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4/1 ニュースなスペイン語 Karateca:空手家

すっかりスペイン語に定着した日本語のひとつ(だが、「家」が「ka」でなく、「ca」になるところが、ややスペイン語化している)。

ちなみに、「空手」の方は、「kárate」とアクセント記号が付く。

さて、小欄でも度々取り上げてきた(2021年7月24日、2022年1月11日、etc)、スペイン人空手家の第一人者のサンドラ・サンチェス(Sandra Sánchez)が引退した。

というより、引退していた…、昨年7月に。

サンチェスのインスタをフォローしている身としては迂闊だった。

型(kata)とかトレーニングの様子が絶えず更新されていたので、すっかり、まだ、現役だと思っていた。

そう言えば、最近、私服の写真やバカンスの様子も増えていたなぁ、と今になって思う。

いやはや、鈍感の典型。

さて。

引退後はもっと落ち着くものと思ってました。私は止まりません(Pensaba que la retirada iba a ser más tranquila, no paro)――。

サンチェスは、スペイン国営放送(RTVE)のインタビューでこんな風に答えていた(で、小生は引退を知った)。

2020年東京オリンピックの型部門(kárate kata)で金メダル(medalla de oro)を見事獲得したサンチェスだ。引退後もあちらこちらのイベントにひっぱりダコ。

大勢の人たちから認めてもらえて、私の後ろにあるすべての努力が評価されるのは、すごく嬉しいこと。今、私は、長年、種を蒔いてきたものから、恩恵を受けています(Es bonito el reconocimiento de la gente y que se valore todo el trabajo que hay detrás, ahora estoy disfrutando de lo sembrado durante tantos años)。

サンチェスのことばは何かこころに響く。2021年8月6日の記事でも取り上げたが、次のことばも良い。

たくさん辛いことがありましたが、私はタタミに心を捧げてきました(Tenía muchas cosas en contra, pero me he dejado el alma en el tatami)

ちなみに、空手の道場を「cantera」という。辞書的には第一義は「石切場」だが、ここから、「優れた人を輩出する場」という意味も帯びる。

「Cantera」は、しかし、古い日本語の「カンテラ(ろうそく)」とは違うので、ご注意。

こちらは、ポルトガル語かオランダ語経由で日本語に入ってきた語で、ずっと遡るとラテン語で「ろうそく」を意味する「candela」にたどり着く。英語の「candle」もこの語と同語源。

写真はサンドラ・サンチェス。

出典
https://www.rtve.es/play/videos/karate/badminton-sandra-sanchez-entrevista-rtve-gala-universo-mujer/6846021/ など