「就活の軸は福利厚生です」発言は、危険なのか?
某メーカー新卒採用担当のあざちみです!
今日は学生からよく頂く就活の軸に関する質問について一緒に考えてみようと思います。
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Q. 「就活の軸は何ですか?」という面接官からの質問に対して、正直に「福利厚生です」と言わない方が良いのでしょうか?
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これ、実際にどこまで言ってOKなのか分からないですよね。私も就活をやっていた当時は悩んでいました。誠実でありたいという気持ちに加えて、福利厚生を口にすると何だかやる気がないと思われそうだという不安な気持ちがありました。一方で、福利厚生を口にした方が誠実で正直な人柄が伝わるのかなーとか、色々考えていました。
採用担当官の立場になり、改めてどうすればいいのかを書いてみました。
■攻め方は大きく2つ
1つ目は、福利厚生について言及しない手法です。これが一番無難であり、基本的にケガを負うことはありません。2つ目は、福利厚生も大事だけど、それよりも大事なのは・・・という展開の仕方を用いる手法です。
福利厚生というのは、基本的に誰もが大事にしたいポイントである訳です。そんなことは面接官も重々分かっていますし、自分だってそう思いながら就活をしていたはずです。
そのため、「就活の軸は福利厚生です」と言われたところで、別に驚きはしない訳です。逆に、「福利厚生です」とキッパリ言われることによって、こんな疑問が頭の中に浮かび上がります。
「福利厚生が就活の軸なら、別にウチの会社じゃなくても良くない?」
そう、福利厚生が整っている会社はたくさんあります。例えば歴史が長い大手メーカーだけで見てみても、どこも至れり尽くせりですよね。
そのため、「福利厚生が軸です」と言われてしまうと、他の会社と比較してどの程度ウチの会社に興味があるのかや、学生が持っている価値観との擦り合わせがなかなか出来ないという難しさにぶつかります。
よって、「就活の軸は福利厚生です」と言わない方がケガを負うリスクを減らせると思ってください。
とはいえ、「それだと何だか自分を偽っているみたいで気持ち悪い」「誠実でありたいので、正直に話したい」等と感じられる方もいらっしゃるかと思います。私もどちらかと言うとこちら側の人間です。
そういう人は、福利厚生も大事だと思っていることを前置き的にサラッと発言すればOKです。
【例】ウソをついたりごまかすようなことはしたくないので正直に申し上げますと、福利厚生面も大事な軸として認識していますが、その上で自分が目指している働き方を実現できる会社かどうかというのを軸にしています。なお、目指している働き方というのは、、、
・・といった具合です。
こう伝えれば、聞いている面接官側も嫌な気持ちにはなりませんし、あなたのその誠実且つ真摯な答え方には好感を抱く人の方が多いと思っています。
■そもそもなぜ就活の軸を聞くのか
これ、考えたことありますか?就活の軸に関する質問に限らず、面接官がなぜその質問をするのか、それぞれ質問の背景を考えることによって答えるべき内容というのは明確化することが出来ます。
就活の軸を聞く背景としては、以下が考えられます。
◆学生の価値観を知りたい
◆当社に対する興味関心の度合いを測りたい
◆当社を受けに来てくれていることに整合性や納得性があるか見たい
◆入社後の働き方やキャリア設計が当方のイメージと合致するか
つまるところ、簡単に言ってしまえば会社側の各種イメージと学生側の考えがマッチングするかどうかを見ようとしています。
それなのに、「就活の軸は福利厚生です」と答えたら面接官はどう思いますか?・・という話なのです。ここからも、福利厚生の話を持ち出すのは得策ではないということがお分かり頂けたかと思います。
■まとめ
「就活の軸は何ですか?」という面接官からの質問に対して、正直に「福利厚生です」と言わない方が良いです。ただ、どうしても正直に向き合いたい人は、「福利厚生も大事ではあるが、」と前置き的なセリフをサラッと入れる程度にしておくと良いです。
就職の軸を聞いている背景としては、会社側の各種イメージと学生側の考えがマッチングするかどうかを測るためなので、そこで福利厚生の話題を出されてしまっても話が発展しません。
マイナスに転がることはあってもプラスに転がることはあまり無いと思われるため、「福利厚生が一番大事です」という発言は出来るだけ控えておいた方が無難です。
今回はここまで!
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