この時期だからこそたいせつにしたいもの:受験でたすけてくれたのは結局のところ基礎・基本
(2024.1.23加筆)
はじめに
学習サポートのしごとで日々予習、準備したうえで生徒たちをむかえる。くわえて近ごろは兼業する研究パートで、卒論の学生さんたちとのゼミのお手伝い。そこで研究分野の修得のおてつだい。
いずれもこれからのひとたちにむけてわずかばかりのサポート。そのいずれもでつくづくだいじだなと思うのは。
きょうはそんな話。
たいせつな出会いをしてきたこと
生涯でじっさいに出会えるヒトはそんなに多いわけではない。そのなかでこのヒトはすごいなあとか、見習わなくちゃと思うことがたびたびある。
ノーベル賞を授けられた方(利根川進さん)の話を1時間ほど聴いたことはあるが、おしなべてそんなに秀でた才能の持ち主ばかりに出会えるわけではないし、はたけちがいの方々に出会う機会などそんなにない。
のちになって「へえ~このヒトが…。」という方と交流をもてるのはじつは確率的には運がいい。
恩師のひとり
出身の高校で2年間担任としてお世話になった先生。すでにわたしがおそわるころには「タダモノデナイ」人物だと友人たちと話した。いがいと生徒たちの評価とはのちになりふりかえると大枠でははずれていない。公民科目が専門でとても気さく。わたしたちのクラスの体育の時間には運動着に着替えていくたびかソフトボールをいっしょにやった。
ふだんの授業は話術中心。それほど板書せずにテキストを手にクラスがいつのまにかひきこまれる。あきらかにほかの授業の雰囲気とちがう。し~んとしずまりだれもが聞き耳をたてる。おわりがけにはクラスメートたちが、先生をまえにたがいに熱く意見をかわす。
いい映画をみたあとのような余韻がいつものこる。おそわった内容を家に帰って反芻すると、とたんに授業のようすがよみがえる。あたまのなかにそのまますんなりはいっている。そののちもわすれにくい。なんとも効率のいい授業。
それもそのはず、結果がそれを証明している。その先生の科目の対外模試のクラスの平均点が90点超え。この方はのちに県下一の伝統校で進学校でもある学校の校長をつとめた。
そこからはじまる
この恩師は「つねづね基礎・基本はたいせつだ。」と話をされた。いまになりようやくその意味のごく一部に気づけた。なんとも時期を逸しているボンコツな生徒だが、この授業をお手本にしつつ、ふだんの学習サポートの際に活かそうとしているぐらい。
一例をあげると三角関数。すでに2次試験をまえにしてけっこうむずかしい問題をこなしつつある方もいるかもしれない。
ある塾の先生からお聞きした話。その生徒は、難関大学の三角関数の総合問題を解けていたにもかかわらず、なぜかセンター試験の本番だけπを180°でなくて360°とかんちがいのまま計算してしまった。
入試の本番には魔物がいるのかもしれない。ふだんはまずしないことをしてしまうもの。いつもの練習でうっかり「まちがえる」ことを検証し、基本に忠実に慎重にとおりぬけられるように予防線をはる。
おわりに
受験勉強とは「危険地帯」を練習の段階であらかじめ熟知し、通常速度で通行してかまわないところと、慎重にきりぬけないとミスしがちなところのメリハリをつけられる能力を養うことだといえる。
それには基礎・基本がものをいう。どれだけ確固として自分のものとして定着させたうえでつかえるか。
たとえあたまが真っ白になっても(わたしがそうだった)、まわりの応援してくれるヒトビトの顔がうかんで、ようやく冷静になれた。そのとき基礎・基本(中学・高1の内容)までたちもどれた。これならミスしにくいふだんのじぶんをとりもどせる。
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