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宇宙人のあいつ

鑑賞:2023年5月@TOHOシネマズ新宿

良い嘘(フィクション)は、これだ!という作品。

好きかどうか「明確に好き」。
楽しいかどうか「楽しい」。
面白いかどうか「よく作ってある」。
そして必見かどうかで言えば「必見ではないかな」という感想です。

ライトに楽しく、しかし家族の情にも訴えるという、まさしく日本が求める娯楽、コメディです。シリアスな作品が多い中で、とても嬉しいポップでライトな作品。

驚きなのが、お話のメインとなる家族の長男を演じる日村さん。役が良いとはいえ、この映画は日村さんが引っ張るんです、見事に。素晴らしいです。
中村さん、伊藤さん、柄本さんを加えた4人兄妹で、それぞれ持ち場もあって、お話の作りも安心して見ていられる優しさ。作り手と観客のあいだに余計な駆け引きがなくて、良心があります。
もうちょっと、中村倫也さんを見られる割合を増やして欲しかったかな。

高知県の海沿いにある焼肉店を営む長男と、そこで手伝う次男(宇宙人)が主軸です。家族の1日は朝食から始まるわけですが、その家族の様子を描くのにはとても心地よくて、いいシーンだと思います。

クスクス笑える、バラエティ番組一歩手前のような演出に、驚きました。これ簡単そうに見えて、簡単にできないやつ。総じて、観客を楽しませたいという作り手の姿勢を感じる、嬉しい作品でした。ありがとうございました。

追記
ヨーロッパ企画が好きな人に好かれる作品だと思います。

▲飯塚健監督作品。爽やかで楽しくて優しい作品という印象があります。

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