【参加者インタビュー vol.4】高橋さんに聞いた「あなたにとってジブン研究とは?」
こんにちは!ジブン研究編集部のもいです!
過去の参加者に「あなたにとってのジブン研究とは?」と聞いている、このジブン研究参加者インタビュー。今回で第4回目となりました。
インタビューに協力してくれたのは、1年前に3ヶ月間、ジブン研究に参加していた高橋淳(たかはしあつし)さん。福祉分野で10年以上働いていらっしゃいます。
淳さんに、参加したきっかけやプログラムの内外で感じたこと、生まれた自身の変化についてお話を聞きました。
丁寧な言葉でジブン研究についてたくさんお話ししてくださいました。ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
※以下、淳さん→(あ)、もい→(も)
(も)まず、ジブン研究に参加したきっかけについて教えてください。
(あ)主催者のゆかさんとはもともと繋がっていて、ジブン研究を始めると知り、そこから興味を持ったのがきっかけです。自分自身も「自己理解」にすごく関心がありましたし、その時に転職活動もしていて、エントリーシートを書く中で自己理解の必要性を感じていました。
また、自分でも自己理解に関するイベントをやっていたことや、コーチングをしていたこともあり、「促すこと」「その人が改めて自分の強みに気づく瞬間」がすごく好きでした。その中で、他人の自己理解を促しておきながら、「そもそも自分で自分のことを理解しているのか?」と急に不安になったのです。そこで改めて、自己理解を「する側」になってみようかなと思って参加しました。
(も)「そもそも自分で自分のことを理解しているのか?」と感じるようになった具体的なきっかけはありましたか?
(あ)恋愛に関するイベントや合コンの主催もしていたのですが、自分を理解している人とそうじゃない人の差ってすごく大きいなと感じたのです。やはり、モテるためには自分のことをよくわかっていないとダメなんだなと思いました。
(も)そうなんですね、、!
(あ)自分のことって本当に分かってるのかな?という問いに答えられないことで、自分について話すことへ自信がなくなっていました。自分のことをもう少しはっきり言葉にすることができれば、もっとモテるんじゃないか、みたいな気持ちが自分の中で生まれて(笑)それで参加したのもあります。
(も)自己理解のセミナーやプログラムって他にもいくつかあるかと思うのですが、その中でジブン研究を選んで参加した理由は何かありますか?
(あ)ネットや紙面上でできる自己理解もあるけど、実際に他者と話すということがとても大事だと感じていました。誰かに話してみたり言葉にしてみたりすることで改めて「自分ってこうなんだ」と気づくことってありますよね。それもあり、そういう対話型の方がいいなと思っていました。
(も)「言葉にして誰かに話すことで自己理解を深める」というのが大きな期待だったのですね。
(あ)そうですね。あとは、もともと福祉関係の仕事もやっていましたが、アセスメント(※利用者さんの特性を理解すること)が大切といわれているにも関わらず、支援者側が自己理解をあまりできていないことがよくあるなと思っていました。自分がイライラしたり不安になったりするきっかけやその原因などに対してのマネジメントがなかなかされていないため、仕事で関わる人に、自己理解の大切さが伝わればいいなと思いました。そのためにも、じゃあまず自分から受けた方がいいなと考えるようになりました。
また、対話型というのもいいと思いました。友達・パートナー・家族などと「自分ってこうなんだよね」と話す機会はあるけど、おそらく、話しにくいこともあると思うのです。特に近しい人だと、「こういう性格は嫌だ」という批判や「こうした方がいいよ」というアドバイスになってしまうことも多いと思います。
親からも、いつも「お前はこうなんだ」と言われることで、そうではない部分もあるのにそう振る舞わざるを得ないことがあります。そういったことに囚われていると、自分への理解が、自分生来のものなのか、他者からの期待でできているものなのか分からないことが多いと感じていました。
そのため、否定されずに「自分ってこうなんだ」とそのまま受け取ってもらえるジブン研究ってすごく良いなと思ったのです。
ジブン研究のセッションでペアになる人に対しては、最初からこの場では包み隠さず話そうという気持ちがありました。
(も)もともと福祉やコーチングに関わってた淳さんだからこその参加理由や思いがあって面白いですね。
(も)実際ジブン研究に参加してみてどうだったか、印象的だった部分があれば教えて欲しいです。
(あ)「自分ってこうなんだ」という納得感を得られたのがすごく大きかったです。自分に対する迷いが無くなりました。もちろん環境や年齢などで変化する部分もあるけど、それも含めて、「今の自分ってこうなんだな」と自分の中で納得できる感覚が掴めました。
(も)それまでは迷いのようなものが結構あったのですか?
(あ)迷いはありました。自己対話をする機会は多かったのですが、「自分対もう一人の自分」という少ない規模感でやっていたため、出てくるものがいつも変わらなかったし、それほど広がりませんでした。考えすぎて行き詰まることもありました。ジブン研究をやってみて、自己対話する「もう一人の自分」が増えていき、いろんな役割の「もう一人の自分」が増えていったような感覚を持つようになりました。
(も)なるほど。納得感が得られたというのはどうしてですか?
(あ)ゆかさんや参加者に話して受け止めてもらって、「話しても良いんだ」「自分ってこれでいいんだ」という実感が持てたからです。自分ではもしかしたらダメだと思っているかもしれないけど、この場では「大丈夫」と思ってもらえている感覚がありました。
(も)それは対話による部分が大きいですか?
(あ)はい、対話を通してというのは大きいし、そういう機会がジブン研究以外だとあまりにも少なすぎるなと感じましたね。職場や友達関係だと、あまり自分の内面や悩みを話しません。特に男性同士だと、自分の弱みを見せるような会話は少なく、話しにくい雰囲気があります。そういう雰囲気の無いところで話せたのがよかったです。
あとジブン研究でよかったのが、利害関係がない人に話せたことです。「この人と仲良くしなきゃ・うまくやらなきゃ」というのが無かったので、そういう仲だったからこそ話せたこともあります。
(も)セッションの中で淳さんが特に話されていたテーマは、「自己理解」についてですか?
(あ)そうですね。一番初めに話していたのは、「他人のことが信用できない・頼ることができない」ということ。じゃあどうして頼れないのかな?というのを考えるようになりました。
考えていく中で、過去の体験とも繋がっているなと感じましたし、「頼った方がいいよね」と自分に対して言ってくれるもう一人の自分ができました。
仕事でわからないことがあると結構自分で抱え込んでしまうことがあって、それで得られたスキルや能力もあります。実際それだけではままならないことって沢山あります。
「ここが分からないので教えてください」「ここができないので手伝ってください」と言えることはすごく大事だし、それに相手は相手で頼ってもらえて嬉しい。頼ってみて改めて分かりました。頼ることへの納得感も得られました。
(も)もう一人の自分が沢山できたのですね。
(あ)はい。様々な選択肢が出てきたときに迷うけれど、今の自分であればきちんと「それを選んでいいんだよ」と言ってくれる自分がいる感覚です。
(も)素敵ですね。それ以外に印象的だったことはありますか?
(あ)ジブン研究を通して得られた関係性がすごく良かったです。ジブン研究の時間以外でも参加者と連絡を取ったりとか、ちょっと話を聞いてもらいたいとなったときに日程調整してオンラインで話をしたりとか。メッセンジャーグループは残っているので、今でも連絡は取り続けています。そういう関係性ができたことはとても良かったです。
あとは、一緒にやっていた参加者が、人生が変わるようなチャレンジをしていて、それを逐一報告してくれていました。そういう人の人生が変わる瞬間に立ち会えたのもすごく良かったですね。
(も)日常の変化としては、「もう一人の自分ができた」の他に何かあったでしょうか?
(あ)ジブン研究を終えて一年経ちましたが、「自分ってわからないな」というのが今のところの自分の答え・結論です。時間が経つと自分も変化するしわからなくなる。でも、これでいいんだと思えている部分があります。自分は環境で容易に変わるし、揺らいでいくものだなと思うのです。その中でなんとなく「自分ってこうなんだな」という不確定なものを抱えている状況もいいなと思えるようになりました。
よく「核や芯はしっかり持ちなさい」といいますが、別にそこまでしっかり把握していなくても、ある程度生活に流されつつも、なんとなく変わっていくものを自分の中で捉えていればいいんじゃないかなという感覚が強いです。切羽詰まる必要はなくて、揺らぐ自分をもっと楽しんでもいいのかな、「わからなさ」に任せてみてもいいのかなと考えるようになりました。むしろ「自分を理解した」と信じ切ると、変化する可能性に気づくことができない場合もあるなと思います。
(も)淳さんにとって「ジブン研究」を一言で表すと何でしょうか?
(あ)「自分への好奇心」です。感情が動く理由や、自分の状態、その原因などをジブン研究の中で考えることが多かったです。そういうことって普段はあまり考えません。今の自分が感じてることや、ちょっと立ち止まって自分に好奇心を向けることをしてみると、「今のこの感情は実は過去のあのことと繋がってるかもしれない」と気づくこともあります。過去にあったことは変えられないもの、だけど好奇心を持って振り返ってみると、他の視点から捉えることができて、過去の体験の意味づけを変えることができるかもしれないと考えるようになりました。
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第4回目のジブン研究参加者インタビュー、いかがだったでしょうか?
淳さんの感じていたもの、参加前と参加後での変化など、たくさんお話を聞くことができました。淳さんがおっしゃっていたように、改めて自分に対して好奇心を向けてみることで見えてくるものもあるかもしれないですね。
また、私自身「自分」というものの分からなさに悩み、この選択で合っているのだろうか、どうしてブレてしまうのだろうか、と不安になることが日々あります。しかし、淳さんの「揺らぐ自分をもっと楽しむ」という言葉を心の中に持っておくと、そんな悩みや不安も愛せるのではないかと感じました。
インタビューを読んで、「ジブン研究に興味ある、、」「少しお話聞いてみたいかも。」と思ってくださった方は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。どなたでも、お待ちしています。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
ジブン研究HP ▷ https://jibunkenkyu.com/
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