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その解答は○をもらえそうですか?いま一度みなおしたい記述答案とその書き方


はじめに

 こちらも8年まえの学習サポートの生徒たちにむけて記した文。共通テストのおわったばかりのいまの時期にちょうどいいので、きのうにつづいていつもとちがう文体だけど、すこし手をくわえてnoteにおいておこう。

きょうはそんな話。

◯か△か

 わかっているつもりで答案を書いたのに△がついたり、場合によっては☓になったりという人は読んでくださいね。

そういうあなたの答案はこんなふうになってませんか。文章で答える記述式の答えについてです。

①主語がはっきりしない。主語はだれがみても自明だから書かないでもいい 
 と省略している。
②不用意な指示語(「それ」など)をつかい、どの語を指しているか明確で  
 ない。
③わかっているだろうと簡略にしすぎている。(採点者がなんでもくみと
 るわけではない。)

以上のように主観的で「ひとりよがり」な記述では、第三者に答案を見てもらうという態度として十分とはいえません。採点者はあくまでも客観的に答案を採点します。あなたへのとくべつな思いいれなどはいっさい排除して採点します(名前の部分は厳封され採点するのがふつうです)。

ではどうするか

 したがって上の①~③の逆をめざせばよいわけです。つまり、答えとは問いに対してそれ自体で独立して存在し、問いにしっかり呼応するだれもが納得できる文章です。

上の太字について、みずからの解答文を客観的に見れない人にはまだわかりにくいかもしれません。

もうすこし説明しましょう。たとえば小学校高学年の児童に自分の書いた答えの地の文を読んでもらうとしましょう。

すると小学生は素直にわからないところを「それって何?」とたずねるでしょう。それこそだいじなところです。わかりにくいとはそういうことです。

記述答案の書き方を身につける方法をきのう記しました。上の文では理解しにくいということでしたら、そちらの方からお読みください。

おわりに

 大学がなぜ二次試験で記述答案を課すのか。それは文字どおり大学でまなぶための素養が受験者にあるかどうかを知りたいからです。

その素地は大学の講義や試験をクリアしていくうえでもちろん必要ですがそれだけではありません。大学生活全般で人、社会、自然などとむきあい、人とのコミュニケーションをつうじて、得たものを的確につたえる力をつけたり、協同して取り組んだり、考えを深め合ったりの経験をさまざまやってほしいと「時間」が与えられます。自由なだけに試されるわけです。

社会で活躍するための「人間力」をやしなう場と時間ともいえます。こうして未来を広汎に切り開いていく力をつけられます。

記述試験をつうじてそうした芽がそなわっているかどうかがためされます。上に示したことがらは大学をめざすうえでどの教科にも共通した学習課題と言えます。


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