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【コンサルコミュ術】デザインするインタビューとファシリ - 質問編

"質問内容のデザイン - 漏れなくロジカルに情報収集"
"ストーリのデザイン - インタビューの未来予測"
"他者質問のデザイン - 相手の質問をコントロール"

こんにちは、Jinです。
本日は「質問」という、奥深いトピックを考えてみたいと思います。

これから述べることは、プライベートのコミュニケーションでは役立たないでしょう。
ただし、ビジネスの場面や、就活や転職などの場面で大きく役に立つことになると思います。

私も職業柄、質問したりされたりということが頻繁にあります。
そして、これまでも多くの失敗をしてきました。

例えばクライアントの要件をヒアリングするときです。

ミーティングが終わってから、「この質問もしておけば良かった、、」と思うことが多々あります。
そしてそのせいで、検討事項が序盤の内容まで振り出しに戻ることもしばしば。。
準備しているときでも、していない時でも、よくあることです。

逆に、クライアントに質問を投げかけて、その全ての質問に回答したとしても、
思いのほか理解してもらっていなかったこともあります。

質問とは

質問とは、情報収集の手段であり、つまりインプットです。
私がTwitterやnoteで何度もその重要性を説明している、「インプット - プロセス - アウトプット」の最初の一つ目の要素ですね。

良質なインプットは、後続のプロセス(思考や行動)とアウトプット(成果や資料)を有意義なものにするための大前提ということですね。

では、良質なインプットをするために必要なことは何でしょうか。
私の考える必要な要素はたった3つだけです。

1. 網羅的な情報収集
2. 結果のデザイン
3. 他者質問のデザイン

質問内容のデザイン - 漏れなくロジカルに情報収集


具体的に必要な情報を漏れなく収集するためには何をすれば良いでしょうか。
ロジックツリーという考え方が役に立ちます。

以下が簡単にですが、ロジックツリーのイメージ図です。

<ポイント① 網羅的な構成要素>

各オブジェクトが階層的に構造化されており、それぞれ下位は上位を構成する網羅的な要素です。
企業価値を構成するものは「ヒト・モノ・カネ」であり、ヒトを構成するのは「A・B」といったように、多段階に構成要素を分けていくように物事を考えます。

<ポイント② MECE(ダブり漏れがない関係性)>

また、それぞれ横の関係はダブり漏れがないことも大切です。
ヒト・モノ・カネはそれぞれ重複する要素がなく、それぞれで網羅的に企業価値の構成要素として説明できるといったような例になっています。
「フレームワーク」「内と外」「ある事柄(A)とそれ以外(Not A)などが使われます。」
今回の例では、企業価値を説明するために、「ヒト・モノ・カネ」というフレームワークを使用しています。
他にも、企業価値の評価には7Sなども使えそうです。

ビジネスの場面で質問する場合も、最終的なインプットのイメージをブレークダウンします。
そして、不明点がどの構造(ここの例だとA~F)に関するものか意識して質問することで、網羅的に必要なインプットをすることができます。

大切な打ち合わせであれば事前に準備しますが、瞬発的な思考としても定着していくと良いですね。


ストーリのデザイン - インタビューの未来予測


さて、前章で網羅的に情報収集するための方法について学びました。
次に未来を予測して進める、インタビュー設計をしていく必要があります。

定性的・定量的に質問することで、ある程度ストーリを予測することができます。
定性的というのは、論理的にことばが定義されており、それが誰にとっても共通認識であることです。
色や男女などといった要素ですね。
定量的というのは、数字で表すことができるものです。
温度や重量などですね。

・定性的・定量的な質問例
 - あなたの性別は?
 - 好きな色は?

・定性・定量的ではない質問例
 - 元気ですか?
 - これまでの旅行で楽しかったことは?

ビジネスの場面では、定性・定量的に質問しましょう。
逆にプライベートでこんな質問ばかりだと退屈ですが、、(笑)

それでは、なぜ定性・定量的に質問をする必要があるのか。
お互いで共通に定義されたワードで認識齟齬を避けることはもちろんですが、
重要なポイントは「未来を予測できる」ということです。

定性・定量的な質問に対する質問は、すべて想定内に収まります。
好きな色を質問すると必ずいずれかの色で回答が返ってきます。
そして、そういった質問うぃお繰り返すことで、あなたが想定したいずれかのストーリに合致することになります。

クライアント: 「最近利益が少ないんだよね、、」
あなた: 「PLのどの利益を機にされていますか?」
クライアント: 「売上総利益ですね。」
あなた: 「売上が下がっているのか売上原価が上がっているのかどちらですか?」
クライアント: 「売上原価が膨らんできていてね、、」
あなた: 「直接費ですか?間接費ですか?」
クライアント: 「間接費だね。」
あなた:「予算/操業度/能率のどこに課題がありますかね?」
クライアント: 「能率だね。」
あなた: 「生産ラインのマシンか作業者のペースが落ちてるんですね。」
クライアント:「そうだね、最近マシンが劣化してきているんだよね。」
あなた: 「実はすでにマシンのパフォーマンス調査のためのベンダーの選定は済ましてあります。」
クライアント: 「おお、すごいね!!」

あなたは利益が少ないというクライアントの悩みから、「マシンのパフォーマンス」を原因の一つとして仮説出来ていたので、想定通りの着地になり、事前準備が評価されました。
もしかすると、売上総利益ではなく営業利益だったかもしれないし、間接費ではなく直接費だったかもしれません。
ただし、いずれのケースもあなたのストーリーの中では想定内のものです。

ちなみに、実際のビジネスの場面はこれほどまでに機械的に質問してばかりいると、人間関係というエモーショナルな部分に影響するので、ご留意くださいね(笑)

他者質問のデザイン - 相手の質問をコントロール


ここまでで良質な質問についてお伝えしました。
このテクニックは、相手に質問させる場合にも有効です。

よく、プレゼンで、「ここまでで質問はありませんか?」などと質問することがありますが。
基本的にナンセンスだと思ってください。
内容がすべて伝わっていることを前提にし、その上で説明漏れが無いかを確認するためによく使います。

あなたの話の50%しか他社は理解できていない前提で居てください。
逆にあなたが他の話を聞いたときに、全ての内容を記憶し、それを構造的に理解していることなんてないですよね?

では、どうすればよいか。
簡単です。
これまでの「ロジカルシンキング」と「未来予測」のテクニックを使うのです。
言い換えると、相手が考えるスコープを狭くし、複数の質問で網羅性を担保するということです。

例えば、男女をテーマにした内容であれば、以下のような例になります。

「男性についての説明でしたが、質問はありませんか?」
「女性についての質問に関してはどうですか?」

相手に良質な質問をさせることは非常に難しく、一方ここが不十分だと相手の理解も不十分になります。


最後に


如何でしたか?
センスの良いインタビューやファシリテーションのために必要なスキルを私なりに考えてみました。
是非皆さんのご意見聞かせてください。

本日の執筆は以上になります。
今後ともJinのnoteの執筆を応援してくれる方がいれば、この記事を購入してくれると泣いて喜びます。

最後まで読んでいただき、有難うございました。

Jin

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