若者のスマホ文化から紐解く、新時代に必要な「妄想」のかたち/メディア環境学者 久保友香
バーチャルな自己が生み出す、新しい時代に必要な「妄想」
メディア環境学者として若者の「盛り(デジタル上の自分の見た目を加工する)」の文化を研究する著者が、今回「妄想」というテーマで語ったのは、若者の中でメジャーになっていく「自分らしさ」と「他者理解」に対する新しい価値観だ。それを、彼女自身の研究の道筋から丁寧に紐解く。
「妄想」をテーマにしたビジネス書を参照しながら、ビジネスシーンで語られる「妄想」の意義と、若者世代の中で形成されつつある「妄想」的な文化、価値観との対比を緻密に描いていく。スマホが当たり前に普及し、SNSが広まり、バーチャルな自分という第二のアイデンティティが習慣化した若者ならではの自己像が、その考察のカギだ。
文の最後では、これからの時代に必要となる新たな「妄想」の形を提案する。これは、私たちが固定観念として持っていたアイデンティティに対する新たな問題提起でもある。
次世代をつくる本流になるのは、間違いなく若者世代だ。彼らが作り出す「妄想」の内実を捉えることで、私たちが向かうべきところが明らかになるだろう。
その詳細はぜひ、本編で。
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