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12/15 ニュースなスペイン語 Las marcas más vendidas:一番売れたメーカー

スペインの自動車(coche, vehículo)事情について。

スペインでは概ね60社を超えるメーカーの自動車が走っているが、トップ10は大体変わらない。2021年11月期の順位は以下のとおり:

1.セアット(Seat)
2.プジョー(Peugeot)
3.フォルクスワーゲン(Volkswagen)
4.トヨタ(Toyota)
5.起亜(キア;KIA)
6.現代(ヒュンダイ;Hyundai)
7.ルノー(Renault)
8.ダチア(Dacia)
9.フィアット(Fiat)
10.フォード(Ford)

セアットはSociedad Española de Automóviles de Turismoの頭文字を取った社名でカタルーニャに本社を置く。フォルクスワーゲン傘下ではあるが、国内の自動車産業の牽引役だ。マドリードを始めとして、6つの地域で売上トップ。中でも、同社の「アロナ(Arona)」は人気車だ。

だが、セアットの地位は決して安泰とは言えない。というのも、キアやヒュンダイといった韓国勢の存在感が増してきているからだ。特にヒュンダイの「ツーソン(Tucson)」は多くの地域で好調だ。キアが12の地域、ヒュンダイが10の地域で売上がトップだ。

ルーマニア資本のダチアの猛攻も侮れない。同社の「センデロ(Sendero)」は、国内、23の地域で最も売れた車だ。

とは言え、セアット、プジョー、フォルクスワーゲンの3社は年間を通じて安定した売れ行きを見せている(ツーソンとセンデロは、実は、11月の販売出荷数が極めて良い)。普通車(turismo)と4WD車(todoterreno)の4台中1台は、これら3社のベテラン勢のいずれかのメーカーというから、まだまだ、新興勢力には負けていられない。

我らのトヨタは、といえば、3つの地域で売上がトップ。全体としては4位なので、なかなかの健闘ぶりだ。「カローラ(Carolla)」と「CH-R」が好調だ。

2019年度ではこれらの韓国勢力は8位と9位だったが、2021年度は上に見るよう5位、6位を占めるまでに猛追している。セアットはここ3年トップを守り続けているが、2位のプジョーと3位のフォルクスワーゲンは入れ替わっていることから、その地位はややぐらついている。4位のトヨタは2年ほど同順位だが、その地位も安泰ではない。韓国勢がどのように追い上げてくるのか。注視しておこう。

それにしても、上の3社の稼ぎ頭の「顔」の様子やボディのフォルムなど、大変よく似ているなぁ。

写真はスペインでの自動車メーカーの勢力図。