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【交換日記】なりたいわたし

文学フリマ東京37の感想


11月11日、文学フリマ東京37に、「華道部OGの会」として参加してきた。
ふたりが感想を書いてくれたので、今さらながらわたしも少しだけ…

わたしが初めて「文フリ」に行ったのは、大学4年生の時。2009年5月、「文学フリマ第八回」だった。
大学の先輩だった武田俊さんが同人雑誌『界遊』を創刊したと知り、買いに行ったのがきっかけだ。会場は大田区の産業プラザで、まだ300ブースくらいのイベントだった。今回の約六分の一だ。
小学生の時からオタクなので、同人誌即売会というものには慣れ親しんでいたが、いわゆるオールジャンルのイベントばかり行っていたので、文学や評論などに限定されたイベントを初めて見て、とても感動した。東京って最高!とか思っていた。
その時から、いつかわたしも文学フリマに出てみたいなあと思っていたけれど、それは「10㎏痩せてかわいい服着たいなあ」と同じくらいの、遠い夢みたいなものだった。

それがなぜ、今回文学フリマに出店することができたのか。
もちろん、り、さんとぱくえみさんふたりのおかげである。
元来飽き性で、さぼりがちで、めんどくさがりやのわたしは、ひとりでは何もできない。誰かが待っているとか、しめきりがあるとか、そういう制限がないと何もできないのだ。
だから交換日記をやってくれる相手がいて、ふたりともイベント好きで、お店屋さんごっこが好きで、とてもありがたかった。トロピカルジュースやさん、懐かしいね。

憧れだった文学フリマ出店は、想像していたよりもっと楽しいものになった。
東京に3人集まれたのがまず奇跡だ。
ブースに花を飾れてよかった。
打ち上げも楽しかった。
感想をもらってちょっと泣いた。

また次も出たいと思った。
今回は、出るのが目標だったから、こんどは、読んでもらった人をちょっとでも楽しい気持ちにできる本が書けるようにがんばろうと思った。
ふたりともありがとうね。

そして、今回発覚した衝撃の事実がひとつ。
わたし、高校時代にり、さんとは交換日記やっていなかった。
「交換日記やろ!!」となったのは、ぱくえみさんとわたしが、ほかの人には恥ずかしくて話せないオタク話をしたかったからで、
そこにり、さんはいなかった…

人間の記憶って本当にあいまいなものですねえ(無理やりまとめる)

11/25

急に寒くなった。たしか先週までは半袖で過ごしていたはずなんだけど…
でも、10月くらいに早まって買っておいたコートをやっと着られるのでちょっとだけうれしい。

今日は楽しみにしていた、ミニチュアフードを作る教室に行ってきた。
月1回、6か月の講座で、本当は先月から始まっていたのだけど、今月になって講座の存在を知って、ダメ元で連絡してみたらねじ込んでもらえたのだ。こういう「融通」を最近覚えてしまったので、おばさんとしてのレベルが上がっていると感じる。

教室は、手芸の教室らしいと言うべきか、先生も生徒も全員女性。
途中参加ということで、最初に自己紹介と好きな食べ物を言ってください、と促された。無難な挨拶のあと「好きな食べ物は、お寿司です」と言ったら、なぜか少し笑いが起きた。
そのあと先生が、名札を作ってきました、と言って第1回に参加した人の名札を配り始めたのだが、そこには前回ほかの人たちが「好きな食べ物」で答えたのであろうもののミニチュアが添えられていた。
アップルパイ、ケーキ、マカロン、ワイン、カルボナーラ…
こ、これか。
これで寿司は笑われたのか。
先生は優しく「次回、お寿司作ってきますね♡」と言ってくれたが、
わたしは高校1年生の時のことを思い出していた。

高校1年生の春、吹奏楽部に入部したわたしは、今回と同じようにみんなの前で自己紹介をしていた。
偶然にも、その時も「自己紹介と、好きな食べ物」がお題だったので、
わたしは無難な自己紹介をしたあと、「好きな食べ物は…お寿司とか…日本食です!」と言った。
なぜか笑いが起きた。
なその後わたしは、日本食好き=日本=JAPAN という経過を経て、今に至るまで吹奏楽部の先輩に「じゃぱん」と呼ばれている。

その時も、今回も、おいしい食べ物の定番であるところの「寿司」でなぜ笑われるのか理解できなかったが、2つがつながってやっと学習することができた。
可愛い女の子は、好きな食べ物もかわいいものを答えるのだ…。
「寿司」は、可愛くないのだ…。

20年越しに学習ができた。
だけどわたしはきっとこれからも好きな食べ物を聞かれたら堂々と寿司と言うだろう。だって好きなんだもん。

発表会の思い出

小学校6年生の時の発表会、演目はよく覚えていないのだけれど、役を決めるときにオーディションがあった。
わたしが立候補したのは「近衛隊長」。セリフは少ないが、兵士たちを束ねるかっこいい役だ。
わたしにとって、近衛隊長といえば、『ベルサイユのばら』のオスカルだ。男装の麗人が強く気高く戦う…まさに憧れだった。
演劇なら、わたしでもオスカルみたいになれる!
なるべくカッコよく聞こえるようにセリフを家で練習して、オーディションに挑んだ。
ライバルは隣のクラスの、O君。野球をやっていて、背が高く、普段は無口という、軍人役がとても似合う男子だった。クラスのみんなの推薦で立候補したらしい。

結果、選ばれたのはO君だった。
当たり前だ。見た目も声も「近衛隊長」の雰囲気にぴったりだ。
わたしは第2希望の兵士役になった。

発表会が終わっても、わたしはずっと悔しかった。
自分から立候補したのはわたしだけだったのに、とか、
先生が選ぶオーディションっておかしいんじゃないかとか、
わたしの背が小さくて、女だから、選ばれなかったのかとか、
モヤモヤと考えてしまった。

先生たちにとってみれば、「役に合った人」を選んだだけだし、たぶんわたしのことなんて何の印象にも残っていなかっただろう。
だけど、見た目は到底近衛隊長に見えないわたしが頑張ってかっこいい隊長になろうとしたこと、誰かにはわかってほしかったな、と
今でも思っている。

つぎのお題!
「仕事って好き?(だった?)」
よろしくお願いします!


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