学校が諦めた国語8点の中学生の偏差値を50↑まで引き上げた話
おはようございます。すっごくいい天気です。
こんな日は外に飛び出したいですね。
大学院生の時、高校時代通っていた塾の先生から、ある生徒の宿題や復習をみてあげて欲しいという依頼を頂きました。
学校の中間テストでは国語8点という記録をたたき出した、中学2年生の悪ガキです。
部活の野球に夢中なため、グレることはなかった・・・というのが周りの大人の見立て。私も同意です。
どうしたものかと考えた私がとった方法は
「中学生に夢を見せる、夢を抱かせる」ことでした。
お前、野球好きなんだろ?野球を上手くなりたいなら、数学ができないとダメだわ・・・。
彼の表情が変わります。そりゃそうでしょう。こんなことを言った大人は誰1人いないはず。
いいか?ボールの道筋、バットの振り方、ボールへの当て方、プロはみんな考えてるんだぞ。
お前は考えてるか?素振りだけじゃダメなんだよ。
スポーツ科学って学問があってさ、数学や物理や生物、筋肉の動きや仕組みとか考えてより良いバッティングフォームとか、色々研究してるんだ。
なんともインチキくさい話しではありますが、この手の話しを2時間ほど彼と続けました。
お前、宇宙に興味あるの?スペースシャトル知ってる?
あれって地球に入ってくるとき火の玉みたいになるんだよ。でも燃えないだろ?
スペースシャトルの表面はどんな高温でも燃えないような材料を使ってるんだ。
こういうのを作るのは材料工学と言ってな、高校の物理、中学校なら理科と数学が大事だな!
だからまずは高校に行かないと勉強できないよ!
でも高校に行って、頑張って大学に行けば、スペースシャトルも作れるようになるぞ!!!!
とまあ、こんな感じ。多少騙してる感ありますがw
言うまでもなく子どもは
「今やらされている勉強の先には何があるの?」
を知りたいわけだから、大人が示してあげれば良い、だけの話しでした。
でも「数学を勉強しても役に立たない」とか「文系に三角関数は不要」とか平気で口にする大人、政治家もいますからね・・・。
そういえば、
「こんな仕事して何の意味があるんですか?」なんて尋ねる新社会人の話は毎年耳にする気がしますw
さて数週間後、彼は野球部を辞めました。
勉強に専念するために、野球部を辞めちゃいました。
さすがに私もびっくりですし、塾の先生もびっくりですし、何よりびっくりしたのは学校の先生でしょう。
やはり親御さんにも連絡が来て、「野球部があるからグレてない、続けさせるべきだ」という旨の話を先生がしたそうです。
最後は親御さんと本人の話し合いで決まりました。
結果、彼は本当に勉強を頑張ってくれました。1年ほど経ち、彼の成績や勉強の姿勢に目処が立ったこと、私は修士の研究が多忙で家庭教師を辞めましたが、もちろん塾を続けています。
私がどんな勉強をさせたのか、それはまた別の機会に。
1年半後、見事地元の私立高校に合格しました。
地域トップの公立高校には届きませんでしたが、2番手の公立高校より私立高校のほうが勉強しやすいといって、そちらを選ぶほどの変貌ぶりです。
子どもって、すごいですね。
さて、自分が何のためにがんばっているのか、なぜがんばれないのか、私が私に教えないといけないので、この辺で。
彼に負けている場合じゃないな。
では、今日も行ってらっしゃい!!!
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