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経済成長に向けて人的資本への継続的な投資を

人的資本経営がクローズアップされる昨今、日本でも人的資本や情報開示への関心が高まっている。ただ、果たしてどれほどの人がその本質を把握しているのであろうか。
「言葉だけが先行しているのではないか」と疑問を呈するのが、30年余に渡り人的資本理論と人間行動の経済学的なアプローチを研究し続けたきた一橋大学大学院経営管理研究科の教授・小野浩氏だ。
今こそ、人的資本の意味や人的資本投資の必要性をしっかりと理解すべきだと説いている。


インタビューの前編では、小野氏と人的資本理論との出会いや人的資本理論が社会にもたらすインパクトなどを語ってもらった。

【前編はこちらから】

■前編の目次

  • 30年もの長きに渡り、人的資本を核とする実証研究に取り組む

  • 人的資本理論は、世界にさまざまなインパクトをもたらしている

  • 人的資本への理解を広げたい一心で書籍を執筆

  • 人的資本理論を知れば幸福を掴むことができる


インタビューの後編では、人的資本と企業価値をつなぐ条件や経営者へのメッセージなどを語ってもらった。

【後編はこちらから】

■後編の目次

  • ハピネスやウェルビーングが、人的資本と企業価値をつなぐ

  • 人的資本が企業価値に与える金額の計算モデルを開発中

  • 人的資本経営と人的資本がかみ合っていない

  • 賃上げから生産性向上を見込むのは危険な思い込み


小野 浩 氏
一橋大学大学院 経営管理研究科 国際企業戦略専攻 教授

早稲田大学理工学部卒。野村総合研究所コンサルタントを経て、シカゴ大学大学院社会学研究科博士課程修了、Ph.D取得。ストックホルム商科大学准教授、テキサス A&M 大学准教授を経て2014年より現職。 2017年スタンフォード大学客員教授。現在、テキサス A&M 大学特任教授も務める。
専門は人材マネジメント、人的資本理論、幸福度、統計学。著書に『人的資本の論理 人間行動の経済学的アプローチ』(日本経済新聞出版)などがある。