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読む、 #ウェンホリ No.04-02「これからどうする? 50代以降の暮らし方と働き方」

ラジオ書き起こし職人・みやーんZZさんによるPodcast「WEDNESDAY HOLIDAY(ウェンズデイ・ホリデイ)」書き起こしシリーズ。通称「読む、#ウェンホリ」。第4回のアナウンサー堀井美香さんと落語家・桂宮治さんの対談から「これからどうする? 50代以降の暮らし方と働き方」をお届けます。

宮治さんは現在45歳。これから50歳、60歳を迎えるにあたり、仕事を取る量を選択して、家族の時間を取れるようにしたいと話します。そして噺家になる以前のように、ふらっと国内旅行に行けるようになりたいとか。そんな将来像について話は広がります。

<No.04-01から続く>

1ヶ月間に1日も休みがない状態は50代になったらやめたい

堀井:まあ私たち、そうやって家族もいて、だんだん歳も取ってきてるわけですけれども。宮治さんは今、45歳ということで。50歳、60歳とこれからどういうふうに、まあご家族もいて。どういう生活、どういう生き方みたいなのはなにか、考えたりするんですか?

宮治:いや、正直目の前の仕事をこなすので精一杯で。あんまり先のことまでっていうのは正直、考えてないですけど。ただ、カミさんと言ってるのは子供が手が離れるのは当たり前なんで。落語家は落語を一生懸命にやるのがもちろん仕事なので。それは何度も言うように手を抜かずに一高座一高座、やっていって。ただ、今みたいに1ヶ月間に1日も休みがないですみたいなスケジュールの取り方はちょっともう50代、60代になったらしないで

「ここの1週間はちょっとお休みさせていただいて。子供たち、来るやつは来ればいいし、もう来なかったら来ないでいいから。じゃあ、ちょっとカミさんと旅行に行ってきます」って言ってフッと前日、前々日ぐらいに予約をして。ちょっと国内フラッと行ったりとかっていうのが普通にできればいいかなっていうか。それはやりたいなと思いますね。元から2人とも旅行が好きで。2人でこの噺家になる前、僕も営業マンをやっていて。向こうも別の仕事をやっていたときに「明日、休みが合うね」って言ったら「じゃあ明日から、行っちゃおう!」って思いつきで国内旅行に行ったり。

1週間前に突然、予定を組んで海外旅行に行ったり、みたいな感じだったので。だから今までも必ず年に3回か4回は家族と旅行に行くっていうのはコロナ前はずっとやっていたので。そういうふうになんか、自分で仕事をちょっとペースを選択して。仕事を取る量を選択して、家族の時間をより取れたら良いかなっていう。そういうのができたら嬉しいなっていう50代、60代ですかね。イメージ的には。

喉が弱い宮治さんと、喉が強い堀井さん

堀井:落語の他にお好きな趣味とか、没頭できてるものってあるんですか?

宮治:僕、自分のホームページのプロフィールとかにも書いてあるんですけど。趣味が「適度な飲酒と子育て」って書いてあるんですよ(笑)。もうそろそろ変えなきゃいけないんですけど。しかも「適度な飲酒」じゃなくて「浴びるほどの飲酒」なんで(笑)。しかも「子育て」っつってもう大きくなっちゃってるしね。だから……でもやっぱりお酒をちょっと、16時以降ぐらいにお酒を飲んで。家族が近くにいてくれるっていう、やっぱりその瞬間がいちばん、自分が落ち着く、本当に心地良い瞬間なので。ちょっとつまみ食べながら子供たちがわさわさしているところで、ちょっとね、夕日が落ちてるところでビールを飲んでるって……もう人生、「生きてて良かった」って思える最高の瞬間ですよね。今、もう想像するだけでちょっとワクワクしますよね(笑)。

堀井:お酒、結構飲まれていて、声になんだろう? 悪い影響があったりとか……まあ、タバコを吸われてる方とかもいますけども。どうですか?

宮治:酒焼けってあれ、するんですかね? 僕の場合は元はこんな声じゃなくて。もっと本当になんかすごいきれいな声だったんですよ。

堀井:えーっ?(笑)

宮治:もう、悪意に満ちた「えーっ?」でしたよ(笑)。「はあーん?」って(笑)。いや、本当なんですよ。

堀井:骨格もしっかりしてるから。そういう声……だって骨格エリートでしょう?

宮治:違いますよ(笑)。もう、なんですか? この……なんかちょっとは褒めてくださいよ。でも僕、営業マンをやっていた時に50〜60人の人に向かって15分か20分ぐらい、結構大きな声でずっとしゃべり続けるっていうのを1日7ステージぐらいやらなきゃいけないんで。それで声帯に……喉のあたりにこういうカメラを入れると、マメ。肉芽腫っていうんですか? マメみたいなのがあって。「それを手術して取るか、もうアメ横の店員さんに固めてしまうか、どっちがいい?」と言われて、僕は「固めます」って言って。で、この声なんですよ。

堀井:なるほど。

宮治:だから、すごい弱いんですよね。バーッてしゃべると、すぐに声が出なくなるんですけど。でもひと晩寝るとまた治るっていうような感じで。

堀井:でもすごく、なんかずっと聞いてても心地良い声ですよね。低音の。

宮治:えっ、本当ですか? やっと褒めてくれた。

堀井:いやいや、ずっと褒めてますよ(笑)。

宮治:ずっと褒めてない。「もっと良い声だったんですよ」「はあーん?」って(笑)。

堀井:そんなことないですよ(笑)。でも、ねえ。私もそうですけど、やっぱり声を気にしたりとか。まあ一生の仕事のものなので。

宮治:ただ、落語家ってやっぱり何百年も前から続いてる大衆芸能……伝統芸能じゃなくて大衆芸能なんですけど。役者さんとか歌手の方って、たとえばライブがあったりとか本番がある何時間も前に入ってストレッチをして、腹式呼吸で声帯を温めて……みたいなの、あるじゃないすか。噺家ってそんなのはなくて。寄席なんて自分の出番の20分前ぐらいに入ってきて。ワーッと着替えて雑談をして、そのままストーンって入って。で、落語のほうに……っていう。そういうふうにやるじゃないですか。だからなんか逆に「声を気にしてます」みたいなのをやっている寄席芸人の方が……。

堀井:ああ、でもいらっしゃるんですね?

宮治:います。いますけど、でも「なにやってんの?」みたいなのもちょっと、あるんですよね。寄席芸人は。

堀井:わかります。私もなんか、声自体が強いので。だからなんか12、3時間、録音でしゃべってたりとかしても、全然ぶれないんですよ。声自体が。もうなんか、もらったもので。「ありがとうございます」っていう感じなんですけども。神様からもらった喉の強さみたいなね。

宮治:喉の強さ、気の強さ……。

堀井:フフフ(笑)。

<No.04-03へ続く>

文:みやーんZZ


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