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2021夢日記 いけないシーチキン ji-jyo 4月30日


僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは最後にご紹介しておきます。

昨日の夢は美味しくない展開だった。

始まりは朝の市場に来ているところからだった。

水揚げされたばかりの多種多様な魚介類が溢れ、とても活気づいた市場は大勢の人たちで賑わっていた。

僕は誰かと一緒に来ていたようだったが、一人で歩き回り珍しい魚に興味津々で、なんだかとても楽しかった。

しばらく見て回った後、1件のお店にそれはそれはきれいな魚が並んでいた。見とれてしまうほど美しい青いその魚は残り1尾だけとなっていた。

『これはなんていうお魚ですか?』

『いやーこれは市場にもなかなか上がって来ねーんだわ。漁師らは見たまんまブルーって呼んでんだけどよ。まあ幻の魚ってやつよ。』

そうなのか。名前もよくわかってないのか。ところでこれはおいしいのだろうか。

『兄ちゃん! なかなかお目にかかれない上に絶品て言われてるブルーは逃すと後悔するかも知れないぜ!どうだい買ってかないかい?』

『でも結構でかいですよね。まるまる買って帰っても食べきれるかどうか。それにいくらするんですか?』

『本当は3000円のところ、もう最後だし1000円にしといてやるよ!あとこの魚は細かくしてシーチキンにしちまえばあっという間に食い切っちまうよ!』

『わかりました。買っていきます。ただ家で捌くのは大変そうなので3枚におろしてもらえますか。』

『喜んで!!まいど!!』

僕はお店の人に捌いてもらい買って帰ることにした。
どうせなら捌いてるところも見学しようとそのまま見ていると、何やら様子がおかしいことに気づいた。

捌かれる前に洗われているその魚からは、まるでスライムの粘液のようなものが止めどなく流れ落ちていた。
あんなに美しく見えたのに、今はなんとも気持ち悪い。この魚大丈夫なのだろうか。

『こいつは粘液がすごくて捌くのはなかなかコツがいるんだ。でも味はもう一級品よ!』

店の人がそう言うのなら信じよう。捌いてる最中の気持ち悪さは見なかったことにしよう。
そうだ。アンコウとかだって一見グロテスクではあるが、美味しいじゃないか。
捌き終わった魚を袋に詰めてもらい僕は家に帰った。

家に着くとちょうど姉が昼食の準備をしていた。

『これさ、なんか珍しい幻級の魚っての買ってきたから何か作ってみて。なんかシーチキンみたいにするのがオススメだって。』

『あら。そうなの? じゃあちょうどグラタンでも作ろうと思ってたから、シーチキングラタンにでもしてみようか。』

そう言って姉は魚を細かく切っていった。が、やっぱりあの粘液のような物がまだ残っていた。

『ちょっとこれ大丈夫なの? 腐ってるんじゃなくて?』

『いや、魚屋さんは幻の魚で粘液はすごいけど、一級品だって言ってたよ。』

『ならいいけど…。』

姉もやっぱり不安に思ったみたいだ。そりゃそうだ。どう見ても腐ってるようにしか見えないもんな。
でも見た目がやばくても旨い物はたくさんあるしな…。

期待と不安が入り混じるなかグラタンが焼けるのをしばらく待った。

『できたわよ。あんたちょっと毒味、責任持って最初に食べなさいよ。』

だよね。そりゃそうだ。僕が買って来ましたからね。

恐る恐るグラタンにスプーンを入れる。

...見た目は悪くない。それに匂いも普通に魚の匂いだ。火が入ったことによりあのネバネバも無くなってる。これは案外、本当においしいんじゃ…

いろんなことが頭の中を駆け巡りながら、僕は人生初のブルーという魚を口に運んだ。

!!??

は!? ダメだ! 絶対ダメだ! だってなんか酸っぱいもん。後味もなんか苦い気もする! これは腐ってるって言うんだよおじさん!!

魚屋のおじさんに憎悪の気持ちが芽生えそうなところで今日は目が覚めた。

人の話を信じることも大事だが、やっぱり自分の直観も大切にしなければと思う朝だった。

さて、明日も夢日記を書いていこう。


【2021 3月夢日記 ~ji-jyo~】

【2021 2月夢日記 ~ji-jyo~】

【2021 1月夢日記 ~ji-jyo~】


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