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ITエンジニアとCRM(コールセンター)に起きる軋轢の原因

CRM「こないだお客さんからクレーム来たバグ、まだ解消されないんだけど、エンジニアは何してるんだ!?」

エンジニア「連絡のくる要望に関して要点が全く分からん!どういう要望なのか聞いてもレスが返ってこないし、そもそもどれくらいの温度感なのか全く分からん!!」

会社としての組織に部署間の軋轢はつきものです。
しかし、ITエンジニアとCRM(ここでの定義は顧客からの要望/クレームを直接受ける部署)の軋轢は最も顕著なものではないかと思います。

自分は社会人になってから一貫してWEBマーケティング/プロダクトマーケティング/なんちゃってPM のキャリアを歩んでいます。
ですので、このITエンジニアとCRMの仲介となるような業務は多くこなしてきました。
そこでここの軋轢に関してひたすら考えていた人間として思うところを投稿していきます。
本職のITエンジニア/CRM(カスタマーサクセス含む)の人として不快になる表現があればすみません。
あくまでN=3くらいの話です。

エンジニアのCRMに関する不満


①いろんな人から何度も同じ質問を求められる/説明しても覚えていない
これは2つ原因があると思います。

(A)CRMは複数名が窓口となるが、エンジニアは特定の1人が窓口となる
サービスが古いものほどこの構造になっているのではないでしょうか。
全体のシステム構造を理解しているエンジニアが少ないと問い合わせは一番のベテランエンジニアに集中しがちです。
対して、CRMは各々が担当している企業から連絡を受けてエンジニアの連絡をします。
エンジニアがAさんに返した質問に対して1週間後にBさんに同じ質問されたとしましょう。
このようなことが頻発するようだと、エンジニアの回答する気力がどんどんとなくなってきてしまいます。
この場合、CRM側でエンジニアと折衝する担当者を1人定め、エンジニアに質問する前にその質問が過去に回答したものになっていないか/内容がきちんと伝わりそうか精査する人を置くといいと思います。

(B)CRM側でオープンなドキュメント文化がない
エンジニアは基本的にslackやwikiでオープンなドキュメントを残す文化があります。企業にもよると思いますが、CRMは対面での会話/電話/宛先が1名のメールでやり取りする傾向があると感じます。
この場合、情報共有ツールを何にするかは置いておいて、エンジニアへの個別連絡は禁止/連絡する場合は必ずオープンな場ですること と組織としてルールを定めるのが良いと思います。

②せっかく開発したものを放置している
CRMから強い要望があった機能を開発したのに、その機能が使われているかどうかCRM側が確認せず、放置されているという状況はあるあるかと思います。
その程度の熱量のものをこっちは頑張って開発したのか、、、とエンジニアのモチベーションを下げる原因になっています。
バグ修正であれば、そのくらいの温度感でいいと思いますが、新しい機能を追加してほしい という話であれば、この機能は絶対に使われると確信を持って要望を出すべきですし、もしも使われなかったら、原因を探り改善案を持って行く べきだと思います。
システムに詳しくない人がこれをやるのは大変かと思いますので、CRM側でそこの責任者を1人立てるべきだと思います。

CRMのエンジニアに関する不満

①障害が起きたとき、一番大変なのはCRMだと理解していない
正直CRM側のエンジニアに対する不満はこれに尽きるかな と思います。
自分が業務システムを担当していた時、結構な頻度で障害が発生していました。1時間システムが止まると、100件以上のお怒りの電話がお客様からありました。
CRMは自分は悪くないのにお客様にひたすら謝るわけで、どう考えても一番辛いポジションです。
そんな時にエンジニアがレスが遅かったり、障害が収まった後にCRMに労いの言葉がなかったりすれば腹も立つと思います。

②責任者/指揮系統がはっきりしていない
これは企業や組織によってさまざまだと思いますが、たまに責任者がはっきりしていないケースがあります。
セールス/CRM/マーケティングの責任者は週次会議で事業部長に詰められることが多いと思いますが、その場に開発の責任者がいない場合がたまにあります。
WEBサービスの企業であれば、開発の働きが売り上げに一番効く というケースが多いので、開発責任者も週次会議に出る というのが大事だと思います。

まとめ

上に記したことがエンジニアとCRMの軋轢の原因だと自分は考えています。
ここまでの記述を一言でいうと

もっと相手の立場になって考えよう

という何とも面白みのない結論になってしまいます。

ここまで言っておいて何ですが、自分は部署間の軋轢に関して全面的に悪いものだと思っていません。
各部署が120%の力を発揮してサービスに貢献し、もしも50%しか力を発揮していない部署があれば、「うちは120%の力を出してるんだ、サービスのためにそっちの部署ももっと力を出してくれ!」とプレッシャーをかけることがサービスのグロースのために大事だと 個人的には思っています。

自分が分類されるプロダクトマネージャーというのかWEBマーケターというのかグロースハッカー というのか のジャンルの人にとっては
①CRMとエンジニアのハブとなって、物事を円滑に進めていく
という仕事のやり方が良いのかな と思いますが、
②圧倒的な実績を出して、エンジニアもCRMもマーケ部署の言うことに納得せざるを得ない状態に持って行く
を目指すのもいいかもしれない と思っています。


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