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文字、それは娯楽

文字は人が発明した究極の伝達手段。平和な今を生きる私にとっては娯楽の一つでもある。

文字という記号は人々の共通理解の上に成り立っているから、「あなた」の記号が「わたし」の心に入り、五感に変換され、「あなた」が少しわかる。

水にポトリと落としたインクのように、記号は感情として広がり、ゆらぐ。溶けていくその時間がたまらなく面白い。

「わたし」の思考は記号となり、その記号は「あなた」の脳で復元される。脳は人それぞれで、経験や考え方に違いがあるから、復元された内容には誤差が生じる。

その誤差が「わたしたち」を惑わす。

天地がひっくり返るほど笑ってみたり、立ち直れないほど深く傷ついたり。

伝わりやすく、それでいて伝わりにくく、簡素で複雑。

私にとっては「わたし」と「あなた」が同一になることより、違っていることのほうが嬉しい。

すれ違える幸せ。

わたしはあなたともっとすれ違いたい。

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