見出し画像

高校生Bさんのインターン体験記

2023年の8月に一ヵ月間、JFCネットワークでインターンとしてお世話になりました、高校2年生のBです。一ヵ月間のインターンを通して、私が普段送っている生活の中では関わることのないフィリピンやJFCの人たちについてたくさん学ぶことができました。

JFCネットワークでのインターンシップを行う前は、インターナショナルスクールに通っていたので国際色豊かな環境で生まれ育ちましたが、クラスメイトは皆、自国の国籍を持ち、両親から子どもとして認められている子たちでした。バックグラウンドが多様とはいえ、ある程度裕福な家庭で、学校に楽しくいけていて、生活に困ることもありません。しかし、JFCの中には日本人の親を持つ子どもに生まれながら日本の国籍を持てず、父親との記憶がない子どもたちもいます。このインターンシップを通してそのような状況にいるJFCの人たちを取り巻く問題に触れる機会がたくさんありました。

JFCの人と実際に対話はしていませんが、手紙のやり取りや家庭の状況が想像できる写真の内容などの翻訳を通して、JFCネットワークが支援している人たちのことを知ることができました。翻訳作業をしているうちに、JFCの人生の一部を垣間見ることがあり、そのたびにいろいろな問題が見えてきました。例えば、父親がいなくなってしまう前にはラブレターを送りあったり、家族で頻繁に日本食レストランでディナーをする間柄だったのに、父親が他の女性と重婚をして子供を認知せずに家族と離れ離れになってしまったケースなどがありました。あんなに愛し合っていたのに、なぜ関係がもつれあって養育費の請求や子どもの認知などのための裁判になってしまったのかまではわかりません。しかし、パートナーが突然、説明もなくいなくなってしまった母親のことを考えるとすごくつらい思いになりました。また、精神的にも経済的にも不安定な家庭環境で育つことになるかもしれないJFCの将来も考えると、不安なので、JFCネットワークが法的支援だけでなく子どもの権利の保障のための支援を行っているということがいかに大切かということがわかりました。

インターンでは、主に裁判に出すための証拠となる証明書の英訳と和訳をしました。今までも学校で翻訳ボランティアに参加したこともありますが、その時はただ作業をこなすのに精一杯で読む相手のことをほぼ考えていませんでした。今回は、「読むクライアントがわかりやすいように書いて」とのアドバイスに従って、なるべく文章を短く、端的に書くようにしました。まず日本語の書類の意味を理解することに苦労しましたが、スタッフの市原さんが丁寧に教えてくれて理解した後、少ない文章でまとめて書くようにしました。

インターン生4人で翻訳をしています


子どもの権利の保障をするための支援や当事者同士のつながりを支援することによるこのインターンを通して自分とは全然違う環境にいるJFCのことと、彼らが抱えている問題についてたくさん勉強することができました。国際交流に興味を持つ身として、すごく貴重な経験ができたと思います。そして今回このような体験が出来たことを私自身の中だけで完結するのではなく、周りの人にもJFCの存在と彼らを支援しているJFCの取り組みを知ってもらえるよう発信していきたいと思いました。JFCネットワークの皆さま、いつも暖かく受け入れてくださり、ありがとうございました。

JFCネットワークについて

団体ホームページ

Facebook(日々の活動を配信しています)

Twitter(各メディアのお知らせや最新の情報を配信しています)

Instagram(日々の活動を写真で配信しています)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?