成だけがゴールではありません。技術者として、常に進歩を目指しているので、仮に完成したとしても、さらに改良していくでしょう。

本物の技術者は「これでいい」と満足することはないのでしょう。それで満足しては、技術者とは言えないかもしれません。

「ジョーカーゲーム」というものについて研究を重ねていますが、本来ジョーカーゲームはやましい思いや欲望が原点になることが多いです。相手を貶めて、自分が利益を得ることが多いですから。ただ、「下町ロケット」では、そのジョーカーゲームを打ち破る方法と、善意によるジョーカーゲームが描かれている、とても興味深い作品です。

次回最終回を迎えますが、なんと、正月にもSPドラマが放送されるそうです!ぜひ、熱い男たちに感動すると共に、「ジョーカーゲーム」という視点でチェックして見てくださいね!

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