人民新聞

1968年創刊、通算1,800号。毎月5,20日発行の反権力・反資本・人々のための新聞…

人民新聞

1968年創刊、通算1,800号。毎月5,20日発行の反権力・反資本・人々のための新聞。「もう一つの世界が見えてくる」として国内外の社会問題、社会運動、思想などをわかりやすく掲載中。郵送は半年4000円です。購読希望はE-mail: people@jimmin.comまで

最近の記事

  • 固定された記事

【定期購読者を募集中です!】自己紹介と弊誌の購読方法について

【人民新聞とは】 人民新聞は1968年に創刊された、反権力・反資本・人々のための新聞です。「もう一つの世界が見えてくる」として、国内外の社会問題、社会運動、思想などをわかりやすく掲載中です。新聞は月2回(毎月5日、20日)発行しており、これまで発行した新聞は1800号を超えています。読者は主に関西の方が多いのですが、北海道から沖縄まで全国にいらっしゃいます。 【購読の種類】 ❶帯封筒での郵送(半年4,000円) ❷PDFファイルのメール配信(半年3,000円) 【

    • 【ガザ虐殺】史上初の行動 イスラエル人がイスラエル国家を告発 ハーグに挑む

      イスラエル在住 ガリコ美恵子 7月19日、オランダ・ハーグにある国際司法裁判所で、イスラエルによるパレスチナ占領に関して、裁判判決が言い渡された。  告発したのは、イスラエル人反占領活動グループ「Looking the occupation  in the eye」(占領を目で見る)。提出書類に、私を含むイスラエル人左派3千人が署名した。  告発内容は、入植者の暴力をイスラエル当局が擁護して、パレスチナ人の私有地を略奪し、イスラエル領土拡大を続けていることだ。 反占領活動

      • イスラエルの歴史家呼びかけ 言論弾圧に抗して 親イスラエル・ロビーに勝利しよう

        イラン・パぺ  7月7日「パレスチナ・クロニクル」/翻訳:脇浜義明 イスラエルのガザへのジェノサイドが続く中、それに並行してパレスチナに関する言論活動への弾圧が強化されている。一般国民は、主流メディアが提供する歪んだ報道以外に真実を知ることが困難になっている。  明らかに我々は、親イスラエル・ロビーが現在進行している「ナクバ」という歴史的事実を覆い隠すキャンペーンにはまっている。このキャンペーンは、「昨年10月7日のハマスの奇襲攻撃の歴史的背景や倫理的動機に触れるな」と、

        • カナダの原生林を破壊する木質バイオマス発電!? 見せかけのエコより本質的な体制変革を

          ウータン・森と生活を考える会 事務局長 石崎雄一郎 5月にカナダのブリティッシュ・コロンビア州から、著書「マザー・ツリー」がベストセラーとなった森林生態学者スザンヌ・シマード氏と、独立系生態学者のレイチェル・ホルト氏が来日した。日本の木質バイオマス発電が、カナダの原生林を破壊していることに警鐘を鳴らすためだ。  日本で再生可能エネルギーと位置付けられている木質バイオマス発電は、近年急速に拡大している。その燃料には日本の森林資源が使われていると思われるかもしれない。だが実際に

        • 固定された記事

        【定期購読者を募集中です!】自己紹介と弊誌の購読方法について

        • 【ガザ虐殺】史上初の行動 イスラエル人がイスラエル国家を告発 ハーグに挑む

        • イスラエルの歴史家呼びかけ 言論弾圧に抗して 親イスラエル・ロビーに勝利しよう

        • カナダの原生林を破壊する木質バイオマス発電!? 見せかけのエコより本質的な体制変革を

          朝鮮戦争化するウクライナ戦争、くそくらえ! 東アジアの経験から、今すぐ「休戦協定」求める運動を

          編集部 サパタ 映画「高地戦」無謀悲惨な朝鮮戦争 最近、韓国映画「高地戦」(2011年公開)を見た。1950年~53年の朝鮮戦争のあまりに悲惨な戦場と、その戦場で正気を保つために交わされる密かな南北兵士の交流を描いたものだ。この映画で描かれた朝鮮戦争の状況は、今のウクライナ戦争と本当に瓜二つだった。  朝鮮戦争は、初期に主戦場が釜山から中朝国境付近まで北上した後、開戦後約1年で38度線付近に戦線が南下し、膠着した。戦線はそのまま2年間休戦の必要が双方に認識されながら、無数

          朝鮮戦争化するウクライナ戦争、くそくらえ! 東アジアの経験から、今すぐ「休戦協定」求める運動を

          連載 福島原発事故の放射能加害と命の救済⑥ 朽ち果てる庵野秀明と日本人

          原発避難者 田中伸一郎 映画監督庵野秀明の作品は、「新世紀エヴァンゲリオン」以来(あえて「トップをねらえ!」は除外する)、「シン・ウルトラマン」に至るまで、倒錯した官僚制権力へのフェティシズムに満ち溢れている。  エヴァンゲリオンでは、「特務機関」ネルフが謎をほぼ一手に握り活躍する。劣等感に苛まれる主人公は、ロボットの操縦者に選ばれ、美少年として設定される。だが、この主観的不具意識の回復行為としての全能感獲得は、今日の日本社会に蔓延するアンチフェミニズムと集合的無意識のレベ

          連載 福島原発事故の放射能加害と命の救済⑥ 朽ち果てる庵野秀明と日本人

          小峰ひずみ『悪口論 脅しと嘲笑に対抗する技術』書評ー生き様問う活動家の言葉

          編集部 朴 偕泰 小峰ひずみ著/百万年書房/8月22日発売/248P/2400円+税  https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784910053493 社会運動に行き詰まりを感じていた。新聞を作りながら、単発的な行動を企画し、どこか一箇所に現場を定めることもできず、全ての不条理を変えたいと駆け回っていた。息切れを感じて、自分のやりたいことを見つめ直すために今は旅に出ている。そんな時にこの本が出た。  本書は運動家が書いた運動家のための本だ。対象

          小峰ひずみ『悪口論 脅しと嘲笑に対抗する技術』書評ー生き様問う活動家の言葉

          「済州島4・3事件」遺族女性聞き書き 3度の戦争を超えて夜間中学へ 

          編集部 かわすみ かずみ  大阪市天王寺区茶臼山に、統国寺という寺がある。JR天王寺駅から徒歩10分の同寺には、「済州島4・3事件」(1948年、アメリカ軍政下の南朝鮮単独選挙に反発した済州島民の民衆蜂起を、韓・米軍などが鎮圧した事件)の慰霊碑が静かに佇む。慰霊碑には事件当時の済州島の行政区分や、事件の概要が刻まれている。  碑にある城山里(そんさんり)の文字をなぞりながら、かつて同地で亡き父母と暮らしていた高 京子さんは、「懐かしいなあ」と口を開いた。  高さんはこの村で

          「済州島4・3事件」遺族女性聞き書き 3度の戦争を超えて夜間中学へ 

          ベルリン・ミッテ区の平和の少女像を守ろう!ドイツは日本の歴史修正主義に加担するな!

          連載・いまベルリンでは 金津 まさのり(ベルリン在住) (画像は6月19日「紛争時性暴力廃絶のための国際デー」集会で、花と蝶のメッセージに覆われた少女像) ドイツのベルリン・ミッテ区の「平和の少女像」が、今年9月で撤去される危機に瀕している。  周知の通り、この像は旧日本軍「慰安婦」被害者をかたどった記念碑であり、2020年9月28日に設置されてから、今年で4年を迎える。  当初から日本政府の圧力はすさまじかった。設置直後の10月に「日本に対して国家、地域、そしてベルリン

          ベルリン・ミッテ区の平和の少女像を守ろう!ドイツは日本の歴史修正主義に加担するな!

          「戦争と大学」学生座談会全文版ー学生自治の崩壊・戦争の足音・自立できない大学(7月20日号巻頭)

          文責:太田やくーと はじめに  戦前・戦中日本において多くの大学が戦争に協力していたことは多くの人が知るところであり、戦後における学問の自由や大学自治はそのような反省のうえに構築されている。大学とは学問を追究することで社会の発展に寄与する場であるとともに、学生が自由・真理・正義を追い求める主体として自己を規定するための空間でもある。そうであるなら研究や学問に関係のある行為とない行為に境界を引くことは困難であるし、目的を達成するためにはあらゆる表現や言動が尊重されなくてはな

          「戦争と大学」学生座談会全文版ー学生自治の崩壊・戦争の足音・自立できない大学(7月20日号巻頭)

          大阪高槻市の共同事務所に移転します。夏季カンパと移転カンパをお願いします

           いつも本紙を購読・応援下さりありがとうございます。岸田政権や維新の会の悪政と、ガザの虐殺に代表される世界の戦火は止まりません。資本主義の暴力と気候危機も加速し、世界中で新たな左派が行動しています。本紙は取材と若手や世界の執筆者によりそこに切り込んできました。  しかしまだまだやるべき事があります。紙面をより充実させると共に、以前から課題だった事務所の開放性や諸運動とのつながり強化のため、隣町・高槻市富田の共同スペース「へそでちゃ」に6月末から事務所移転する事にしました。  

          大阪高槻市の共同事務所に移転します。夏季カンパと移転カンパをお願いします

          今の閉塞感の原因ー2010年代を総括し、これからを展望する。思想家・酒井隆史さんインタビュー

           ガザ虐殺に抗議し、米国の大学に大規模キャンプが作られた。日本の大学も同様だ(4面参照)。ただ規模、人数、学生・教員の共感や支援は米の方がかなり多い。度々表れる違いは、抵抗や直接行動への社会の理解の違いだ。だが直近の日本でも、11年原発事故や15年戦争法案反対で国会前車道を占拠した経験がある。問題は、誰がどう言語化や総括するかだ。「リベラル知識人」や「統制的な主催者」が「穏健・中道・改良的」な方向へ回収し、その方がまともで賢い言動と思われたのではないか。それが今の閉塞感の原因

          今の閉塞感の原因ー2010年代を総括し、これからを展望する。思想家・酒井隆史さんインタビュー

          万博主催者 爆発事故隠ぺい

           今年3月の万博会場での爆発事故が、維新の会を追いつめている。当初点検口と床の破損のみと公表していた万博協会や大阪府市が、市民の情報開示や追及により訂正する事態となっている。爆発事故について取材した。(編集部・かわすみかずみ)  爆発事故は3月28日10時55分、夢洲1区のトイレ工事中に発生。点検口下のスペースに溜まったメタンガスに、溶接作業中の火花が引火したことが原因と見られる。 このスペースはトイレの下水管を通すために作られ、メタンガスの排出パイプ以外の場所から発生した

          万博主催者 爆発事故隠ぺい

          『パレスチナ解放闘争史』出版の重信房子さんに聞く 民衆史としてのパレスチナ

          2022年5月29日、元日本赤軍最高幹部の重信房子さんは22年という長い刑期を終え、出所した。  出所後、京都の集会で、重信さんは「自民党を、社会を変えなければならない」と言い、今後、市民運動に参加していきたいと話した。獄中で書き続けたパレスチナ解放闘争の歴史と実情をまとめた『パレスチナ解放闘争史』は、イスラエル·パレスチナ問題への深い憂慮が産んだ一冊だ。同書の出版から1ヶ月が経った今、パレスチナの民衆を取り巻く状況や日本の女性たちの現状、仲間への思いをお聞きした。 (編集部

          『パレスチナ解放闘争史』出版の重信房子さんに聞く 民衆史としてのパレスチナ

          映画『ゲバルトの杜』批評 虚偽と歪曲に満ちた代島「内ゲバ」史観

          元革共同 水谷保孝 注…本紙5月20日号掲載の本記事に、著者の校正を反映できていない部分があったため、全て反映したものを掲載します。水谷さん、読者の皆様にわびします。(編集部) 5月25日から一般公開される代島治彦監督の映画『ゲバルトの杜――彼は早稲田で死んだ』が、賛否を呼んでいる。「学生運動の負の側面=内ゲバを描いた」という評価の一方、「事実から逸脱し、警察・大学当局の目線そのもの」と批判もされる。  そんな中で、後年に早稲田を卒業した編集部関係者から、本作の批評の提案

          映画『ゲバルトの杜』批評 虚偽と歪曲に満ちた代島「内ゲバ」史観

          朝日新聞阪神支局襲撃事件 37年目の追悼式 記者たちの誓いあらたに

          編集部 かわすみかずみ  1987年5月3日、兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局に目出し帽の男が押し入り、夜勤中の記者を銃撃した。小尻知博記者(享年29才)は銃撃により死亡。犬飼兵衛記者は胸ポケットの手帳で銃弾が止まり一命を取り止めたが、右手の小指と薬指を失った。高山顕治記者は、ソファの影に隠れ難を逃れた。あの日から37年目の今年、コロナ禍で中止されていた追悼式が5年ぶりに行われた。  支局前で、開場前から複数のメディアが撮影準備をしていた。一階には祭壇が置かれ、小尻記者の遺

          朝日新聞阪神支局襲撃事件 37年目の追悼式 記者たちの誓いあらたに