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Day1【名詞-肯定文】

今回より14回にわたって、JIC協会の新しい講座『JICオンライン日本語教師養成講座』に含まれている、初級文法約200項目の文法知識(インプット)教材の一つのメール解説情報の一部を無料公開いたします。
日本語教師の皆様のお役に立てれば幸いです。

【始める前に】
文法知識を「知る」だけにとどまらず、初級文法を「頭の中に体系的に入れる!」ことを目的としています。

文法が体系的に頭に入っていれば(=暗記していれば)、外国人の皆さんが必要とするタイミングで、必要な情報を、頭の引き出しから取りだして自由に教えることができます。

どうぞこのような見方で、14項目をお楽しみいただければと思います。

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『第1章-1』名前/職業/身分/国籍を言う (名詞-肯定文)


①私は本田/会社員/学生/日本人です。


「私」についての説明=紹介をするということです。
自分をはじめて人に紹介するとき、どんなことを説明として述べればスムーズな自己紹介ができるか考えてみて下さいね!

学校の初日、友達が友達を紹介してくれた時など、学習者が実際に遭遇しそうな場面で登場人物なども設定すると、より現実味のある実践練習ができると思います。


パスポートや名刺など、いろいろなレアリア(現物)を用意して、日本語での指示をできるだけ少なくして練習ができるように工夫することがとても大切なレベルです!
(特に、直接法=日本語で教える場合。間接法の場合は言葉で説明することが出来ますので、必ずしも直接法と同じではありません。)

*「間接法」というのは、媒介後=学習者の母語などを使って、外国語で日本語を教えることです。「直接法」というのは、ほぼ日本語だけで教えることです。)

アルバイト先、会社での挨拶、友達同士、学校でなど、どの場面で自己紹介をするかによって、小道具も語彙も変わってきます。


N1はN2です」が、数学で言う「公式」のようなものになります。
言葉を論理的に教えることは数学にとても似ています。

日本語では、一つの文を作るために、動詞、名詞、形容詞などの語彙と、文法(「〜てもいいですか」で許可を表す、など)いろいろな要素や語順が関係してきれいな1文ができます。

どこに、何を組み込めば良いか、それは学習者の母国語と違う点もたくさんあります。

語順が違う、助詞がある・ない、など。

なので、この「公式」をしっかり押さえて、あとは公式の一部分を入れ替えながら応用練習をする、という流れになります。

1章(全14回)で使われる文型のほとんどは、1-1の文型、「N1はN2です」が基礎になっていますので、最初にこの文型をしっかりと身につけることは、その後の自己紹介の練習をとてもスムーズに導いてくれます。

「N1はN2です」のN1とN2の名詞を変えるだけで、
・名前
・職業
・身分
・国籍
・年齢
・電話番号
・趣味
など、いろいろなことが言えるようになります。そして実際、自己紹介の場面ではこのような情報を1度に伝えることができると、会話もはずみますよね。


A:「はじめまして。私は田中です。失礼ですがお名前は。」

B:「私はマイクです。どうぞ宜しくお願いします。」

A:「こちらこそ、どうぞ宜しくお願いします。あの、マイクさん、お国はどちらですか?」

B:「国はアメリカです。アメリカのシアトルです。」

A:「シアトルですか。」
(*少し難しいかもしれませんが、「シアトルはスターバックスが有名ですよね。」などの一言を入れると、会話の雰囲気がとてもよくなりますね!」

こうやって、自己紹介は会話のキャッチボールをすることがとても大切です。

このように実際にできるだけ近い会話の流れで練習すると、「生きた日本語」が身につく手助けになります。
(特に日本に滞在中の外国人に教える場合、日常生活で様々な日本語に触れるため、文法積み上げの知識だけでは対応出来ないことが多いです。)


自分を紹介することももちろんですが、相手を知ることも同じくらい大切です。ということは、会話のキャッチボールが上手にできると、相手にも好感を持ってもらえるし、情報もたくさん聞き出せるし、ぐっと距離が縮まります。


初対面の人と話すということ、それが外国人であるということ、日本語でチャレンジするということ、この全ての緊張感を乗り越えて会話をするはずです。


できるだけその後の人間関係が楽しく展開できるように、日本語の面からきちんとサポートしたいですね!


また、自己紹介で相手にいい印象を持ってもらえるように、「笑顔」「おじぎ」など、雰囲気作りも気をつけて下さいね。

学習者が学生なのか、会社員なのか、主婦なのかなど、学習者の立場によって遭遇する場面が変わってきます。

ですので、できるだけ遭遇する場面に近い形で教え、そのまま実際の場面でスムーズに言葉がでるように「場面設定をできるだけリアルに」設定+練習することが、現場で使える日本語を学ぶことに繋がります。

日本人との円滑なコミュニケーションに一番大切な「日本語」という道具を、使いやすい方法で是非教えて下さいね!

「日本語」は、外国人の皆さんと日本人の縁結びのための大切な道具です。
「日本語教師」は、その縁を結ぶサポートをする存在です。

そんな、人の出会いに繋がる大切な、そして責任ある仕事を、どうぞこれから日本語教師であるみなさん自身が思いっきり楽しんで下さい!

【JIC協会より講座のお知らせ】

『JICオンライン日本語教師養成講座』
〜日本語教師の「固定概念」を「新しい価値観」へ導く世界を!〜


◆対象
・オンラインで日本語を教えたい人。
・臨機応変に教えられる実践力を本気で身につけたい人

◆講座目的
資格や学歴にとらわれず、「実践力」を身につけたい人達のために、「分かる」ではなく、「できる」を目指し、技術を自信を身につけた人材を育てる。

◆修了時に達成していること
文法知識と実践力と臨機応変な対応力

【募集に関して】
◆キャンペーンのご案内
2021年11月〜2022年4月の受講生を募集しています。
尚、今回は「初回お申し込みキャンペーン」と致しまして、「250,000円」➡️「198,000円」(税込み:217,800円)で、募集させていただきます。
2022年春より、正規料金となりますので、この機会を、是非ご利用下さいませ。

◆募集人数
10名様(10月31日締め切り・先着順です)

◆その他
「JIC on-line教材付き講座」を受講済みの方は、上記料金より受講料を割引させていただきますので、個別にお問い合わせ下さいませ。

講座の詳細はこちら↓


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