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発信って地震に似ているな。

記事を読む前に


※本記事は東日本大震災について言及しています。
ただし、震災に関連した人を貶めたり、不快な思いをさせるような意図・表現は一切ありません。
ですが、受け手によって感じることはあると思いますので、あらかじめ理解した上で、お読みいただけますと嬉しいです。

震災が起こった、あの日


おとといは3.11だった。忘れもしない、大震災の日だ。

僕は当時長野県北部にある長野市にいたので、明確な被害は食らっていないのだけれど、それでも一連の震災で感じた大きな揺れや恐怖、この先どうなってしまうのだろうという子供ながらの絶望をよく覚えている。


実際に震災の直上にいた人には遠く及ばないだろうけれど、それでも怖かった。

東北の被害はもちろん、栄村の被害の話を聞いたときは、一歩間違えば、もしかしたら自分がその立場にいたのではないかと言うふうに感じ、強い動悸に襲われたのは今でも忘れない。

地震が起こった時は、確か僕は小学6年生だった。当時12歳。
3月なので、時は卒業シーズンだ。卒業式の手前も手前。

確か、友達数人と体育館でバスケットボールをしていたと思う。前触れもなく突然天井が揺れたような感覚。見ると、天井から吊り下がっている電灯や、コートのはじに設置されているバスケットゴールがキシキシと揺れている。子供ながらになんだろう?と立ち止まった記憶がある。

時がたたぬうちに体育館全体が大きく大きく揺れ始め、すぐに先生がやってきた。みんなと一緒に校庭に飛び出すことになった。

地震と今の僕がやっている「発信」


そんな当時の自分自身のことを、ぼんやりと考えていたある日の午後。
いつも通り、僕は、最近挑戦しているYouTubeの投稿をしようとカメラを設置していた。


まだ始めたばかりとはいえ、なかなか再生数も伸びず少し落ち込んでいたのだけれど、ちょうどニュースで震災のことが流れた時、僕の頭の中では、普段しているように思考がフル回転し始めた。


ふと。


僕が普段やっている発信は、まさにこの地震と似ているな、と気づいた。


ようやく今日の本題だ。


今回は地震と発信について話していこうと思う。ネガティブなことにはならないので、気軽に読んでほしい。

中学の理科だったかで習ったが、地震と言うのは、大きく分けてP波とS波と呼ばれる、2つの速度の異なる波によって構成されている。


P波はS波よりも到達時間が長く、一番最初に到達する地震波。
地震が発生したらすぐさま各地に波を加え、弱いけれども長い振動を引き起こす。

初期微動と呼ばれる、いわゆる地震が起きた直後の細かいガタガタという揺れの事だ。

この段階ではある程度歩きはするし、家が崩落するなんていうことも基本的にはない。地震の前触れとして人々は注意を呼び起こされる。


対照的に、S波は、P波の後にやってきて最初の揺れとは比べ物にならないような大きな揺れを引き起こす。これがいわゆる主要動と呼ばれ、一般的に「地震」という言葉で表現されるものだ。


発生中まず歩けないし、建物が半壊全壊することも少なくない。ときには津波さえも引き起こしてしまう。それくらい大きなインパクトを人々や建物に与える幽霊なのだ。

発信と言うのも同じなんじゃないか、とふと思う。


私たちは大なり小なり様々なことを発信するけれども、個々の発信でも伝わりやすいものと、伝わりにくいものがある。

伝わりやすい、個人の肩書きや、今やっていること、多くの人にも当てはまり共感してもらいやすいような個人の特徴なんかは、理解しやすく、P波のように、比較的短い時間で、聴衆の心に到達し、感情を揺さぶる。

対照的に、個人の価値観や思想、より深い考えなんかはすぐには他人には伝わらないし、理解もされない。さながらS波のように。ゆっくりとゆっくりと伝わっていき、ようやく理解してもらえたときには、大きな感情の揺さぶりを引き起こす。

そんなふうに思うのだ。

それに、発信する人によって影響力も違う。


地震では「マグニチュード」という地震の規模を表す指標があるけれど、発信でも似たようなことが言えると思っていて。


その人の人脈はもちろん、溢れ出る雰囲気、人柄、言葉遣いなどにより、発信が届きうる基本の領域は狭くなったり、広くなったりする。


広ければ広いほど、「発信」という名の地震はより多くの人に、遠くの人に伝わっていきやすくなる。


別に広ければいいってわけじゃないけど、ね。
構造が似ているっていうそれだけの話。


そもそも、地震というのは発生は予測できても確定はできない。
複数のプレートが動いて、動いて、長い時間をかけて溜まった歪みが一気に解放されて、地震を生み出す。

発信も同じだ。
いつ相手に届くかは予測はできても、それが確実に届くとは限らないじゃないか。



個別の発信が自分という名のプレートを少しずつ動かしていって、発信を通して相手のプレートも少しずつ動く。


やがて2つのプレートの間に歪みが生まれて、限界に達したときに地震は起こる = 発信が本当の意味で伝わり始めるんだ。


けれど、皮肉なことに、僕たちは義務教育の頃から「結果を出す」ということが求められてきた。それも、できるだけ短時間で、効率的に。


時間を空けて小テストや定期考査、全国模試などで結果を出す。そのために「即効性のある」方法が基本的に好まれてきたはずだ。


僕が現在フリーランスとして3年ほど活動しているけれど、フリーランスや起業界でもそれは似たようなもので、「できるだけ短い期間で結果を出す」ことが偉いと誉められる。


コミュニティでも、成果を出せばそれだけでより絆が深まる、みたいな風潮が蔓延している。蔓延しすぎている。


時間をかけないことが正義だというような価値観が広がっている世界だ。


時間がかからないことが正義?


とはいえ、本当に全てにおいて、「時間がかからない」ことが正義なのだろうか?と問いたい。


発信を地震と捉えるのであれば、P波・S波のように発信の種類によって届くスピードにも変化があるのであれば、むしろエネルギーが発生するまで耐えることこそが重要なのではないか。

一度地震が起きてしまえば、つまり、一人でも人にあなたの発信が伝わり始めれば、より多くに人に広がるのは時間の問題だ。


P波 = わかりやすい発信による小さな認知が始まり、やがてS波 = 少し複雑で伝わりにくい発信、例えばあなたのもっと深くにある思考や価値観が響くようになるだろう。

大切なのは、それまで発信活動を続けること、だと思う。
動かなければ歪みや違和感も起こらないが、同時に地震も起こらない。

つまり、誰かに自分の思いが届くこともない。
感情を揺さぶるような力が発信にあるにも関わらず。

それってとても悲しいし、もったいないことなんじゃないかな?
と思う。

いつか、感情を揺さぶる日が来るまで


僕は最近YouTubeを新たにスタートした。

台本作りから撮影、編集、サムネイル作りなど苦労する点はたくさんあるが、それでも、少しずつ少しずつプレートを動かし、やがてエネルギーが解放され、自分の思いが人に届くことを信じて、活動を続けている。

いつか、感情の揺さぶりを起こせる、その日まで。


こんなことを、地震というトピックから妄想していました。
東日本大震災からもう12年。

震災や併発した災害によって犠牲になった方のご冥福を心よりお祈りしています。


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