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1/22 ニュースなスペイン語 Ropa interior:下着

そう言えば、1月2日の新年早々、おかしな記事があったなぁ、と思い出した。

当時の記事のタイトルにはこうある。

労働査察局が客室乗務員の女性候補者たちに下着になるよう強制した企業を調査(Inspección de Trabajo investiga a una empresa que exigió quedarse en ropa interior a candidatas a un puesto de azafata)

昨年11月5日、マドリードのバラハス国際空港近くのホテルの一室で、客室乗務員の面接試験(entrevista)に集まった女性たちのグループに対して、人材派遣会社(reclutadora)が下着になるように強要。

同社によれば、これは、女性たちがタトゥー(marcas y tatuajes)などを入れていないかを見たかったから、という。

この派遣会社はクウェート航空(Kuwait Airways)の客室乗務員の面接などを請け負っていた「中東キャビンクルートレーニング研究所(Middle East Cabin Crew Training Int(=Meccti))」という会社。

この行為(práctica)はスペイン国内では違法行為(ilegal)にあたり、最大で22万5000ユーロ(約317万円)の罰金が科せられることになる。

しかも、面接では、太っている(estaban gordas)だの、あと7キロ痩せろ(necesitaban adelgazar siete kilos)だの、顔がひどい(no tenían una cara bonita)だの言われた女性たちが続出。

面接を受けた女性たちは、口々に「屈辱的な扱い(trato vejatorio)」だったと述べる始末。

こんなスキャンダラスな事案が発生してから約20日経って、この度、各方面が大きく動く。

屈辱的な扱いを受けた女性たちは当然、労働者組合(sindicato CC.OO)に相談。組合からの訴えを受けて、ついに、マドリードの検察(Fiscalía)が調査に乗り出した。

組合によれば、くだんの行為は、憲法(Constitución)14条の定めるスペイン国民の平等(Igualdad)を犯し、さらには刑法(Código Penal)の複数の条項にも抵触する恐れがあるという。

一連の選考過程の中で(a lo largo de dicho proceso de selección)、クウェート航空が何らかの違法行為を犯していたかどうか(Kuwait Airways pudo haber incurrido en algún delito)ーー。行き着くところは、使用者責任の有無の調査が検察の目的のようだ。

一方の女性たちから非難轟々の派遣会社は、「完全に虚偽(completamente falsos)」の内容を流布した人物に対して、「刑事か民事の法的な措置を取る(emprender acciones legales, penales o civiles)」と抗戦の構え。

企業のネームバリューとイメージ(el buen nombre e imagen de la compañía)が著しく(de forma notoria)傷つけられたとして、名誉棄損(difamación)などで相手方を訴えるという。

複数の女性たちが下着にさせられたと言っているのだから、おそらく、それは虚偽ではなかったのだろう。

あとは、この行為がタトゥーを調べるための、純粋な選考過程の一環だった(まさか!?)のか、それとも何か面接官たちのよこしまな思いから生まれたものなのか(多分、こっちなんじゃないかしらん)。

写真はクウェート航空の旅客機(画像と本文は関係ありません(が、今後、何かの関係が出てくるかもしれません))。

出典
 https://www.rtve.es/noticias/20230120/fiscalia-madrid-investiga-compania-exigio-candidatas-azafata-quedarse-ropa-interior/2416697.shtml