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キムチチゲ、つぶ貝の煮物、海老焼売の日。

今日は一年に一度受けている婦人科ドックの日。朝から何も食べずに銀座のクリニックに行き、更衣室で着替えてから血圧を測り、まずはマンモグラフィー、そして超音波エコー、子宮頸がん検査、尿検査、血液検査、身体測定と次々に項目をこなしていく。産婦人科に通い始めてもう20年以上になるけど、産婦人科には他の科の病院とは違う一種独特の雰囲気があるように思う。妊婦さんが検診に来る横に、藁をもすがる思いでやって来た不妊症治療の患者さんが居て、その横には子供が欲しくない私のような人がピルを貰いにやって来ていたり、思いがけず妊娠してしまった人が堕胎手術に来たりもする。全く逆の想いを持った人間が隣り合わせで座っているとても特殊な空間で、「怪我を治したい」「病気を治したい」という共通の願望を持った人たちが待つ他の科の待合室とは、全然違う空気が漂っているのを感じる。一時間半の検査が全て終了した後は、空腹のまま有楽町から山手線に乗り御徒町へ移動。南口の改札を出て線路沿いを更に南に歩き、メンズエステが並ぶ路地を入ったところにある「錦山」に入りキムチチゲを注文する。熟成したキムチの酸味と旨みが空っぽの胃に沁み渡り、一気に体に活力が戻るのを感じる。

昼食後、パルコの近くの珈琲館で一休みした後、駅前の吉池に寄って豚バラ肉、海老、つぶ貝、そして刺身用の鯖を一尾丸ごと買って帰宅。家に着いてすぐ手を洗ってキッチンで鯖を三枚におろし、しめ鯖を作るため一時間ほど塩をした後、米酢に30分ほど漬けて引き上げラップに包んで冷蔵庫へ。続いてつぶ貝を茹でてから殻から外し、酒、味醂、醤油、オリゴ糖、生姜の千切りを加えて甘辛く煮ておく。それから片栗粉で洗った海老の水気を拭いて包丁で叩き、焼き肉用の豚バラ肉も同様に粗めに叩いて混ぜ合わせる。そこに塩、鮑エキス、胡麻油などを加えて焼売の餡を作ったら、強力粉と薄力粉を混ぜて皮を作り、海老と豚肉の餡をたっぷりと包んで蒸し器で蒸す。ちなみに薬膳的には血を巡らせる鯖は寒さによる血行不良に、つぶ貝は肝の養生に、そして共に腎を補ってくれる豚と海老は年齢的な腎の衰えにアプローチしてくれる食材だ。

夕食後、ソファでごろごろしながら夫とAmazonプライムで韓国映画「HUNT」を観る。降り注ぐ銃弾の雨の中で繰り広げられる、イ・ジョンジェとチョン・ウソンの良質BL作品(現実でも大親友)で私的には満足度高し。映画の後はお風呂に入り、上がった後シートマスクをしながら明日作る「薬飯」の準備。「薬飯」は韓国で一般的な甘塩っぱいおこわで、棗や栗、胡桃、松の実、レーズンなどを加えて作る補気&潤燥作用の強い伝統的な料理だ。秋田物産館で買った美味しい餅米を計ってボウルに入れ、水をたっぷりと注いで明日の朝まで浸水しておく。

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